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ライジング・サーガ ~初心者エルフとチート魔人~  作者: 秋原かざや
第5章 いつまでも一緒にいたいから

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SAVE EX-2 らぶらぶデートの行方

今回は番外編です。

珍しく、キッド視点です。

どんなことになりますか?

 えー、はじめましての方もそうでない方もこんにちはな、実況のキッドです。

 今日は披露宴をやった二人……えっと、うちの友達、サナっちと、おっそろしい化け物ならぬ、ラナンがデートするというので、仲間と一緒に尾行中。あ、お子様まゆっちは、宿屋でお留守番。後でお土産買ってあげないとね。

 それはさておき、あたしは尾行スキルあるからいいけど、他の人、大丈夫?

「あら、私、まだ盗賊よ」

 ああ、ミスティさんはおいといて。

「問題ない、カモフラージュアイテムはバッチリだ」

 きゅぴーんと目を光らせて、アルフさんは両手に木の枝を持ってます。

 そういえば、隠れ枝っていう、アイテムがあったっけ。

 それさえあれば、尾行スキルと同等の効果を発揮するっていう……ああ、両手に持ってるのそれですか。

「ボクは、いざとなったら、透明マントで隠れるから」

 セレさんも凄いアイテム持ってるんだ。それ、いくつもイベントこなさないとゲットできない、レアアイテムなんですけど。

「気配消せるから、問題なし」

 ああ、銅山さん……あっと、ここではとうさんって呼ばれてるんだっけ。

 流石はハイレベル武士! そんなスキルをお持ちでしたか。

 そういえば、カインはどうなの?

「ああ、私か? 尾行スキルなら習得済みだよ」

 あれ? 確か、カインって魔法騎士だよね? そんなスキルゲットできたっけ?

「課金してゲットしました」

 ……マジ?

「大切な人が狙われたら大変でしょ?」

 いや、そういう意味じゃなくってさ……ああ、もういいよ。

 とにかく、みんなと一緒に、二人のデートを尾行して楽しんじゃおう作戦発動中っす!!


 で、やってきたのは……ファーストレイン・バザール!

 今日は格安バザーの日なので、いろんな人でごった返してる。

 みんな、はぐれないように……って、言ってる先から、もうアルフさんの姿が見えないんですけど!

 まあいいや。

 途中で合流できるでしょ、たぶん。

 えっと、サナっちたちは……お、アクセサリー屋で物色してる。

 あそこのアクセサリー屋、安くてかわいいのが揃ってるんだよね。

 あたしも一つ、買ってこようかな?

 え? バレる? 大丈夫、尾行スキル88をなめんなっ!!

 ………。

 獲物、ゲット。

 …………。

 お買い物、終了!!

 ほらできたー!! サナっちも気づいてないよ。すごいでしょ?

 ………、ミスティさん、そこで呆れない。

 おっと、サナっち、いいの発見したみたいで、あそこから動きません。

 どうするどうする? ここで良いトコ見せないと、男がすた……おおっと!!

 さっすが、金持ち魔人!! 買ってあげました!!

 おおお、まずは好感度プラス5って感じだ。

 買い物を終えた二人は、そのまま店を出ていきました。

 あれ? ミスティさん、セレさんとカインは?

「さっきの店で欲しいのあるんですって」

 また脱落者が……ま、いっか。

 とにかく、あの二人を追いかけなきゃ!!


 今度はオープンカフェに入った模様。

 こちらもこっそりと覗き見してます。

 えっと、サナっちはパフェを選んだみたいだね。魔人は……へ? ちょ、マジ!?

 そこで、それ注文する!? アホか、アイツは!!

 何を注文したかって?

 ここのカフェオリジナル……巨大トロピカルスペシャルパフェを選んだんだよ!!

 あほ、あほの言葉しか出ないよ。なに考えてるの?

 っていうか、サナっち止めないし!!

 むしろ、応援してる? つーか、マジ止めろって!!

 ほーらー、きちゃったよ、超でっかいパフェ。サナっちは普通のサイズよりやや小ぶりのパフェだけど。

 あーあ、知らないよ。腹壊しても、うちら責任取らないからね。

「大丈夫」

 とうさん、それ、シャレになってないし。

「ラナン大食いだからねー」

 へ? 今、なんて?

「いっただきまーすっ!!」

 嬉しそうにがっついてます!!

「ファイト、ラナ君!! あまったら私も食べてあげるね♪」

「んーん。らいじょーふ。これくらいなら、たべれふ、あぐもぐ」

 ………マジ?

 がんがん食ってるんですけど?

 ホントに、マジ?

「だから、言ったじゃない。あの子、よく食べるのよ。ここではセーブしてるみたいだけど」

 マジ? 思わずガン見しちゃうんですけど!!


 一時間後。

 あの人は、ばっちりあの超巨大パフェ、完食しました。

 ……レベルあげたら、あたしでもなれますか?

「やめときなさい。あの子が特別なのよ、食に関しても」

「はーい」

 自ら危ない橋を渡るのは、やめよう。うん。

 なんていうか、化け物は、本当に化け物でした。敵に回したくない。マジ。


 場所は変わって。

 デートもいよいよ終盤に差し掛かりました。

 ムード溢れる小さな池のある公園に来ました。

 なるほど、あの池のボートに二人っきりで乗ると。そういうことですか。

 空は既に黄昏色。

 雰囲気はバッチリ。

 流石は魔人。そこらへんも考えているようですね。

 ………あれ?

 ここに来て、とうさんの姿が見えないんだけど?

「ああ、いつの間にかいなくなってたわ。どこに行っちゃったのかしらね?」

 ミスティさん、気づかなかったんですか。

 いや、あたしも人のこと言えないんだけどさ。てっきりついて来てると思ってたんだけどな。

 お、二人を乗せたボートが、木陰に入りました。

 むむむ、ここからだと見づらいな……。

「あら、まあ!!」

 え? なになに? なにがあったわけ?

「ふふふ、二人、キスしたわ」

 なんだってーっ!! こっちじゃ影になって見えないんだけど!!

 あ、見えた!! ……って、もう終わってるじゃん!!

「残念だったわね~」

「くー悔しいっ!!」

「まだまだ覗き見のスキルが甘いみたいね」

「くー、なんかとっても悔しいー」

 ん? 何? ミスティさん、こっち見てにやにやして。

「じゃあ、覗き見の極意、教えてあげましょうか?」

「え?」

「大丈夫、痛くしないから、ね?」

「ちょ、ちょっと待って、それって痛いんですか!?」

「あら、ちくっとするだけよ。最後に」

「いや、そんな怖いことイリマセンカラ!!」

「そう言わずに、照れないで」

「照れてないっ!!」

「ほらほら、デートまだ続くわよ。ここからが本番なんだから」

「いやもう、いいです!!」

「……先輩の言うこと、聞けないって言うのか?」

 は、はいっ!?

「はい、いい子ね。じゃあ、行くわよ!」

「あーーーれーーー!!!」



 ちゃぷん。

 池の中に手を入れて遊んでいるサナはふと、顔をあげた。

「どうしたの、サナ?」

「うん、なんかね、キッドの声が聞こえたような気がしたんだけど」

 ラナンは遠い場所を眺めて、そして告げる。

「大丈夫だよ。彼女も向こうで楽しくやってるだろうし」

「だよね、うん、きっと気のせいだよ」

 こんな感じで、二人も素敵なデートを満喫したのでした。

というわけで、リクエストにあったデートをやってみました。

よければ、感想や評価などいただけると嬉しいです♪

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