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 属性検査から一週間が過ぎました。

 あの後、教室は大騒ぎ。前代未聞の二属性持ちだそうです。


 属性もレアなもので聖と水。

 水は普通なんだけどレアなのは聖属性。なんでも、千年に一人くらいしか持つことのない属性なんだとか。


 教会の人達が頑張って説明してくれたけど、ごめんなさい。全く興味ないです。だって、私ただ魔法を使いたいだけだし。なんなら、属性も火が良かったし。


 聖属性は浄化と回復を使えるらしい。回復魔法が使えるから『聖女』なんて呼ばれることもあるとか。

 やめてくれ、聖女なんて呼ばないでくれ。恥ずかしい、めちゃくちゃ恥ずかしい。


 学園で私を見かける度に聖女だなんていう人もいるから、私の精神がもたない。

 ベルがニヤニヤ笑ってるのも気に入らない!


「聖女様、お加減はいかが?」

「ベル! もうやめてよ。聖女なんて全く興味ないんだから。おかけで魔法の授業まるまる潰れることになったじゃない」


 そう、そうなのだ!

 楽しみにしてた魔法の授業が全て無くなってしまい聖属性の魔法を学ぶための時間になってしまった。しかも、ほとんどが座学の授業。実技が全くない。


「それじゃあ、クリス。また後で」

「うん、いってらっしゃい……」


 ベル達はこれから魔法の実技の授業。対して私は先生との個人授業。はぁー、やりたくない。


 そういえば、もう一つの属性の水はどれくらい使えるのかな?

 属性検査から一回も使ってないから分かんないなぁ。どうすればいいのかは分かるけど。


 ……やってみよう。やってみなくちゃ分かんないもんね。


 魔法の使い方は人それぞれ。詠唱する人もいるし無詠唱の人もいる。

 詠唱は呪文を唱えるからイメージがしやすくて魔法が使いやすい。こっちの方が簡単でポピュラーかな。無詠唱は自分のイメージに頼るやり方。詠唱の時間を短縮できるけど難しいらしい。想像だけで魔法を使えるってかっこいいよね。


 ただ、私は詠唱の呪文は知らないから無詠唱で。成功するかどうかは分からないけどね。


 手をかざし空気中から水を集めるイメージをする。前世で空気中から水を作る機械とか見たことがあるからできるとは思う。そこらへんのイメージ力は前世の記憶もある分やりやすいはず。

 水を集めて球体を作る。ちょっとずつだけど集まってきて完全に調子にのっていた。


「……どうしよう」


 私の目の前には合計五つ程の水の球体が。

 そういえば、私これどうやって消すのか考えてなかった。

 魔法は使えたけど、この後どうすればいいのかな……。

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