16話 危険
ブン・健・ディンは、出ていった。
「ブン。隆人くん大丈夫だと思う?」
「わからん。隆人くんは、今は混乱している。僕たちが今何か、言ったりするのはよくない。」
「そうだよね。」
資料室から、コロシアムステージに向かった。
「俺はどうしたらいいんだ。」
隆人は一人で、悩んでる。だけど、どうしたらいいのかわからない。
「ホントは、俺は死んでいた方がいいのかもな。」
絶望に悩んでるときだった。
「お兄ちゃんお兄ちゃん。」
うん?何で聞こえるんだ?妹達は、近くにいないはずなのに。隆人は立ち上がって言った。
「どこにいるんだ?」
「聞こえました?」
「聞こえるよ。だから姿を見せてくれ。」
そして、姿を見せたのは妹達ではなかった。
「隆人。元気でしたか?」
「何でお母さんがいるんだ?」
それは、お母さんだった。
「隆人くんが一人で悩んではダメだよ。周りに頼れる人がいるでしょ。」
「頼れる人。」
「そうだよ。だから、頼れる人には全てを話ないと。」
「でも……。」
「怖いの?」
「うん。言っても嫌われるかもしれない。」
「大丈夫。お母さんを信用しなさい。」
少し間があいてから言った。
「わかったよ。お母さんを信用しるよ。」
「そうだよ。お母さんは、消えるね。」
お母さんは、やることを終わったみたいに消えようとしてる。
「お母さん。1つだけ聞きたいことがある。」
「何かな?」
「俺に妹いるの?」
「あ……。うん、いるよ。」
「それは、5人?」
「違うよ。妹は全員で12人だよ。」
「12人?何かヒントちょうだい。」
残念ながら時間はきた。
「それはね」
消えてしまった。
「そんな……。何も教えてもらってないよ。」
隆人がお母さんから、教えてもらったのは妹が12人居ると言うことだけわかった。そして、コロシアムステージの方は騒がしくなってる。
「オラオラオラ、弱すぎるよ。」
「弱い。」
そこには、小学生ぐらいの女子が2人が現れてる。そして、会場も静まり返ってる。
「何だよ。静まって。」
「皆ビビってる。」
「あ!百合ここにホントに、お兄ちゃん居るのか?。」
「確かだよ。」
「どこに居るのよ。見当たらないよ。」
「おかしい。」
「会えると思ったのに百合の馬鹿。」
「馬鹿と言う方が馬鹿。」
そんな風に話している2人。
「ディン。もしかして。」
「そうだ。ブン、戦ってはダメだ。」
ブンとディンが、見たのは死んでる死体と血まみれの2人。




