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ライジング・サーガ ~初心者エルフとチート魔人~  作者: 秋原かざや
第6章 SOS! 黒き山での新たな出会い?

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SAVE32 出撃、ライジングサン! おまけにイベント発生?

「というわけで、黒き山脈に行くことになったよ」

 ふうとため息零しながら、ラナ君がそう告げました。

 あ、ちなみにここは、ライジングサンが根城にしている、例の宿屋さんです。

 本当、ここのご飯って、美味しくてたまんないよねー。つい、お替りしちゃいます。

「ああ、あそこね」

「知ってるんですか? セレさん」

 思わず私は尋ねてしまう。

「うん、ボクでもクリアに時間がかかった場所。あれはないよねー」

 あのセレさんが時間がかかったって……。

「そう、びびらないで。初心者がかかるハニートラップみたいなものよ」

 ミスティさんが付け加える。

「入り口らへんは、初心者でも大丈夫だけど、最深部になるとレベルが300必要な場所なのよ」

「そ、それって……なんて、初心者殺し」

 私の言葉を聴いて、キッドが付け加える。

「そう、それで付いたあだ名がなんと!」

「呪いの初心者殺し山」

 ああ、あたしが言いたかったのにーという声が聞こえるけど、カインさんは気にしていないみたいだ。

「しかも無限」

 とうさんがそう付け加える。

 ……無限? 無限ってどういう……??

「ダンジョンのモンスターってのは、ある程度、狩りきっちまうと、それ以降、モンスターが出なくなっちまうんだよ。けど、黒き山は別。ダンジョン内にあるスイッチを押すと、モンスターは無限に出まくる」

 そうアルフさんが教えてくれました。

「だからこそ、初心者殺しって言われているんだ。まあ、その罠を解除すれば、また元のダンジョンに戻るんだけど……それまで耐え忍ぶのが大変なんだよね。あそこ」

「何度死んだかわからないよー。ホント」

 ラナ君がそう教えてくれて、セレさんは嫌そうな顔をしてました。

「そこに誰かが迷い込んじゃったってこと?」

「ご名答。それで動けなくなってるみたいなんだ。助けてやって欲しいって、運営からメールが来ました」

 私の言葉にラナ君が続く。

 まあ、ラナ君以外、最高レベルに達してるのは、誰も居ないみたいだし。

 だからこそ、こういう依頼もやってくる。

「助けてあげれば、何か良い報酬とかも用意してくれるって話みたいだから、みんな、協力してくれる?」

「あれ、珍しいね。ラナ君、一人じゃいけないところ?」

 きょとんと首を傾げると。

「うん、あそこの罠の解除法は、一人じゃ無理なんだ」

「二人が一緒にスイッチを操作しないといけないのよね。しかもその間、モンスターが増え続けるというオマケ付きよ」

 ミスティさんが説明してくれました。なるほど。

「それに、サナやキッド、カインのレベル上げにもいいと思うんだ」

 なるほどなるほどーって、私達もですか!?

「置いてくわけにもいかないしね」

 って、ラナ君、そっと顔を近づけて。

「サナのことは、僕が守るから」


 ぼんっ!!


「あら、赤くなっちゃったわねー」

「まあ、あの二人、新婚さんだから仕方ないよね」

「ん」

「じゃあ、準備しないと」

「あー、それじゃああたし、買い物いってきまーす! 他にも何か居る人いる?」

「じゃあ、ハイパートリプルポーションWY買ってきてくれるか? 金やるから」


「って、気にせず話を進めないでくださいーっ!!」


 というわけで、準備を終えた私達、ライジングサンは、黒き山につきました。


「あっという間、だったね……」

 あっという間でした。ラナ君の移動魔法で、一瞬でした。

「その方が、楽でしょ?」

 いや、そうなんですけどー。

 反論できないのが、ちょっと悔しい。


 でもって、目の前の山を見上げる。

 名前のとおり、本当に黒々したおっきい山いや、山脈です。

 その中腹あたりというか、今いる場所なんですが、そこに巨大な洞窟の入り口があるわけで。

「中はモンスターだらけだから、気をつけてね。トラップも多いから、進むときは一声かけること」

「りょ、了解ー」

 ちなみに今回の旅には、まゆちゃんも同行してます。

 さすがにレベル1は不味いだろうって、今回の旅でいろいろとレベル上げしようって話になりました。

「さて、作戦の確認よ。ハンターの私と」

 あ、ミスティさん、念願かなって今はハンターになりました。ちょっぴり嬉しそう。

「武道家の俺が最深部に行って、罠を解除」

「その間に、私達、シルティーキャットαがレベル上げ!」

 思わずキッドに尋ねます。あるふぁーって何?

「まゆっちとラナ、ついでにセレっちが同行してくれるんでしょ? だからアルファー」

 ああ、なるほど。それでプラスアルファーってことですか。納得。

 あ、でもミスティさんとアルフさん、二人だけで大丈夫ですか?

「ふふふふ、伊達に盗賊してなかったわよ。敵から身を隠すスキル持ってるし」

「回復アイテムはかなり補充しておいたからな」

 あ、そういえば、出かける前にキッドが頼まれて買ってたあれ、回復アイテムだって言ってました。

「まあ、いざとなったらラナン君かボクが行くことになるし、だいじょーぶだいじょーぶ☆」

 そういわれると、ちょっと安心してきました。

「じゃあ、そろそろ行こうか?」

「「おおーっ!!」」


 隊列を組んで、いよいよダンジョンの中に足を踏み入れて……。


 ぴんぽーんっ!


 間の抜けた音が響いた。

「へっ?」

 頭上でぺろんと出てきたのは、青白い見慣れたテキストウィンドウ。


『イベントが発生しました。

 竜の姫は、最奥にいるダークドラゴンを倒してください。

 それまでこのダンジョンから脱出はできません』


「「何だってーーーっ!!」」


 待って、どこから突っ込めばいい?

 私がドラゴンを倒さなきゃいけないってところ?

 それとも、ダンジョンから出られなくなったってところ!?

「両方だよ!!」

 だ、だよねー。じゃなくって!!

「こんなイベント、見たことないっ!!」

 ラナ君が叫ぶ。

「だって、仕方ないんじゃない? それ、『竜の姫限定イベント』みたいだから」

 なにその、限定イベントって……。

 なんだか、助けに行くつもりが、大変なことになってしまいました……。

 とほほーっ……。



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