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目覚めたら最強の魔法戦士だった ~学校のクラスで異世界転移〜 (略称:めざまほ)  作者: 今野よーよー
めざまほ第三部 黒騎士ユウトを追え! ~サトル転生篇~
22/31

第一話 チートでハーレムな人生はこうして始まった

 第三部主人公はユウトではありません。

 ユウトが敵の一味として登場する第三部。

 ダークファンタジーですが、ダイゴ、チャゲ、シマダの面々が味方になり、とてもにぎやかです。


 本稿はR15バージョンの既発表稿である『童貞ニートが転生してチーレムを極める物語 〜神話となるブークモール〜』を全年齢向けにリライトし、新規エピソードを追加したものです。

 よりアダルトなバージョンをお読みになりたい方はR15バージョン(https://ncode.syosetu.com/n8593fu/)をお楽しみください。


 それでは、第三部の始まり始まり!

 僕の名前は岸田サトル。40歳引きこもりニートだ。


 高卒で企業に就職したけれども、3年も経たないうちに辞めてしまった。理由は飽きたから。その後は、実家に寄生している。


 自室で5ちゃんのまとめサイトを見て、母さんが持ってくるメシを食って寝るだけの生活。

 もう人生、いいことないよ。

 死にたいけど、死ぬのは怖い。


 ある日、ネットサーフィンしていたら、奇妙なサイトを見つけた。


「このサイトを見ている方は、エンターキーを押せば異世界に転生できます」


 詐欺のフィッシングサイトかとも思ったんだけど、僕はためらわずにエンターキーを押した。



 気づくと、僕は誰かの家らしき部屋に一人でいた。


 トビラを開けてそこに現れたのは、銀髪の可愛らしい少女だった。

 白いブラウスの上からでも分かる、たわわに実った大きな胸は、高校生くらいに見える幼い顔立ちとは不釣り合いだ。


「あなたは異世界で一から人生をやり直すのよ」

 少女が言う。


「え?」と僕が返す。親以外と会話するのは何年振りだろう。


「あなたには、類稀な魔法の才能がある」

 少女の眼には尊敬の念がこもっていた。


 ここは夢の中だろうか。ネットサーフィンしていたら眠っていたらしい。


「でも、生まれた時からやり直すのでは、遅いわ。魔王軍はもうそこまで侵攻している。20歳のそこそこイケメンとしてやり直すのよ。超絶イケメンだとモテて魔王どころではないし、ブサメンだと私がキュンとしないから」


「はぁ?」

 魔王?

 イケメンとしてやり直す?

 全く意味が分からない。


「いいから、いいから♪」

 嬉しそうに言う少女。

 サトルの腰に手を回してきた。 


 そのうちに僕は猛烈に眠くなり、その後のことは覚えていない。


 明くる朝、起きると僕は、昨日夢で見たと思っていた部屋のベッドにいた。

 隣には、あの銀髪の少女が眠っていた。


 部屋をうろちょろしてみる。

 鏡があったので見てみたら、腰を抜かした。

 これは、僕の顔じゃない!?


 顔面偏差値を上中下で分けるとしたら、上の中くらいの顔立ちの整ったイケメンがそこにいた。

 しかも、若い! 20才そこそこだ。


「あら、もう起きたの?」

 少女が起き上がって言う。


「訳が分からなさ過ぎて…。

 ここはどこで君は誰?」


「私の名前はリナ。18才の魔導師よ。

 そして、ここはブークモール。剣と魔法の世界よ」


「はぁ、何が何やら」

 僕の頭は混乱していた。


「あなたの使命は、この世界に平和を取り戻すこと。

 そのために魔王軍と戦う勇者なのよ、あなたは」


「はぁ……」

 そんなのアニメやゲームの世界だろ。


「とりあえず、まずは魔法の練習ね。

 火が出るように念じてみて」


「そ、そんなことを言われても」


「こうよ!

 熱情よりも熱い火(ファイア)!」


 リナが威勢良く叫ぶと、リナの前方に火が燃え盛り、やがてその火は消えた。


「ファ、ファイア…」


 僕が力なくそう呟くと、マッチの火ほどの大きさの火が前方で輝きを放った。


「すごい!

 すごいよ、サトル!」


 リナは大喜びで飛び跳ね、巨乳が揺れた。


「普通はね、火が出るまでに1週間はかかるのよ」


 嬉しそうなリナを見て、事情が飲み込めない僕もなんだか嬉しくなった。


「じゃあ、今度はもっと大きな火が出るように念じてみて」


 その後もリナによる魔法の特訓が続いた。部屋に差し込む光が弱まり、夜になる頃には僕はごく小さな火・水・雷・風などの魔法を出せるようになっていた。


「ご褒美のキスよ」


 頬にキスされるのかと思ったら、チュッと軽く唇にキスされた。


「今夜も一緒にいようね!」

 リナはショートカットの銀髪をかき上げ、僕をじっと見つめてくる。



 明くる日以降も僕とリナは魔法の特訓に励んだ。そして、夜の大人の時間も毎日続いた。


 リナの話から、この世界ブークモールの事情が飲み込めてきた。ブークモールは別世界から来た魔王軍の侵攻を受けている。リナと僕がいる民家から少し離れれば、魔王軍の手先であるモンスターや兵士がウヨウヨしているらしい。



 僕がブークモールに来て1ヶ月くらい経った頃…。


「今日は隣町にいるリンゴ達の所へ行くよ! リンゴはこの地域の魔王軍征伐隊のリーダーなのよ」

 リナが意気揚々と言う。


「ただ、行く途中でモンスターに出会うかも…。

 でも、私と今のサトルなら大丈夫よ!」



 僕とリナは平地にぽつんと立っている民家を出て、隣町に向かった。


「なぜ、あの民家を使用しているのかですって?

 それは、あのエリアに異世界と繋がるゲートがあるからよ。

 あなたもそのゲートからやってきたのよ」


「へぇ。

 僕には元の世界に帰る選択肢はあるのかい?」


 僕がそう言うと、リナは僕の顔をまじまじと見つめて、

「あなた、ブークモールにいたら私という魅力的な女性と毎日そばにいられるのに、元の世界に帰りたいの?」

 リナは両手で胸を寄せて僕にウインクする。


「いや、その気はないよ。

 何も無かった僕がこの世界に来て、魔法を使えて、君という可愛い女の子と毎日近くにいられる。

 幸せだよ」


「ありがとう」

 リナは礼を言うと、弾けるような笑顔で口づけを交わした。


 二人は広々とした平原を歩く。

 草花がところどころに生え、巨大トンボや光り輝くモンシロチョウが飛んでいた。


 そうしてしばらく経った頃……


「しっ!

 モンスターが一体、近づいてきたわ!

 先制攻撃よ!

 閃光よりも輝く雷(サンダー)!!」


 ワニみたいな身体をした赤色のリザードを雷の電流が直撃する。


 ダメージを受けたリザードはこちらの存在を確認し、ワニの身体からは想定できないどう猛な速さで近づいてきた。


「サトル、ここは任せるわ!」


 僕は軽く一呼吸すると、

賢人の蒼き閃き(ウインドクロス)!」


 僕が唱えた魔法の風はリザードの身体を切り刻んだ。


 リザードは「ウオォ…」という唸り声を上げて絶命した。


 その後もキングコングという巨大なゴリラや3匹のゼリー状のスライムに遭遇したりしたが、サトルの魔法で一撃だった。


「すごい、すごいよ、サトル!」


 リナはサトルの魔法の威力に得意げだった。


 そうこうしている間に隣町に着いた。


 そこに現れたのは、清楚でコンサバな服を着た、リナよりも大きな胸の爆乳の少女だった。Iカップはあるだろうか。シルクのスカートから突き出るようにヒップも大きい。そして、黒髪のロングというのがまた惹かれる。


「ようこそ、私達の村へ!」


 恥ずかしそうにしながら、それでも元気に黒髪の少女がそう言うと、リナが「この子がリンゴよ。私と同じ18才」と再会が嬉しそうに言う。


 リンゴに案内され、魔王軍征伐隊のメンバーも紹介された。

 気になったのは、サトルと同じく地球から飛ばされてきたメンバーも3人いることだ。

 それぞれ、呼び名をシマダ、ダイゴ、チャゲと言い、かなりの魔法の使い手とのことだった。


 その晩、征伐隊のメンバーと夕食を取っていた頃…


「これも日本の家庭料理だよな」とダイゴが舌鼓を打ちながら言う。

「そうだよね、異世界なのに」とチャゲ。


「なぜなんだー、なぜなんだ、なぜなんだ、なぜなんだー♪」

 シマダがリズム良く「なぜなんだ」を唱和し、手をクネクネしながら歩きだす。

「シマダ、食事中は歩くなよ」

 チャゲが注意する。

 シマダって奴、面白いなと僕は思った。


 しかし、この料理は村のコックが作った料理だというのに、僕の母親が作ってくれる料理に似ている……。

 それがなぜなのかは、今の僕には分からなかった。



 次の朝、リナが喜び勇むようにして、「聞いて聞いて!」と、ベッドにいるサトルに耳打ちしてきた。


「私、妊娠したの!」


「お、おお…。

 僕も嬉しいよ」


 嬉しいのは本当だった。最初はブークモールのことも、リナとのこともどうでも良いまま、情欲に流されるままにリナとそばにいたサトルだった。だが、この1ヶ月、話を聞いたりしているうちに、リナに情が移ってきたのだ。


「魔法で1ヶ月で胎児が成長して産めるようになるの。

 でも、それは母体に負荷をかけるから、私は専用の部屋で1ヶ月間待機するわ。

 その部屋を出たら、また毎晩そばにいようね」


「了解だよ。

 元気な赤ちゃんを産んでね」


 これまで励ましの言葉など言うことがなかったサトルの口から自然と励ましの言葉が出る。

 笑うことも少なかったサトルは、気付けば笑っていた。自分の変化に驚きつつ、新しいこの人生を楽しもうと思うサトルがいた。


 そうして、リナは専用の部屋に移っていった。その日の魔王軍征伐隊の作戦会議が終わった後、夕方にサトルの部屋に現れたのはリンゴだった。



 黒髪を揺らしながらサトルの元へ歩いてきたリンゴが口にしたのは意外な言葉だった。


「わ、私もよかったら、サトル君のそばにいたいな」


 頬を赤らめながら、リンゴが言う。シルクのブラウスからはち切れんばかりの爆乳に目が行きながら、僕は驚いて言葉を失っていた。



 一方、ここは魔王の息子である"ザラキ"の根城のスルドサガ城。

 僕の知らない場所で、僕の知る人間ではない"ユウト"は黒ずくめの装具に身を包み、僕が聞いたら許せないことを一人で黙考していた。


(サトルさんがついにブークモールに来たか。

 地球時代の痛みを思い出してもらうために、一人殺るしかない……!)

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