【Intermission】驚くべきダリア
今回は小ネタをひとつだけ。
でも出てくる花は大物です。
皇帝ダリア(キク科)
Dahlia imperialis
この間ご紹介した「小原の四季桜」を見に行った時、道端に咲いていました。
いや、「道端に咲いている」っていうイメージじゃないか。
高さは3m以上あるでしょう。二階の窓から眺めるほうがいいんじゃないか、っていう位の背の高さ。
木じゃないんです。これでも草本。これでもダリア。
花は日本人好みの、わずかに紫がかったピンク。直径は十数cmくらいありそう。クレマチスあたりといい勝負じゃないでしょうか。
<皇帝ダリアの花>
この花を撮る時は、逆光になりがち。こんなに背が高いと、どうしてもカメラを上に向けますから、花を反射光じゃなく透過光で撮らざるを得ない時が多い。そうすると、本来の色も出にくい。この日は曇りだったので、写真が青っぽく、暗い色になってしまいました。
というわけで、ちょっと修正かけてあります。
でも、この方が見た目の印象には近い。
桜を思わせるような、上品なピンクでしょ?
◇
学名のimperialisは「皇帝の」くらいの意味。まあ、これだけ大きければ納得の名前です。原産地はメキシコ等の中米で、標高1,500m位の山地に生えるそうです。良く育つと5~6mになるとか。
この花、実は意外と昔から育てられていて、西日本では民家の庭先で咲いているのをたまに見かけることがありました。開花期が11月末から12月と遅いために、関東以北ではその前に霜が降りてしまい、咲かせることが難しかったのですが、近年の気候の温暖化で、最近では関東でも普通に咲かせることができるようになったため、徐々に普及してきたようです。
それにしても、こんなに大きくなって、原産地では風で折れたりしないのでしょうか?
この皇帝ダリア、花も大きくて美しいので、これを普通のダリアと交配させた園芸種も作られているようです。埼玉県の「武蔵丘陵森林公園」に行くと、この皇帝ダリアの他に、普通のダリアとの交配種も植えられていて、両方楽しむことができます。
以上、ちょっと大きなダリアの話でした。




