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8/10

どこで区切るかは

あなたの自由


*


 鉛筆


やわな炭素の塊

描くのは

みんなへの

メッセージ


*


 鎮魂歌


恨んでる?

憎んでる?

顔もおぼろげにしか

思い出せないよ

怒ってる?

許してくれる?

笑顔で話した記憶が

無くなってしまいそう


*


 羽


白くても黒くても

羽が生えて

空を飛べるなら

まずは君に

会いに行こう


*


 文字


それは

ラブレターでもなく

不幸の手紙のはずがなく

書置きというわけでもない

ただの

白い紙だった


*


 隣り


時折ぐっと

くっついたりして

間に誰もいなければ隣にいるのは僕だから

なんて

下らないこと

言いながら

見えなくなるまで

離れていく


*


 乾く


乾ききった私を

絞っても何も出てこないよ

血も涙も汗も

元々無いんだから

喘ぐように

嫌い

と言うだけ


*


 眠る


見たくないから

目を閉じて眠るんです

未練があったり

見ておきたいものがあると

人は目を開けたまま

眠ります


*


 待つ


無意識に

手足がリズムを取っている

愉快なんかじゃないわ

もう日が落ちてしまったというのに

なかなかあの人

来ないんだもの

日が上るまでに来なければ

私は

私は


*


 霧氷


森に氷が降りました

人柱が結晶に包まれました

風が走り

静寂に

辺りが輝きます

寒い

という言葉さえ

見当たりません

日に当たって

緑が還ってくる前に


*


 窓


どうして

夜になると

この窓には

雲が映らないのかしら


*


見たことある?

あら ありがとう

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