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これであなたもデ○エリスト

『ふむ、何やら治とは違う波動の神気を感じて駆けつけたが……まさか妖狐の隠れ家だったとはな。』


治はストーンタイガーを『解体』しながら銀狼に状況を説明していた。やはり銀狼と狐は知り合いだったらしく、狐の発言から察するに師弟関係であることが想像できたため、なるべくオブラートに(特に狐の暴走のところは)包んで話した。銀狼の怖さは知っているのでせめてもの慈悲だ。


が、事情を説明していくうちに銀狼の顔が呆れ顔になっていったので、きっと銀狼も気づいているんだろう。俺はそこらへんにあった岩を『錬成(+EX)』し鎖にして何重にも土魔法で<硬化>した後、狐を縛り上げ治癒魔法(神気Ver)の状態異常回復で目を覚まさせる。


「え〜っと、妖狐?銀狼から話があるらしいんだが……」


目を覚ました妖狐さんに報告する。すると妖狐さんの目がキッと見開かれ、俺を睨む。


「別に俺が読んだわけじゃなくてだな。銀狼がお前の使った神気を感じて駆けつけてきただけで、つまりお前は墓穴を掘ったわけなんだ……」


いってると本当にアホらしい。銀狼さんから隠れるために使った神気で見つかるんだから。同じことを考えていたのか、銀狼までも呆れている。


『妖狐、こいつはお前の弟弟子で継承者の治だ。』


『継承者?このひょろひょろでモヤシみたいな小僧が?』


うん、少しイラっとくるな。あいつはそのモヤシに負けたはずなんだけどな。


『負けたくせに何いってるんだ。しかも聞いたところによると戦いの理由が我から逃げるためだとか……呆れてものも言えないぞ、人間たちによく狙われてしまう自分の身を守るために神気を使う訓練をしてたんじゃないのか?』


『……銀狼さんに見つかったら命が危ないと思って』


『なんかいったか?(威圧)』


『いえ、なんでもありません!』


銀狼が鬼のコーチだった様子がうかがえるな。俺たちには優しいんだけど……


『まあいい。とりあえず、お前はこの後どうするんだ?せっかくの隠れ蓑を試験の課題に使ったことは謝るが、そんなに隠れ蓑になる天災級の魔獣はいないぞ?』


『それで今困っているんですよ……住むのにちょうどいい環境で人間たちにバレないように過ごせる場所は少ないですからね。』


確かにそうだよな。俺たちは試験のためとはいってもいくつかの命を屠ったんだもんな。それのせいで困る動物も少なくはないだろうな。


「妖狐、少し提案があるんだが。」


『なんだ、継承者?』


そう嫌そうな顔をするなよ。恨む気持ちもわからなくはないが。

そう思いながら俺はアダマンタイト製のケースを取り出す。大きさはトランプぐらいで、ケースは少しかっこよさげなライターのように開くことができる。そして俺はそこから一枚カードを取り出す。


「これは俺が作った『テイムカード』だ。一度戦闘不能にしたことのある魔獣から神獣まで全ての獣をカードの中に保管しておくことができる。カードの中は入れられた獣が思い描く最高の場所に設定できる。怪我をした場合は5倍の回復スピードで回復するという特典もある。これなら俺以外は扱えないし、ちょうどいいと思うんだが一緒に旅をする気はないか?」


『テイムカード』イメージはデュエルマス○ーズとか遊○王とかそんな感じ。これも自らの心の中の男の夢をもとに作られているので、常識的に考えてはついていけないようなそんなものである。素材はミスリルのプレートで、薄くスライスした上で裏に丸とか三角とかそういう幾何学模様を印刷して作ったものだ。先ほども言ったが、カード内の空間はテイムしたものの思う最高の場所が実現できるようになっている。こう見えて治はペットを溺愛する系の人間で、今回のこれはそういう部分の影響が強く出ている。


俺は、このカードに入って一緒に旅をすることを提案する。すると妖狐は少し興味を持って聞く。


『そのカード本当に自分の思ったとうりの場所になるの?』


「ああ、だが食事は出せないからこの中の空間では食事を取らなくて良くなってしまうけどな。」


『さすが継承者さま!是非是非お願いします!』


今度は目をキラキラさせて俺を褒め称える。すんごい手のひら返しだな。逆に清々しい。


「銀狼、そういうことでいいか?」


『また神話級レベルを簡単に作り出していたことは慣れたからもういいとして、こちらとしては妖狐の居場所が決まるのは嬉しいことだ。妖狐、ちゃんと呼び出されたら働くんだぞ。』


『もちろんです。そこまで落ちぶれてはいませんよ。』


「この中に入るということで決定だな。じゃあまずは……えい!」


俺はカードを妖狐の真上に投げる。するとカードは妖狐の頭上で静止し、紫色の魔法陣を妖狐の足元に浮かばせる。魔法陣はだんだん上へと上昇し、それに合わせて妖狐の姿も消えていく。この一連の動作に特に意味はなく、ただ単に「カッコいいから」という理由でつけた治の無駄演出である。


こうして俺は妖怪をテイムして魔獣使い(デュエ○スト)となったのだった。

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