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6.調べもの

『ログアウトを開始します。シオンおやすみなさい』


 毎回、ログアウトをするたびにこのセリフを聞くことになるのかと思いながら現実に戻ってきた。すでに、夜遅い時間になっていた。これから、長期休暇に入るのをいいことに夜更かしをしてしまったが睡眠時間を確保するのも大切だと思ったのだ。だから、想像よりも遅い時間である深夜1時なのは次回から気を付けないといけないとおもったのだ。

 ベッドに入ればすぐに睡魔がやって来たのかスムーズに眠りに入る。


 夢を見る。

 これが、夢であると理解しているのはもういない人が俺をみて声をかけてくれているからだ。その人がいつも何を言っているのか理解することはできない。なぜならば、ガラスを引っ搔くような金切声しか聞き取ることができないからだ。

 今回は、いつもと違たった。その人は俺を見ていなかった。遠くにいる誰かを眺めて笑っていたのだ。その遠くに居る存在がその女性を見て近寄っていく。


 そこで、目が覚めたのだ。一体何なのか、占いとかを信じることはないけれども夢占いみたいな感じで検索してみてもとくに当てはまるようなものがないのだ。だから、なぞな夢でしかないのだ。


「今日は、課題やってからゲームをしよう。配信するかは後で決めればいいかな?」


 配信の鉄則は決まった時間で行いましょうと書かれていたけれど、固定の時間とかで決める基準が難しいのが本音だ。だから、これからどうするかを考えながらも課題に手を付ける。無理やり押し付けられたものもこなす。

 食事は部屋から出てほしくないのか部屋の前に用意されていたものを口にする。あの世界のおいしい料理を食べるのもありなのかもしれない。こっちだとなかなかお肉とか食べることが叶わないのだから、せめてゲームの中だけでも食べていくのもいいな。それならば、おいしいお店とかあの世界のゲーム内通貨について少しくらい学んだ方がいいだろう。どんな場所であろうとぼったくりというものが存在しているのだから。


 思い立ったが吉日で、MoAについて検索をしてみる。ネタバレになりそうなものは避けながらも、調べていれば気になる記事を見つけた。『謎のラッキーガール配信者、ランカーに貢がれる』という題名で作られたネット記事だ。そこには、俺のアバターとコメント欄でよくコメントしてくれる人の画像が貼られていた。そこには、「アバターがかわいい」ことについて触れている人から「ランカーに目をつけてもらえる有望株」などのコメントが寄せられていた。そのなかで、ひと際きになる言葉が書かれていた。


「なんでルシファーが若返ってるの?」


 コメントで書かれていたことだ。普通であれば、気にも留めない言葉なのかもしれないが、若返っているという言葉が気になった。もし、本来の姿ではない状態ならばもとに戻る瞬間があるということだ。そんな、イベントが存在するのであればレベルを上げていかなければならない。仲間にしていたのに、突然思い出して敵対化なんてことになったら大変なことになるのは目に見えている。それに、召喚した存在は召喚者のレベルのプラス5くらいになっている。


「レベル上げしていかないと、スルーズのスキルとかも活用できないかもしれないのか」


 そんな風に考えながら、ゲームを起動する。


『おはようございます、シオン。MoAの起動を開始します。いってらっしゃい』


 目を開ければ、昨日ログアウトしたホテルの部屋にいた。すぐ近くには心配そうな顔をしているルシがいた。


「おはよう、ルシ。そんな不安そうな顔してどうしたの?」


 ルシの頭をなでながら起き上がる。そうすれば、ステータスが勝手に開かれる。そこには、空腹度が高いのが確認できた。お腹がしていている感覚がするのは、すごいところだ。感覚を100%に設定しているのがあるからだろう。


「ルシ、何か食べようか。何食べたい?」

「……」


 声をかけてもなにも不安そうな顔から変化することはなかった。だから、安心させるのを先決したいところだがお腹が空いていてそれどころではない。ルームサービスで、とりあえず適当に注文をする。お肉も食べたいが果物やケーキも食べたい。全部注文しながら、待ち時間に話をしようと思ったのだ。

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