13.ダンジョン(4)
新たな道はさっきとは違い張りぼてなように見えた。なんで、そんな違和感を感じるのかがわからないがそう感じるのだ。
「花のお兄さん。なんか、変じゃない?」
「そうだね。多分幻術関係のものが仕掛けられてるんだろうね。このダンジョンを制作した人はよっぽどここに来てほしくないみたいだ」
「突破する方法とかあるの」
「もちろんだとも、っと言いたいところだけれどもその前にあれを倒さないといけないみたいだ」
花のお兄さんの言葉で視線を向ける。そこには、大きいとは言えないけれども先ほどまでいたスライムとは別の敵性反応があった。それの見た目は、植物であるが現実では絶対にありえない見た目をしていた。気持ち悪いというのが正確な表現になるのだろう。それと、目があった気がした。植物と目が合ったなんて表現は正しくないのは知っているが、それでも目があったような気がするのだ。
「この先に進むにはアレを倒さないといけないだろうね」
「ここで、火使うのは危険だよね」
「火に対して耐性ありそうだね。鑑定して確認するしかないかもね」
「そうだよね。確認するしかないよね」
花のお兄さんとの会話で確認をするようにした。その結果は、よくわからない結果になった。
『食人植物ロボット
食人植物を模倣したロボット
侵入者を排除するために作動している』
これで結果が全部だ。今までなら、名前と弱点属性が出てくることだけだった。しかし、今回は説明が追加されているのに弱点属性の表記はなかった。これは、弱点属性がないのか私の鑑定スキルが初級なのが原因なのか不安になる。
「花のお兄さん、弱点属性わからなかったんだけれどわかった?」
「ふむ、初級かい?」
「うん、初級までしか取れてないよ」
「なら、今回は特別に私から中級の取得ヒントを与えよう」
「ありがとう、花のお兄さん」
花のお兄さんからの一言のあとに通知が来た。そこには、『花のお兄さんからのプレゼント』と書かれたお知らせが来ていた。それを開けば、驚くことに『鑑定術中級のヒントの書』と書かれたアイテムがプレゼントされた。それを読むことでスキル習得ができた。これで、解放条件が可能になったということになったのだろう。
これで、再度確認をしてみることにした。そうしたら、弱点属性として『物理』と書いてあることが確認できた。その結果を花のお兄さんに伝えれば、「練度が足りないからなのかな」など呟いているのを見ていた。
「それじゃあ、前衛の攻撃をお願いしようかな。私は、サポートをしよう」
「わかった」
その言葉を皮切りに戦闘が始まった。まだ、始めたばかりの初心者だから戸惑うと思っていたのだ。敵はこちらを視認すると攻撃を仕掛けてきた。単調な動きだろうと思って攻撃を仕掛けようとしたが、植物ロボットがツタで死角から攻撃が飛んできた。花のお兄さんが防御魔術で防いでくれたおかげでダメージ事態は軽減されていた。HPの減少はマイナス10くらい。つまり、花のお兄さんの防御魔術が高いのか攻撃力じたいが低いのかわからない。けれども、五感を感じるように設定しているため痛覚が若干感じる結果となった。弾き飛ばされた結果として再度攻撃が飛んでくることがなかった。
「シオン、鑑定をしながら戦うことをおすすめするよ。鑑定は見る機能を鋭くしてくれるのもあるからね」
「わかった、頑張ってみる。あと、花のお兄さんの防衛魔術のカバーの数値とかって聞いてもいい?」
「もちろん、いいけれどもなんでだい?」
「相手の攻撃が強いのか花のお兄さんの防衛値が高かったのか気になって。魔法はMPをしようするから、無制限には使えないと思うから」
「ふむ、なるほどね。1つ訂正をするのならば、私の使っている魔術はMPの消費をしていないんだ。事前に用意したものを展開しているだけだからね。それで、備蓄にかんしては安心してほしいんだけれども、数万の用意があるよ。今回使ったのはランク的にはE級だからそこそこあるから安心していいよ。高いランクのものは、ここでの使用制限があるんだ」
「そうなんだ。わかった、ありがとう花のお兄さん」
「いいとも」
花のお兄さんの言葉を聞いて魔術は事前準備が必要なのかと少し驚いた。つまり、そこを尽きたら危険にさらされるということだ。魔術にもメリットもデメリットも存在することがわかった。それでも、習得することはないんだけれどね。
再度挑むために鑑定術を展開しながら、敵に近づく。そうすると敵の周辺に円形のものがあるのが見える。それは、食人植物ロボットを中心に半径3~4mくらいの大きさだ。その円形に足を踏み入れると、認識されている判定になっているのだろう。花のお兄さんは攻撃をくらわなかった原因はそういうことだろう。
さて、円形に足を無計画に踏み入れることはいいことではない。それは、理解できている。ならば、素早く近づいて攻撃を仕掛けて退くことができればダメージをもらうことなく攻撃をすることができればいいのかもしれない。
思い立ったら吉日で、実践してみることにした。
シオンは円形ギリギリにからジャンプをしながら食人植物ロボットに近づく。その途中で、ツタでの攻撃が飛んできている。それを、鑑定術で見極めながら攻撃を避けて本体に近づこうとしている。しかし、速度が足りていないのかツタの攻撃を1回、2回と避けることに成功しても連続で来てしまえば攻撃を直接くらって、弾き飛ばされることになった。
加速をしていく方法を知るべきなのかもしれない。AGIのステータスをあげれば、速度が上がるから困ることがないのかもしれない。アイテムかスキルで上昇させることができるのであれば、それが理想ではあるがそんな美味い話は存在しない。
「シオン、なにかわかったかい?」
「速さが足りてない感じがするんです。少しだけ待ってください」
「速さか。なら、これを使ってみて」
そう言って渡されたのは、ドリンク型のアイテムだった。
『速度強化ポーション
速度を一次的に上昇させるポーション。
持続効果時間は5分。重ねがけ不可』
との事だった。5分であの食人植物ロボットと闘わなければならない。勝算がそんなにないのが苦しいところだ。鑑定を続けているとふと気になるところを見つけた。そこだけが、光っていたのだ。詳しく見るために1回接近することにした。




