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ライジング・サーガ ~初心者エルフとチート魔人~  作者: 秋原かざや
第5章 いつまでも一緒にいたいから

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SAVE26 感動の再会? 新生ライジングサン

 というわけで、全てのイベントを終わらせた私は、やっとラナ君と合流できたのでした!!


「サぁーーーーナぁーーーーーー!!!!」

 ぼみゅぎゅむっ!!

「く、苦しいよ、ラナ君……」

 もごもごと私はラナ君の熱い抱擁にもまれていた。

 うむ、ラナ君が女の子、とくにぼいんぼいんだったら、きっと気持ちよかったんだろうケド。

「むぐぐぐ」

「あ、ごめんごめん。つい嬉しくて」

 放してくれてありがとう。助かりました。

「ううん、私も嬉しいよ。その……淋しかったから」

 やだ、恥ずかしい!!

 ラナ君たら、何言わせるのっ!!

 ……あれ? ラナ君?

 そっと見上げると……え? オッドアイの瞳が潤んでて、しかも頬を染めてうずうずというか、にまにまというか……えっと?

「うおっ!! お持ち帰りっ!!」

「いや、しなくていいから!!」

 担がれました。軽々と。いや、それいらないから!!

「はいはいどうどう。お熱いのはいいことだけど、こんな道でやらない」

 ミスティさんに言われて気づいた。

 そう、ここは……ファーストレインの町の大通り。

 ……あ、あれ? も、もしかして、もしかしなくても……注目の的!?

「ぴんぽーん! 気づくの遅いわよ、サナ」

「あわわわわ」

 頭がぼんと赤くなる。というか、凄く恥ずかしいんですが、がっ!!

「だからお持ち帰りしたっていいじゃないか」

「やるなら、お姫様だっこじゃないの?」

 ミスティさんにいわれて、ラナ君はああと気づいた。

「ごめん、痛かった?」

 ううん、それほど痛くはなかったけど。

 もっと注目の的になってるのは、気のせいですか!?

「まあまあ、積もる話もあるだろうから、まずは、どこかの宿にいきませんか?」

 カインさんがそう言って、皆を促す。

 あ、そういえば、キッドとカインさんのこと、ラナ君に言わなくっちゃ!!

「ああ、そうだね。そうしよう」

 有無も言わさぬ勢いで、ラナ君はいつもの宿屋に向かった。


「うーん、懐かしい!!」

 美味しいアットホーム的なご飯にご満悦。

 やっぱり、こういう宿屋は、こういうご飯でないと!!

「で、この二人は何?」

 にっこり微笑んで、ラナ君、怖いんですけど!!

「待って待って!! 二人は困っていた私を助けてくれた、命の恩人なの!!」

 あ、カインさんはちょっと違うかな? まあ、それでもあのとき、凄く助かったし、これくらい言ってもバチが当たらないだろう。それにラナ君の怒りゲージを減らすには、きっとコレが一番!

「そ、そうだったの? ごめん。そして、ありがとう。僕のサナを助けてくれて」

 ほらほら、あの怒りはあっという間に消えて、友好スマイルに変換!

 うん、よしよし。

 おっと、それだけじゃないんだっけ。

「それでね、ラナ君。お願いがあるんだけど」

「何? 何でもいってごらんよ? 叶えてあげるよ」

 マジっすか?

 いや、思わず突っ込みたくなるけど、ここはぐっと我慢。

「二人を、ラナ君のパーティに入れて欲しいの」

「えっ? でも……既に他のパーティに入ってるんじゃ……」

 驚くラナ君にカインさんが告げる。

「私だけ閉じ込められてしまって、他のメンバーとは連絡が付かないんだ。それに、前のパーティとは、あまり相性が良く無くてね」

 そう苦笑する。続いてキッドも話し出した。

「あたしのトコは、ログイン不可になったからって引きこもりになっちゃって。今、動いてるのあたしだけなんだよね」

「あら、まあっ!!」

 と、キッドを見ていたミスティさんが突然声をあげた。

「キッドって言ったわよね、あなた、もしかして盗賊?」

「あ、はい! 盗賊でスキルマスター目指してますっ!!」

「入れましょう、ラナン!!」

 即決だった!!

「み、ミスティ?」

「だってだって、この子が入ったら、念願のハンターに転職できるわ!! このパーティ盗賊がいなかったから、わざわざなってあげてたけど、この子が入るなら、転職してもいいわよね、ねっ!!」

 妙にノリノリで勢いのあるミスティさんにラナ君は、たじたじになってる。

「まあ、ミスティがそう言うんなら」

「やったーっ!! ありがとう、ラナ君♪」

 ちゅっと彼の頬にキスした。

 ら……。

「えへへ……」

 腑抜けちゃった? でも、これでキッドはいいけど、カインさんも!!

「そっちはいてもいなくてもいいんじゃない」

 ミスティさんが、やけにクールだ。あれ? 何でだろ?

「なんかね、同族っていうの、そんな香りを感じるの」

 あ、当たってる……。そういや、カインさん、男になりたいなんて言ってた……。

「私はあなたのこと、好きですよ。ミスティ嬢」

 そういって、そっと手の甲に口付けを交わすカインさん。

「あら、お世辞が上手ね」

「お世辞でこんなことができると思っているんですか?」

 カインさんはいつもの微笑で続ける。

「女性に等しく愛を注ぐ。それが私のモットーです」

「ふふ、あなた、本当のことを知ってもそういっていられるかしら?」

「どうぞ、何なら試してもらってもかまいませんよ。どちらにせよ、あなたは綺麗な人だ。心も体も全て」

 そう言い切るカインさんに、今度はミスティさんが言葉を失う。

「いいんじゃない?」

 そこに入ってきたのは、セレさん。

「聞いたら、回復も少しできるって言ってるし、前衛が増えれば、その分、ラナン君が自由に戦えるから、それはそれでプラスになると思うなー」

「うーん……」

 がんばれ、セレさん、あと一押し!!

「それにね、ラナン君。ボクらのパーティって、少人数でしょ?」

 え? そうなんですか?

「そうなるね、普通は最低でも10人は揃えるから、それを考えると少ないと思う」

「それに、サナちゃんのレベルをあげるのに、同じランクの子がいるのは、すごく良いと思うんだけど、どうかな?」

 え? そうなの?

「俺は賛成」

 いままで黙ってたアルフさんが手をあげる。

「第一、あのミスティを口説くやつなんて、初めて見たしな。ついでにいうと、前衛が増えてもらえると、戦い方にもバリエーションが増えるから、俺としては嬉しいな」

 おおお!! このまま行けば、も、もしかして!!

「賛成」

 とうさんも賛成してくれた!!

「否定する意味がわからない」

 おおお!? なんだか博識的な返答が来た?

「まあ、みんながそういうなら、いいか。うん、二人とも入っていいよ」

 にこっとそう、ラナ君は認めてくれた!!!

「ありがとう、ラナ君!!」

 ぎゅむっと抱きしめて、そして、頬にまたキスしようとして止めた。

 ここは頬じゃない。

 ちゅっ☆

「!!!!」

「えへ、嬉しかったから、サービスしちゃった」

 軽い触れるだけのキス。あ、そういえば、これって、ラナ君とのファーストキスに……なるの、かな?

「サナが、キス……唇に、キス……」

 ばたーん。

 見事に背中から倒れた。椅子ごと。

 ええええ!?

「あーそいや、ラナン、オーバーヒートしてたんだっけ」

「なんですか、それ?」

「魔力使いすぎて、倒れるアレ」

 そんなん、あるんですか!?

「そういうのは、早く行ってほしいな」

 アルフさんの言葉に、セレさんが立ち上がる。

「とにかく、手伝って。ベッドに運んで治癒かけるから」

 セレさんの言葉にとうさんとカインさんが動き出す。

「どうやら、今日はここで解散ね」

 ミスティさんの一言で、私達はそれぞれの部屋に戻って休むことになった。

 なんだか、今日はぐっすり眠れそう。

 おやすみ、ラナ君……。

 

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