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霊能力探偵(仮)  作者: 道化師
目次
8/11

捌 「でなきゃ、お前が死ぬ」


 木曜日。

 僕は高熱を出して倒れた。

 ショックのせいかも知れない。まさか、あいつが、瞳が僕を呪っていたなんて。

 自分で犯人の最有力候補に入れておいてなんだが、彼女以外の人間で合って欲しかったというのは事実だ。

 人間不信になりそうだ。

 ドカドカと入って来た琥珀君は、氷枕で寝ている僕のそばまで来てしゃがみ、こう言った。


「それで、呪い返しをしてもいいんだよな?」

「呪い返しをしたら、どうなるんだ?」


 僕の返答に、琥珀君は顔をしかめた。


「しなきゃ、お前が死ぬ」

「したら、あいつが死ぬのか?」

「お前を呪った奴だぜ?」

「この呪いを呪い返ししたら、あいつが、死ぬんだな?」


 琥珀君は観念したように頷いた。


「この呪いを返すわけだしな。お前と同じ状況に置かれるぜ」

「なら、いいや」

「いいや、じゃねぇだろう」


 琥珀君はポケットからしわしわの小さな紙を取り出した。それには、乾いた血で「死ね」とあった。

 捻りのない言葉だが、僕はその単語に心臓を握り潰された。


「お前のお守りに入ってた。呪いの言葉だ」


 それでも僕の気持は揺るがない。


「お前、死ぬ気か?」


 僕は頷く。


「正気じゃねぇな」

「僕は規格外だからね」

「そうかよ」


 琥珀君はそう言って、立ち上がる。


「神社は生きてる人間の相手をする場所だ。死人は墓地に行け」


 そのまま琥珀君は、僕に背を向けて部屋から出ていく。


「ちょっと、待って」

「なんだよ」


 半身を部屋の外に出している琥珀君は顔だけ、こっちに向けた。


「プリクラ、入ってなかった?」

「どこにだよ」

「お守りに」


 琥珀君はしばらく、沈黙した。


「どういうことだ?」


 琥珀君は再び僕のそばにしゃがみ込んで、そう言った。


「僕はそのお守りに、あいつとのプリクラを入れていたんだ」

「お守りを開けたのか? バチあたりだな」

「君だって開けたじゃん」

「それは……あーもー! 話をズラすなよ」

「これは僕のお守りに違いない。だって、あれは修学旅行の時に、あいつが買ったものだからね」

「だから、なんだよ」

「犯人がプリクラを抜いたんだ」


 琥珀君は腕を組んでブツブツを呟く。僕には聞こえない。


「なんでわざわざプリクラを抜いたんだ?」

「それは、気に入らなかったからだよ。琥珀君、真先生に連絡してもらえる?」

「どうするんだよ」

「犯人を見つけるんだ」




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