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灰と霧  作者: ルーシー・オルコット
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番外編:聖女マリア、うっかり神チートで王国を滅ぼしかける

ハッピーエンドなカタルシスって、こういうの求めてたんでしょ。しってる。

王都全体が、まるで巨大な砂時計が逆さまになったかのように、静かに、しかし確実に飢餓という名の砂に埋もれつつあった。 公爵ローレンス・オルコットによる「物流調整」という名の経済封鎖は、王国の動脈を寸断し、経済中枢は心停止状態に陥っていた。


市場からは小麦が消え、肉が消え、やがてネズミさえも姿を消した。さらに、辺境伯カスパル・ガードナーによる北方国境の放棄、すなわち「軍事予算削減への実力行使」が実を結び、北の国境線は異民族にとっての「夏のボーナスステージ」と化し、略奪と侵略が日常の風景となっていた。


王宮の「青玉の間」。かつては威厳に満ちていたこの会議室も、今や絶望の溜まり場と化していた。 王太子ヘンリーは、最高級のマホガニーで作られたテーブルに額を打ち付け、苦悶の声を上げていた。


「なぜだ……! なぜなのだ!」


彼は顔を上げ、虚空に向かって叫んだ。その目は血走り、髪は振り乱されている。


「私は国民に愛を説き、正義を貫こうとしているだけだというのに! マリアという真実の愛を選び、古き悪習を断ち切った! それは物語ならば称賛されるべき英雄的行為のはずだ! それなのに、なぜパンが焼けない!? 愛と正義だけでは、小麦粉と兵隊は生み出せないというのか!?」


その悲痛な叫びに対し、側近たちは沈黙を守るしかなかった。彼らの腹もまた、等しく鳴っていたからだ。財政卿は胃を押さえ、軍事卿は地図上の赤い矢印(敵軍の進路)を見つめて現実逃避をしている。


その時だった。 ヘンリーの隣に座っていた少女が、ふわりと立ち上がった。 純白の聖女ドレスを纏ったマリアである。彼女は、この陰鬱な空気の中で、一人だけ異質な輝きを放っていた。彼女の瞳は、いつもの空虚な純粋さではなく、「神の愛」という名の恐るべき閃きによって、カッと見開かれ、異様に輝いていた。


「ヘンリー様、心配しないでください! そんな小さな悩み、神様の愛の前では塵も同然です!」


マリアの声は、春の小鳥のように軽やかだった。彼女はヘンリーに顔を寄せ、悪魔的なほど純粋な解決策を囁いた。


「パンが無いなら、王都の周り一面を、巨大な穀倉地帯にしたらいいと思いませんか? わざわざ公爵領から運ぶからいけないのです。地産地消です!」


「え……?」


ヘンリーが呆気にとられる中、マリアは指を折って数え始めた。


「ついでに、国庫を潤すために、サフランや唐辛子みたいな、一本で金貨になるような高級スパイスも一緒に生やしておきましょう! それに、異民族が攻めてくるのが問題なら、私のホーリービームで解決すればいいんです! 愛は全てを解決します!」


側近たちは、そのあまりにも非現実的で規格外な発言に、口を開けたまま凍り付いた。 (ホーリー……ビーム? 何を言っているんだ、この小娘は) (飢えすぎて幻覚を見ているのか? それとも疲労による錯乱か……)


彼らはそう心の中で叫んだが、マリアの動きは止まらなかった。 彼女は、会議室の巨大な窓を勢いよく開け放ち、涼しい初夏の風を室内に招き入れた。そして、まるで舞台俳優のように両手を空に掲げ、目を閉じた。


「我が全能なる神の愛よ! 汝の祝福をこの王都に! 飢餓に苦しむ国民に、溢れんばかりの食糧と、永遠の平穏を与えたまえ!」


側近の一人が、「やれやれ、また聖女ごっこか」とため息をつこうとした、その時である。


窓の外で、地球の悲鳴のような音が響き渡った。 ゴゴゴゴゴゴォッ!!


地響きではない。何かが、地中から爆発的な勢いで噴出する音だ。 王都の光景は、一瞬にして塗り替えられた。


綺麗に舗装された王都の中央広場、幾何学模様を描いていた石畳の庭園、さらには貴族の邸宅の頑丈な基礎までが、アスファルトを突き破る猛竹のように、一斉に巨大な植物によって突き破られたのだ。


バリバリバリ! ドガァァァン!


「うわぁぁぁ!」 「屋敷が! 屋敷が持ち上げられる!」


悲鳴と共に、王都の景観が崩壊する。 それは文字通り、王都の全域が、数秒で豊かな、いや、豊かすぎる穀倉地帯へと変貌する、物理法則無視の奇跡だった。 一本一本の穂は人間の背丈ほどもあり、異常なほどに重く実っている。黄金色の小麦が、王都の道路という道路を埋め尽くし、建物を飲み込み、海のように波打っている。


そして、マリアが「ついでに」と指定した通り、小麦の穂の間には、なぜか真っ赤な唐辛子、鮮やかな紫色のサフランの花、そして熱帯雨林でしか育たないはずの高価なバニラビーンズといったスパイス類が、生態系を無視して密生していた。


王都中から、悲鳴と歓声が入り混じった、狂気じみた叫び声が上がった。


「小麦だ! 小麦が生えたぞ!」 「痛っ! 唐辛子が目に入った!」 「家から出られない! 玄関がバニラの木で塞がれた!」


同時刻。公爵邸の執務室。 公爵ローレンス・オルコットは、窓辺に立ち、愛用のティーカップを片手に、この世の終わりを見ていた。 彼の冷静沈着な仮面の下で、思考回路が悲鳴を上げていた。


彼の手元がガタッと揺れたが、奇跡的に紅茶は一滴もこぼれなかった。それは公爵としての最後の意地だったかもしれない。 彼はすぐさま、頭の中で高速のそろばんを弾き始めた。


「……現状分析。王都の全道路、広場、および下水道を含むインフラ設備が、突如として小麦および香辛料畑化した」


ローレンスは、眼下の道路を塞ぐ巨大な小麦を見下ろし、冷徹に呟いた。


「これにより、馬車による通行は不可能。王都への全物流ラインは、公爵家の意思とは無関係に、物理的に完全寸断された。我が公爵家の交易利益は、予測不能の事態によりマイナス100%。……だが、それ以上に深刻なのは」


彼は、黄金色に輝く王都を見渡した。


「これだけの小麦が、生産コストゼロで、一瞬にして供給されたことだ。市場原理に基づけば、供給過多により小麦の市場価値はゼロ、いや、撤去費用を考えればマイナスになる。食糧価格の暴落は、農家と商人の連鎖倒産を招き、経済は死滅する……」


ローレンスの唇が、初めて皮肉な笑みではなく、純粋な驚愕と恐怖で引きつった。


「神の愛……だと? 馬鹿な。これは、最も非論理的で、最も破壊的な、無差別経済テロリズムだ」


彼はすぐに各地の支店へ電報を打とうとしたが、電信柱も小麦に巻きつかれて倒壊していることに気づき、初めてペンを落とした。


一方、王宮の会議室。 床からも小麦が突き出し、ジャングルのようになった室内で、マリアは達成感で胸を張っていた。


「ヘンリー様! 見てください! 食糧問題は解決です! これでもう、誰も『パンがない』なんて言いません!」


ヘンリーは、床から突き出た小麦の穂に躓きそうになりながらも、マリアの元へ駆け寄った。彼の目は、マリアの規格外の力に完全に魅了され、狂信者のようになっていた。


「す、すごい……! ああ、マリア! 君は本当に神の使いだったのか! これほどの奇跡を、一瞬で!」


「ええ、愛の力です! さあ、次は異民族ですね!」


「そ、そうだ! 早く北方国境を何とかしてくれ! 彼らは辺境伯がいない今、無防備だ! 僕たちの愛の力で、彼らを追い払うんだ!」


「お任せください!」


マリアは、ヘンリーにウインクを投げると、王宮の最も高い塔の屋上まで、まるで重力を無視するように駆け上がった。 彼女の「神チート」の瞳には、遥か数百キロ北方、肉眼では絶対に見えない距離にある異民族の騎馬隊が、楽しそうに略奪に向かっている様子が、4K画質のような鮮明さで見えていた。


「異民族よ! あなたたちの邪悪な行いは、愛と平和に反します! 悔い改めなさい! 神の御心を知りなさい!」


マリアは両手を水平に伸ばし、指先を北に向けた。全身の魔力、いや、神力を集中させる。


「愛の、お仕置きです! ホォゥーリィィービィィィィムッッッ!!!!」


次の瞬間。 マリアの手のひらから、太陽の表面を凝縮したかのような、直径数メートルの極太の白い熱光線が、鼓膜を破るごう音と共に発射された。 光線は、大気を切り裂き、雲を蒸発させながら一直線に北方へ向かった。それは物理的な攻撃というよりは、地図の書き換え作業に近かった。


光線は遥か彼方の異民族の騎馬隊に着弾。 彼らは悲鳴を上げる暇もなく、馬ごと、装備ごと、存在そのものが原子レベルで分解され、跡形もなく蒸発した。


だが、ビームはそこで止まらなかった。 そのホーリービームはあまりにも強力すぎた。余剰エネルギーは国境の山脈をバターのように切り裂き、マリアが指差した軌跡を正確になぞって、巨大で深いV字型の溝を大地に刻みつけたのである。


辺境伯領の砦。 指揮を執っていたセシリア・ガードナーは、突如として真昼よりも明るくなった北方の空を見て、目を細めた。 肌を焼くような熱波が、遥か遠くから押し寄せてくる。


「なんだ……? 敵の新型兵器か?」


数時間後、偵察隊が砦へ戻ってきた。彼らは雪と泥にまみれ、顔面蒼白で、幽霊でも見たかのように震えていた。


「セ、セシリア様! ほ、報告いたします! 緊急事態です!」


「落ち着け。何があった。異民族の大軍が現れたか?」


「いえ……蒸発しました」


「は?」


セシリアは耳を疑った。


「い、異民族の騎馬隊が、一瞬で蒸発しました! 何も残っていません! それどころか、国境の山脈に……山脈に、巨大なトンネルというか、谷が出来ています!」


偵察兵は涙目で続けた。


「さらに、砦の周りにあった万年雪が、謎の熱線の余熱で一瞬にして全部溶け、巨大な洪水が発生! 現在、砦の北側は見たこともない巨大な湖になっております!」


セシリアは、口を開きかけたが、言葉が出なかった。 彼女の戦場における冷徹な計算、地形を利用した戦術、兵站の管理。それら全てが、音を立てて崩れ去っていくのを感じた。


「……馬鹿な。王都の聖女か。一撃で数千の軍勢を蒸発させ、あまつさえ山脈の地形まで変更するとは」


セシリアは、震える手で自らの剣の柄を握りしめた。だが、その感触がひどく頼りなく感じられた。


「たしかに、このV字の溝と湖のおかげで、物理的に異民族が攻めてくるルートは消滅した。……だが、なんだこれは。山脈を削ったことによる気候変動、雪解け水による下流域の洪水、生態系の破壊……。影響は予測不能だ!」


彼女は空を仰いだ。


「これが『聖女』の力だというのか? 物理法則を無視した規格外の暴力……。私の自慢の『一撃の重み』など、これに比べれば幼児の遊び、おもちゃの剣ではないか!」


セシリアは、かつてマリアにワインをかけたことを、心底から、魂の底から深く後悔した。

(あんな化け物を怒らせて、よく私は生きていたな……)

マリアの力は、彼女の論理や軍事力を遥かに超える、世界そのものを書き換える「設定改変」の力であったからだ。


一方、遠く離れた山間の修道院。 ここに引きこもっていたルーシー・オルコットのもとにも、公爵家からの緊急早馬(どうにか小麦畑を突破してきた精鋭)によって、王都の惨状が伝えられていた。


ルーシーは、手紙を読み、優雅にハーブティーを一口飲んだ。 そして、静かに、深く、ため息をついた。


「王都の全道路が小麦畑……。北方山脈に神の指紋のようなV字谷……。異民族の消滅と、新たな湖の出現……」


彼女は窓の外を見た。そこは平和な霧に包まれている。


「あの化け物から距離を置いて、本当に助かったわ。ヘンリー殿下が求めた愛とは、国を守る盾ではなく、大陸を砕く超兵器だったのね」


ルーシーは冷静に分析した。


「彼女は国を救っているつもりでしょうけれど、やっていることは地形の変更よ。これはもはや、政治や経済、軍事の問題ではないわ。環境問題。いいえ、災害対策レベルの話よ」


王宮の会議室では、ヘンリーが小麦畑と化した窓の外を指差し、両手を広げて歓喜していた。


「見たか! 見たか、側近たちよ! マリアの愛とホーリービームが、王国の全てのピンチを救ったのだ! 愛は、経済にも、軍事にも、そして物理法則にも勝つのだ!」


側近たちは、全員腰を抜かしていた。王バートラムは、あまりのショックに玉座で失神している。


「し、しかし……殿下」


唯一意識を保っていた側近の一人が、顔面蒼白で、震える声で進言した。


「申し上げます……。王都の道路が全て小麦畑になったため、物流が完全に停止しております。小麦は山ほどありますが、それを刈り取る農夫も、運ぶ馬車も、粉に挽く水車小屋へ運ぶ手段もございません。王宮へのパンの配達も止まっております!」


ヘンリーは目を丸くした。


「なんと! 小麦はあるのにパンがないだと!? マリアの愛は完璧ではなかったのか! 物流という名の悪魔には、愛が効かなかったと!?」


マリアは、ヘンリーの期待に応えられなかったことに、悲しそうな顔をして俯いた。


「ごめんなさい、ヘンリー様……。小麦はたくさん生やせましたが、粉を挽くための『工程』や『労働力』という論理には、愛が効きませんでした……」


その時、マリアの頭上で、再び電球がピカーンと光った。 物流がダメなら、別の問題、王家が抱える慢性的な「国庫不足」を解決すればいいのだ! お金があれば、きっとみんな幸せになれる!


「そうだ! 国庫が少ないなら、その辺の石を金に変えればいいのよ! 錬金術(物理)です! これぞ究極の価値の創造です!」


「な、なんだって!?」


側近が止める間もなく、マリアは会議室の床から突き出た小麦の穂の根元にあった、庭石用の小石を掴み、再び手を空に掲げた。


「我が神の愛よ! 王国に富を! 貧しきものに黄金の祝福を!」


ゴゴゴゴゴォッ!


王都全体が、再び、三度目の轟音に包まれた。 王宮の外壁、貴族邸の優雅な石造りのファサード、王都の石畳、さらには建物の土台となっている礎石までが、一瞬にして分子構造を組み替えられ、純金へと変質し始めた。


マリアの「愛の錬金術」は、王都の景観を、太陽よりも眩しい、成金趣味全開の金色へと変貌させた。


「うわっ、滑る!」


王宮の会議室の床も、巨大な金塊と化し、ヘンリーや側近たちは、摩擦係数の低くなった金の上でツルツルと滑り、無様に転倒した。


公爵邸の執務室。 ローレンス・オルコットは、窓の外の風景が、金色に輝くのを見た。 そして、ついに、彼の手からティーカップが滑り落ちた。 ガシャン、という陶器の割れる音が、彼の理性の崩壊音と重なった。


公爵の頭の中の算盤が、これまでになく激しく、高速で、そして虚しく鳴り響く。


「……金が。希少金属である金が、建材レベルの量で供給された」


ローレンスは、ガタガタと震え出した。


「供給過多により、金の市場価値は暴落。石ころ以下、いや、重いだけのゴミになった。パンも価値を失い、金本位制に基づく王国の通貨そのものの価値が、完全に、不可逆的に崩壊した……!」


彼は頭を抱えた。


「聖女マリアは、王国の財政危機を解決するどころか、貨幣制度そのものを破壊した! これは、経済封鎖などという生ぬるいレベルではない! 概念の死だ! 論理を超えた、存在そのものの危機だ!」


公爵は、すぐさま最優先で復旧された送電線で、修道院にいる娘のルーシーへ向けて、なりふり構わぬ、論理を完全に失った悲鳴のような電報を打った。


『ルーシー! 助けてくれ! 愛のない論理が、今こそ必要だ! 頼むから早く王都へ戻り、マリアの愛の暴走を止めてくれ! そして、君の婚約者をヘンリーからトレバー王子に変更する! いや、誰でもいい! ヘンリーは愛の実験で、王国の経済と物理法則を破壊した馬鹿者だ! 絶縁だ!』


修道院のルーシーは、金色に輝く王都を遠望し、そして父からの、涙の跡がついているかのような電報を読んだ。 彼女は深く、深く、深海よりも深いため息をついた。


「ちょっと……もう無理ね」


ルーシーはこめかみを押さえた。


「人間になんとかできる範囲を逸脱しているわ。マリアは、王国の論理を理解できなかったのではなく、この世界(三次元)の物理法則そのものを理解していなかったのよ。どうすれば、この金ピカで小麦まみれの混沌を元に戻せるのかしら……」


王宮の金塊と化した会議室。 ヘンリーは、金色の床の上で、マリアを情熱的に抱きしめた。


「マリア! お前は本当に素晴らしい! 王国は、愛と金の力で永遠に不滅だ!」


しかし、その声は、意識を取り戻した国王バートラムの絶望した怒号にかき消された。


「馬鹿者ォ! どうするんじゃ、この金! 王都全部が金! 重すぎて建物が沈んでいくぞ! 公爵、公爵ゥゥ! 地位でもなんでもくれてやるから、早く助けろ公爵ゥゥ!」


その時、会議室の入り口に、一人の男が立っていた。 神殿長ニコルである。 彼は、いつもの狡猾さや強欲さをかなぐり捨て、どこか憑き物が落ちたような、純粋な悟りのような清澄な表情を浮かべていた。


「おお……。人はパンのみに生きるにあらず、でございます」


ニコルは、金色の壁に触れ、恍惚と呟いた。


「現世の栄華や財など、なんと空しいものでしょう。私もこの、あまりにも無価値になった金を見て、悟りました。世俗の権力や金銭を求める我々の行いが、いかに神の愛(物理)の前で無意味であるか……」


王は悲鳴を上げた。


「いかん! 寄生虫の様に狡猾な男すら、マリアの神チートによって、強制的に解脱させられておる! 欲望という概念すら破壊されたか!」


国王の絶叫は、マリアの非論理的な神の愛によって、確実に崩壊に向かう王都の悲鳴と、積み上がった無価値な金塊の山に、虚しく響き渡るばかりであった。


王国は滅んだ(経済的に)。 そして、伝説が始まった(物理的に)。

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