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6話

 4歳になった。シフ君? 僕の腕の中にいるが。こうするとシフ君は小さくなった気がする。実際、ほんの少し小さくなって、僕が大きくなったのだから仕方ない。


 最近は、某ランドの黄色いクマをイメージしただろう着ぐるみパジャマでシフ君を抱きかかえると受けがいい。小遣いアップ間違いなしだ。ま、小遣い貰ってないけど。


 これがもしペンギンだったらフローリングを滑っていたことだろう。だって、楽しそうじゃん。


 この世界、男女比が1対100となっているようだ。()()()、であって、()()()、ではない。日本でになると100からもう少し減るらしいが、おおよその認識としては間違っていないとか。いるところにはいるが、いないとこにはまるっきりさっぱりぜんぜんいないのでそう思うことにしたとかなんとか。


 ところ変われば事情が変わるというやつだろう。


 さて、何でこんな話を聞かされたのかというと、4歳から道徳教育が始まったからだ。おはようからおやすみまでの挨拶に始まり、ありがとうとごめんなさいの言える子になるというものだ。大人になると上辺以外で謝るの難しくなるよな。教えるのは新しいく来た家政婦さん。


 男女比が傾きかけたころ男性保護の名目で男性を囲い、女性の地位が上昇、男性の地位低下の状態になりってペットとまではいかないものの扱いがひどい時代があり人権運動家の活躍の結果男性優遇政策が多くなったと。それで、それまでのうっぷんを晴らすかのように女性軽視、傲慢、我儘、自己中心的といろいろ積み込んだ男性が多発。それまでの経緯があるので強く出れないという流れがあり保護対象であることは変わりがないのでまずは教育からということだとか。


 元々、人口減少の傾向にあった世界が異常気象で異変をきたした。特に男性。


 この頃よりも前、男女比に大きな開きはなく、人口減少の対応策として条件によって一夫多妻、多夫一妻が世界的に認められるようになった。それと併せて同性婚も世界的に認められるようになったらしい。


 男女差別、性別違和マイノリティー差別禁止基づいたものかな。もしかしたら民間サービスなどは前世と大きな変化はないのかも。


 ついでに言えば家庭全体の収入が大きくなれば個人にかかる金銭的負担が減り結婚する人も多くなるだろうという考えも日本では含まれていて、結婚しできる世帯数の上昇を狙ってのこだったので、金銭的な条件は比較的に低いようだ。


 お金がある人に一極集中するものじゃないと高らかに言ったらしい。


 力関係をそのまま持ってきて一人に負担を強いるという問題もあったが、発覚したら他の婚姻関係にある者の資産全てを没収。負担を押しつけた者に没収したそれを渡しそのことを公表。強いた負担額を満たすまで懲役刑という特殊罰則を創って抑止力にしたとか。実際のところかなりの効果があったそうだ。高度ネットワーク社会で大々的に公表したのだからそう簡単に消すことなんて出来ないのが最大の理由かな。


 おかげで人口が少しずつではあるが回復するはずだった。


 けれど、少しずつ上がっていた気温が気づかないうちにそれを阻止したらしい。


 原理としては割と簡単で体温が上がりすぎて男性の生殖機能を著しく低下させたという。前世でも高熱、特に体温計の測定限界値を越える場合によっては子供ができないし最悪命に危険があるという話を聞いたことがあるので不思議ではない気がしたが。それなら冷房や冷却シートなどを使えばいいし。最悪、体調不良で休むなんてこともできたのではと思う。


 けれど、みんながみんな一斉に休むなんてことはなかなかできないし、ずっと家の中で生活するのにも限界がある。その結果、シフト制で回したが、塵も積もればとやつで少しずつ蓄積された影響が出たということらしい。


 ちなみに、このことに一番最初に異変に気付いたのは日本で、そのきっかけが台風や地震でも状況次第によっては仕事に行くという国民性?社会構成?があだなったそうだ。ああ。うん。なんかわかった。


 そこから、人口減少が再度始まり、どういうわけか男性よりも女性の方が誕生する人数が多くなり、次第に今のような状況になったというこらしい。


 どうしてと聞いて、まさか歴史の勉強をするとは思ってもいなかった。というか4歳児に話す内容とも思えないのだが、それが正解でいいのか。思いやりとかみんなにやさしくとかあると思うのだが。派遣家政婦とはいえ公務員だからいいのかな。わからない。


 こういうのは学校に入ってからだと思うのだけれど。学校といえば幼稚園は5歳になってから行くことになり、学校は5年生ぐらいまで男の子専用の教育施設で受けるらしい。同年代の子の友達が1人もいないので楽しみではあるが、それまで出会いらしい出会いがないのでフラグが立つかどうか心配な今日この頃。幼馴染フラグなんてなかった。これからだよね。人口比的には得するはずだしね。いまのところ、母といとこの同級生がたまに来るが、歳が離れ、大人しすぎて恋愛対象外としてはいまいちと感想を言われた僕だけどね。空から出会いでも落ちてこないかな。


 そうそう、半年ぐらい前?もう少し前かな? まあそのぐらいに医者をしている蒼おばさんが結婚し海外へ。相手は、旅行中にやってきた海外の男性で救急車できたところを対応したが出会いだったという。この世界、男性が自分の産まれた国の外に出るのがかなり珍しいことでその重大性を知らない僕以外みな驚いていた。


 え、外国に出たいかって? いやだよ。言葉通じないし。高い所怖いから飛行機はちょっと。


 そう考えるとシフ君は1人飛行機で来たのか。すごいな。


 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~


 二番目の姉、蒼が結婚した。医者という職業上うまくいけば出会いはあるという職業なので不思議ではない。不思議じゃないけど、相手が外国人とは思わなかった。生で外国人初めて見た。


 なんでそこを選んだ?


 外国人自体は見たことある。けど、男の外国人なんてCMか映画、ドラマに出ている俳優ぐらいだ。


 男性でも海外旅行に行ける。旅行計画書を作り書類にサインを政府の承認をクリアすれば。なので、基本的に男性は旅行に行けない。無理に行くことができるけどそんなことすると旅行先で保護されてしまう。そんな危険を冒してまで行く人などよっぽどの変わり者か、かなりの単純思考をしているかのどちらかだと思う。それを思うとかの人はよっぽどのコネを持っているのかもしれない。


 ハーレムに途中加入なうえに外国人。いじめられそうな要素が整っているのだが。男の子を産めば状況は変わるかもしれないがそうでないと2年としないうちに帰ってきそうだ。


 ハーレムといえば家の子にはそれらしい要素はいまのところみじんもない。産まれたときにたまたま新生児がいない上にご近所さんに近い年代の子がいない。そもそもアリカが産まれる前は翠ねえの六花が両隣含めて最年少でその前が私。


 探せばいるかもしれないが引っ越してきたのでご近所さんのことしか知らない。


 なるべく早く子供を作る、チャンスがあればとりあえずやってみる、たまにある役所の無料人工授精に子供を無理なく産めるような体型なら絶対応募するという家訓?申し送り?があり、かなり早い段階で子供を産もうとする我が家が一番の原因な気がするが、たまたま役所のに当たったので仕方がない。


 ここですべての運を使い果たしたと思うが気にしない。


 その成果、私と姉二人の間の年代はそこそこいる。私の幼馴染になれてもアリカの年上の幼馴染にするかと聞かれれば答えはNO。


 それと、道徳教育するのも含め国から派遣された新しい家政婦交代で来た。が、行っているのを見ると私の子にうらみでもあるのかと思いたくなるのはなんでだろう。教えている内容が明らかに4歳児に言う内容ではない気がするんだが。今もぬいぐるみ抱きながらユラユラしている姿を見ると将来思い出すようには見えないんだけど。うん、かわいい。


 派遣家政婦といえど公務員。あの人たち普通に人事移動があることに驚いた。


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