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15.水中ダンジョンと刺客(2)

 俺のところに来ているのは1体だけだ。その1体と戦闘して、ドロップ品を確認するようにしたいのだ。戦闘として、力でもスピードでも勝てる気がしない。


【炎拳の喧嘩王さんがコメントしました】一体倒したか、いい感じに知略をはたらかせるのかいいな

【匿名希望さんがコメントしました】戦闘優秀ですね

【♰闇の覇者♰さんがコメントしました】戦闘シーン結構力に任せてやるときあるな


 コメント欄では戦闘スタイルに関してのコメントがちょこちょこ寄せられている。戦闘に関している内容として目立つのが「脳筋プレイ」や「筋肉isパワー」など謎の単語が寄せられてる。たしかに、力に任せて戦闘している感は否めないから否定はできないけれども。

 コメントをチラ見していたからだろう、気が付いたら敵がこちらに攻撃を仕掛けてこようとしているモーションの最中だった。花のお兄さんに教わった、鑑定術を起動しながら戦闘をしていてよかったと思ったのだ。


「はは、油断してると思ったでしょ。そんなわけないじゃん」


 そんなわけがない。だって、死にたくなんてないんだから。目を離しているような感じだと思ったのだろう。そんなわけあるはずがない。攻撃を避けられるとかは別としても、攻撃モーションに入るということは反撃の隙を探すことができるということだ。自分から、仕掛けられる状況ならパワープレイで押し切りたいけれどそんなことができるわけではないから考えて行動するのだ。

 この見た目で筋骨隆々とかは最悪だろう。母さんに似ているんだから、きれいなままでいたい。怪我で痛いこともない体だからだ。


【束縛から放たれし英雄さんからプレゼントが届きました】

【炎拳の喧嘩王さんがコメントしました】おい、お前、やめろって言ったよな

【束縛から放たれし英雄さんがコメントしました】無理無理無理、解釈違いすぎるから

【花ビッシさんがコメントしました】あらあら(笑)


 なにか、プレゼントが来ているけれどそれを見る余裕はない。戦闘が開始したのだ。その最中にみることができる人もいるかもしれないけれど、さすがに俺はそこまで器用じゃないから集中する。

 デプスウォーカーはこちらに無暗やたらと襲いかかってくることはない。距離を一定に保っているのが気になるところではある。なんで、そんなことになるのかなんてわからない。もしかしたら、なにか秘儀のようなものが存在しているのかもしれない。それにしても、こんなにも、距離を保っているのに攻撃が来るかもしれにと思うのが怖いのだ。


「仕掛けるしかない?」


 水中戦は初陣だ。なんなら、チュートリアル以外の戦闘は1回しかしたことがない。無謀な計画だったのかもしれない。けれど、気になったのだから仕方ないだろう。


「シオン!後ろ!」

「後ろ!」


 スルーズとルシがこちらに大きな声で言ってきた。その声に反応するように振り向くと同時に魔法が発動していたのだ。それは、初めて使う魔法。なんで発動したのかもわからない魔法。

 その魔法は俺の後ろに水の壁のうような物が出現したのだ。MPの消費はされている。けれど、これが水の魔法であるように思えなかったのは本能的に感じたものなのかもしれない。もしかしたら、魔法は組み合わせとかでさらに進化するのかもしれない。


「スルーズ、ルシ、自分のことに集中していいよ。こいつは、私がやるから」


 前髪をかき上げながら覚悟を決める。もちろん、モンスターなんだから怖いとかはないけれど戦闘としては格上だ。死ぬかもしれない気持ちで戦うのだ。

 デプスウォーカーがこちらに攻撃をしてくる。それをいなしながら、攻撃の隙を狙う。特別、戦闘について学んだことはないけれどチュートリアルで行った素振りには意味があったのだと理解する。基礎がなっていないとレイピアで攻撃をいなすとか難しい状況になるだろうから。


 視界の端でコメント欄を見てみる。そこには、「レイピアで攻撃いなすとかなんで魔法職にしたん?」「魔法職でも剣振ってもいいのか」「スキル持ってるけど、魔法職だしなと思ってたので決心つきました」などなぞのコメントがきていたりもする。

 確かに、魔法職で剣を振る発想にはならないのかもしれないけれどチュートリアルで両方とも習ったからどうちらもできるものだと思ったのだ。それに、花のお兄さんも魔法と剣を使うような感じがしたのだ。だから、魔法も剣も使っていいものだと思っていたのに。もしかしたら、少し異常だったのかもしれない。


「はやく仕掛けて来いよ。無理なら、こっちから行く」


 相手の攻撃がわからないけれど、習性はなんとなくわかった。陰に隠れて、攻撃する機会を狙う。基本、2体以上で攻撃を仕掛けてくる。ならば、2体同時に倒し切らないとじり貧になるのは変わらないだろう。2体同時で倒す方法を考えながら戦うことになる。器用なことができないから、その場その場の行動になったしまう。後手に回ることになるけれど、倒しきらなければ対策を取ることができるだろう。

 相手がどんなことをするのかを想定して行動をする、なんて芸当ができれば話は変わるのだろう。つねに、鑑定術を展開しているから情報が多い。相手の弱点を探すのは、戦闘の基礎だろう。


 デプスウォーカーが槍をもってこちらに迫ってくる。もう1体は距離を保ってサポートできるようにしているのだろう。ならば、距離を保っている方に寄りながら攻撃をいなしていく。その時に、風魔法で自身の移動速度を速める。こんな使い方習ってもいないのにイメージで魔法が発動している。これで、どうにか攻撃を仕掛けられても避けることができているのだろう。


「攻撃よけてるだけだと油断したな」


 近づいていたのをもう攻撃を仕掛けてきている方が気が付いていなかった。だから、俺に向けていた攻撃を避けた瞬間にデプスウォーカーに攻撃が入る。そして、俺もデプスウォーカーに攻撃を入れることができたのだ。


 倒したデプスウォーカーを解体作業をしている。そこから、出てきたアイテムを確認する。


『トライデントの欠片』

『ペガサスの模型の欠片』

『クリュサオルの肖像画』


 確認をしてみる。この中に奉納できるものとしたら、クリュサオルの肖像画になるのかもしれない。けれど、他にもドロップする品がなにがあるのか確認する必要があるなと思ったのだ。その中から選ぶ必要があると思ったから、確認し始めた。そこには、目を見張るアイテムがあったのだ。

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