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「もうしないでくださいね」

「はい、申し訳ございませんでした……」


 あはは……。

 結局、魔法の制御に失敗して教室中を水浸しにしてしまった。で、片付けをする前に先生が来てしてしまい怒られました。


「なんで、教室でやるんですか。申請すれば放課後に修練室が使えるんですよ?」

「……本当に申し訳ございませんでした」


 罰として反省文を書くことを命じられました。


 ま、まぁ水属性の魔法が使えるのは確認できたから良かったとしよう。それにしても、先生に無詠唱で魔法を使ったことばれなくて良かった。無詠唱の人はあんまりいないからもしばれたりしたら……。でも、前世の記憶なんて使えないと思ってたけど意外に使えるんだね。これから、魔法を使うときは前世の記憶に頼ろ。

 後、聖属性の魔法だけどこれは使えない。ケガとか病気とかになんないと回復は使えないし、浄化なんてなにをするのか知らない。だからと言って、自分で自分を傷つけるわけにはいかない。使い方も分かんないけど。普通に魔法を使うように使えるかな?


 そもそも、聖属性って言うのもよく分からない。


 普通、属性っていうのは火、水、風、土の四つ。そして、必ず属性は一人一つ。

 二つ持っている私が異常なんだろうし、聖なんていう珍しい属性を持ってるのがおかしい。というか、何で私なんだろうね? もっと、魔力の強い人もいるだろうしそこも謎だ。

 千年に一人で聖属性もちが現れるのもなんでだろう。前世でみた物語みたいに魔王でも現れたりして。そんなことは聞いたことないけどね。


 やっぱり、よく分かんない。考えてるだけで頭がパンクしそう。


 あーもう、やめた。私ごときが考えたって答えが見つかるわけない。

 そんなもの考える前に反省文を書かなければ……。


 はい、書き終わりました。


 先生に提出しに行きましょー。


「エイル先生、反省文の提出に参りました」

「はい、受け取りましたよー。もう、絶対にしないでくださいねー」


 エイル先生は魔法の授業の先生。ゆっくりした話し方が特徴の赤毛の女の先生です。


「そういえばー、クリスタさんはどうやって魔法使ったんですー?」

「……それはどういう」

「んー、だってクリスタさんには呪文教えてないですよねー?」


 さすがエイル先生。

 適当に呪文唱えたら使えました、なんていう言い訳を素直に信じるわけないですよね。宮廷魔導士なんていう花形職のお誘いを笑顔で断ったという逸話を持つほどの実力者が見逃すはずないもん。


 固まった私に先生は無言の笑顔。


 どうやって誤魔化そう……。


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