俺は扇子を持つ
神々の選定を乗り切れた!!
二日間更新できなくてごめんなさい。最初の方は視点がよく変わります。
体がミシミシと軋む。
足取りがおぼつかなくなり、目の前の景色のピントが合わなくなる。
折れた骨格や壊れた器官、それらの全てが私が立ち上がることを阻む。
でも、私はその忠告を聞き入れない。否、聞き入れられない。
私は目の前の男を睨む。
2メートルはありそうな巨体。私の胴回りより太いように見えるその腕は鍛え上げられていて、所々筋肉が隆起しているのが濃い緑色の服ごしでもわかる。スキンヘッドのその男は口角を釣り上げると、腕を振りかぶった。
腕を全て覆う形のナックルをつけたその腕は、隙がありすぎて普通の戦場じゃ使えないほどの大きな予備動作の後、私の顔めがけて一気に振り下ろされる。
(使うしかないのか……)
その動きは、私に奥の手を使うことを決意させるには十分なものだった。
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ルピナスが吹き飛ばされた。
その光景を見た瞬間に俺は神気による強化を足に施す。
サイラの時の悔しさが思い出される。
早く、もっと早く……
目の前にロボットゴーレムを一方的に葬っていく3人の男女。そこにルピナスの姿はない。
俺はクリスタルを取り出して『職業変更』をしようとする。のぞみの職業は『剣士』。
その時、先ほどのルピナスの戦いが頭の中に蘇る。誰も殺さなかったルピナスの姿が。
(そうだ。壊すのは簡単だ。戦闘職なんて、かっこ悪いじゃないか。)
俺は踏みとどまると、先ほど口にしようとしていた言葉の『剣士』の部分を変えて大きな声を上げる。
「職業変更……職業:棋士!!」
『万能の大鎚』が扇子に変形する。
(さあ、対局開始だ。)
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◇視点琴美
治さんの神気に一瞬他の神気が混じると、またすぐに戻る。
これは治さんが職業変更をする際にあることで、きっと職業神の神気が治さんの神気に混じるんだろうと考えている。ルピナスさんのことが心配なのか、急に神気による強化を行うとすぐに走っていった。
「治くん大丈夫かな……」
楓さんが不安げな様子を隠しきれずに言う。
「今、治さんの神気に変化がありました。この感じだと多分職業変更をしたんだと思います。」
楓さんは神気を操る事はそこそこできるが、感じる事は出来ない。“操れるなら感じられているって事じゃないの?”と不思議に思うかもしれないが、少し違う。
神気を感じると言うのは、どこかの感覚器官に神気を常時均一に纏わせるほどの熟練した能力が必要になる。私のように遺伝的なものもあるが、例えば私の場合は皮膚を覆うように神気を纏わせていて、治さんは目の水晶体の側面に纏わせている(レンズの一番外側に薄く延ばしているようなイメージでお願いします。)。
これによってテスト勉強に使う”赤い半透明の下敷き現象”が起こる。
神気に色はないが、波長が使用する人によって違う。まあ神気を操って波長を変更させることもできなくはないが、そのようなことがされていない場合は神気のフィルター(纏わせている神気)を通る際に変化が生じる。
”赤い半透明の下敷き現象”は「オレンジ色で書いた文字は見えなくなるが、緑色のマーカーなどで塗った部分は黒くなって全く見えない」みたいなあれである。
この例えを使うとすると、纏わせている神気が赤い下敷きで、他の波長の神気が緑色のマーカーというようにして感知する。
自分の神気は感じないが、他の神気は感じるという便利な技術がこうして出来上がる。つまり、感じられるようになるためには上手に操れるようにならなければならないということである。
と、ここまで解説しているうちに外に出る。
外では治さんが強烈な神気を帯びた扇子を額に当ててブツブツ言っている。きっと『万能の大鎚』が変化したものだろう。
やはり治さんはかっこいいと思う。
………
……
…
(べ、別に、客観的に見てというわけであって、そういうことではないですから!)
「どうしたの琴美ちゃん?」
「なんでもないです。」
心の中で思ったことに思いの外取り乱していた見たいだった。心の中で反省すると私は急いでいつもの状態に戻る。家柄上、たくさんの人に出くわすので感情を悟られない技術はそれなりにあるつもりだ。
私は不思議そうにしている楓さんをよそに、治さんの手首にぶら下げられているクリスタルをみる。
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治
職業:棋士
ユニークスキル:『天才』
『逸材』
『未来予測』
エクストラスキル:『思考加速』
『思考分割』
『戦況把握』
スキル:『思考力強化』
『読心』
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治は今回指揮官役を務めることにしたみたいです。
『未来予測』である程度の予測をつけた後に『思考加速』『思考分割』『思考力強化』であらゆる場面に対応する策を練る。そしてついでに『読心』で相手の心を読んで相手の出方を探る。
完璧なスキル選択です。
すると、唐突に治さんが口を開きました。
「よし。多分もうすぐルピナスがめっちゃ強くなった状態で森から出てくるからお前らは武器を準備してろ。」
「「はい!!」」
ルピナスさんが無事だとわかりました。私は武器の準備にとりかか……
「「え?」」
ーーズドォオオオオオオオオオン!!
「お、もうきたか。」
私と楓さんはルピナスさんの方を見ます。そこにいたのは6ぽんのアームを背中から生やした(?)ルピナスさんでした。
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※『戦況把握』をかくのを忘れていました。申し訳ありません。




