08話 依頼
「……、どこで……知ったの?」
「おい、ばか内緒だろ。」
鈴美が、質問したことにたいして林は怒った。
「さっきも、言っただろ。内緒はなしだ。」
その言葉にたいして、雛が質問してきた。
「なら、私達の質問にも隠したりしないよね?」
それは、そうだろ。
「ああ、しないよ。だから、質問に答えろ。」
「先に聞きたいことが、あります。どこで知りましたか?」
「何で、そんなに知りたいんだ?」
「抹殺します。私達の情報を持ってる人は殺さないといけないんです。」
俺は、絶対に言いたくない。もしも、言ったりしたら健が殺される。
「もしも、俺の知り合いでもか?」
「はい。」
確信した。俺はどうしたらいいんだ。もしも、俺が嘘をついたとしても。いずれはバレる。
「ネット、ネットだよ。」
「ネット?それは、ありえません。ネットからは、私達の情報は全て抹消しましたので。」
やばい。俺が嘘をついたことが、バレたか。
「おおおお兄ちゃん。嘘ついてる。」
なに!何で俺が嘘をついてることが、分かるんだよ奈美子。
「お前達は、ホントに普通の妹達なのか?」
「もう、お兄ちゃん。教えてあげるよ。私達は抹殺ギルド。マスターフリー。」
マスターは、私達はあらゆる武器を使いこなせる。そして、フリーは自由。私達は、自由に依頼を受けて自由実行する。もしも、実行日を決めての依頼なら金額は100倍に上がる。
「抹殺ギルド?お前達は悪い方なのか?」
「……、違う。正義の方……だよ。」
正義?正義なら抹殺ギルドの名前を変えるべきだろ。
「何が正義だよ。自分の親を抹殺したのもお前達だろうが。」
「そこまで、知ったのか。」
可那子は、雛の肩を2回叩いた。
「わかったよ。お兄ちゃん。確かに私達は親を殺したよ。それは、依頼できたからだよ。依頼は絶対に断らないのが私達の決まりなんだよ。」
「何でだよ。それじゃあ、依頼で俺を殺してくれときたら俺を殺すのか?」
「……うん。でも、その依頼は……決まりがある。」
「そそそそそれは、一人だけしか引き受けてはいけない。」
「そして、引き受けた人以外の4人で私達は守る。」
「だから、覚えといてねお兄ちゃん。」
それって、君達は妹達同士で殺しあったりするのかよ。そんなことが、ホントにあっていいのか?いや、絶対にダメだ。だけど俺は、どうしたらいいのかわからない。