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 そんなこんなで一週間がたち、出発の日になった。

 その間に旅の準備をして、鍛錬をして学園に行って。けっこう、忙しい一週間だった。


 ベルには頑張っておいでって笑顔で言われましたよ。お守りにしてねって刺繍入りのハンカチをもらった。それには、白いガーベラが刺繍されていた。それは、レイラ様のシンボルマークで『希望』の花言葉を持つ綺麗な花。

 ……ありがとう、ベル。

 でもね、魔除のお守りとかは要らないと思うんだ。……貰いますけどぉ! だから、そんな恨めしそうな目で見ないでよ!


 と、まあそれは置いといて。


 魔王の存在。そして、復活を発表してからどこか不安気だった国民たちだけど、今日は皆とても盛り上がっている。お祭り騒ぎとまではいかないけどここ半年で一番盛り上がってるかな。


 王城から馬車に乗り私たち魔王討伐隊は王都を出発した。

 馬車のまわりにはたくさん人がいて「聖女様ー!」なんて呼ばれて今さら恥ずかしくなったり。絶対、顔強ばってた。リア様はもちろん大歓声です。ニッコリ笑って手を振るリア様。見習いたいものです……。


 そんな感じで王都から出発して早三日。

 あと、二日でホレン村に到着する予定……だったんだけど。


「すみません……」


 宮廷魔道士その一ことエドガー・マリアット様が馬車酔いによりダウン中。

 一日目はまだ大丈夫だった。二日目は私の回復魔法を使いながらなんとかなった。だけど、三日目の今日ついにダウン。

 初めて知ったよ。馬車酔いの回復魔法ってかけ続けると効かなくなるんだね。馬車酔いの回復魔法って初めて使ったけど。ごめんねエドガー様。

 エドガー様が言うには30分以上馬車に乗ったことがなかったらしく、こんなに長い時間馬車に揺られたのは初めてだったらしい。

 なんていうか、ご愁傷さまです。……ん? 使い方違う?


「こんなことで体調が悪くなるなんて。弱いわね」

「リア様、それ言っちゃダメなやつですよ」


 ボソッと呟いたリア様に思わずつっこんだ。

 王都の道みたいに舗装されてるわけじゃないから道はガタガタ。おまけに馬車も揺れる。これが、結構揺れる。

 初めて馬車で遠出したときは本当にしんどかった……。まあもう慣れたけどね。

 だから、頑張れエドガー様。


 三十分くらい休憩して私たちは移動を開始した。

 少し遅れたってくらいで予定にはあまり支障はでてない。けど、急がないといけないよね。

 村には私たちを待ってくれてる人たちがいるんだから。

 あと、二日。

 あと少しで到着だ

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