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幕間
教会の最奥で大切に保管されていた『聖女の記録』。
司祭はその本に書かれていた言葉を読み顔を青くした。
そこに、書かれていたのは聖女の存在する意味と世界の災厄について。
「早く、これを知らしなければ……。魔王が復活してしまう!」
魔王。世界の災厄。
おとぎ話のなかでしか聞いたことが無い。しかし、この本によれば千年に一度魔王が復活するという。魔王が復活するとき魔王を倒すために聖女が現れる、そう記されている。
そして、一緒に保管されていた千年前の聖女の日記。
表紙には『後世の聖女へ』と書かれてある。
これは、今代の聖女クリスタ・メイラー様に届けなければならない。
その二冊を手に司祭は王城へと出発した。
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