01話 クビ
初めまして。僕の名前は西原隆人。全企業の社長の一人息子です。だけど、それは違った。そう、あの一人の女から俺の生活は地獄になった。
「お父さんは毎回、帰ってこないな。」
「隆人様、お父様は仕事で忙しいとうかがってます。今日も、帰られないと聞いてます。」
俺は、大金持ちの息子なんです。そして、俺の近くには絶対に一人メイドがついていくのが決まりだ。だけど、俺はイヤだった。何で24時間絶対についてくるのかわからなかった。だから、寝ている時間でもトイレでも風呂でも絶対についてくるんです。
「帰ってこないなら、お前達も自由にしていいよ。」
「いえ、それは無理なんです。」
俺が住んでる家には決まりがある。1つ目は、絶対に監視カメラうつること。それは、俺を一人にしてないかを確認するため。2つ目は、メイド達の監視。これは、俺についてくるメイドの監視。もしも、時間の担当ではないメイドが俺と一緒に居たらこの家から追放される。3つ目は、俺にむかっての言葉。もしも、主人にむかって上目線で話しかけたりした場合も家から追放される。4つ目、俺と父親の言葉は絶対命令。
「だから、今は楽にしていいよ。」
「ホントによろしいんですか?」
「ああ、お前達も24時間ずっと監視されて疲れているだろ。少しは休めよ。」
「何てありがたい御言葉。」
メイドは、俺の隣に座った。
「お前も、何か飲みなよ。」
「ありがとうございます。では、私もいただきます。」
メイドが立ち上がった時、玄関のドアがおもいっきり開いた。
ドッカン
メイド達は、凍りついた。
「おい、メイド達。お前らは雇った俺の命令を無視したな。」
父親は、監視カメラを見て来た。そして、この場合の処罰は大きかった。
「いえ、旦那様聞いてください。」
「なんだ、お前は雇ってもらった主人にはむかうのか?」
「いえ……、申し訳ありません。」
父親は、驚く事を大声で言った。
「お前らメイドは、クビだー。」
その言葉は、絶対命令。だから、メイド達は自分の部屋に戻り荷物をまとめ始めた。
「ちっと待てよ。」
「なんだ。何か言いたいのか?」
「ああ、言いたいね。メイド達は俺の命令で休んでもらったんだよ。」
「ふん。何だメイド達に遊ばれたのか?」
「何でお前は毎回、自分の命令を破ったらクビにするんだよ。」
「そんなの、雇った俺の命令を破ったからだ。そして、お前の次のメイド達を連れてきた。」
「何だと……。」
父親の後ろから5人のメイド達が現れた。それも、何と皆中学生に見えた。
「これが、メイドだ。皆若いぞ。」
「ふざけるなよ。若ければいいとかそんな事を言ってない。」
「何だよ。なら、驚く事を言ってやるよ。この子達は、お前の妹だ。」
俺は、父親の言った言葉が理解できなかった。