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あてどない植物記  作者: 蘭鍾馗


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【Intermission】あてど植物園企画展示「変なシダ展」

 花なんか一輪も出てこない緑の地獄へようこそ。あてど植物園企画展示3回目です。これやってみたかったんです羊歯植物の回。でもPVだだ落ちするだろうなあ。


 では順路はこちらから。



<順路☟>



【展示室1 何かに似ている羊歯】

① イヌスギナ(トクサ科)

  Equisetum palustre

挿絵(By みてみん)

 イヌスギナです。スギナじゃないんです。

 スギナは葉と胞子葉が別々に出ますけど、このイヌスギナはスギナの上に胞子葉ツクシが出る。


② マンネンスギ(ヒカゲノカズラ科)

  Lycopodium obscurum

挿絵(By みてみん)

 スギの芽生え、じゃないんです。スギの芽生えは葉がもっと大きくて、こんなに小さいうちから枝分かれしない。これでも羊歯です。


③ アスヒカズラ(ヒカゲノカズラ科)

  Lycopodium complanatum

挿絵(By みてみん)

 スギがあるならヒノキもある。ヒノキの葉っぱによく似たこれも羊歯です。



<順路☟>



【展示室2 胞子葉に特徴あり】

① アカハナワラビ(ハナヤスリ科)

  Botrychium nipponicum

挿絵(By みてみん)

 普通羊歯類の胞子は葉の裏につくんですけど、このハナワラビの仲間は、葉とは別に胞子だけをつける専用の胞子葉を出します。これが花のように見えるということで「花蕨はなわらび」の名があります。


② ヒロハハナヤスリ(ハナヤスリ科)

  Ophioglossum vulgatum

挿絵(By みてみん)

 同じハナヤスリ科でも、こっちは胞子葉の形がずいぶん単純。ヤスリみたいな形をしているので「花鑢はなやすりと呼ばれます。



<順路☟>



【展示室3 水生の羊歯】

① ミズニラ(ミズニラ科)

  Isoetes japonica

挿絵(By みてみん)

 どこがニラ?って言うくらいニラに似てませんけど、それでもミズニラと呼ばれる理由は、秋になると根元にニラの球根みたいなふくらみが出来て、中に胞子をつけるから。


② デンジソウ(デンジソウ科)

  Marsilea quadrifolia

挿絵(By みてみん)

「羊歯らしくなさ」みたいなものでいくと、これが一番かも知れません。ぱっと見は葉に模様のない四葉のクローバー。水田に生えますが、近年数が減少し、現在は絶滅危惧ⅠB類です。


③ アカウキクサ(サンショウモ科)

  Azolla pinnata

挿絵(By みてみん)

 田んぼや池の水面に浮いて生活します。最近この仲間の外来種がため池なんかで繁茂して問題になっています。


④ ヒメミズワラビ(イノモトソウ科)

Ceratopteris thalictroides var. vulgaris

挿絵(By みてみん)

 水生羊歯、ダメ押しでもう一種。水田に生えます。除草剤に弱く近年数を減らしています。食べられるそうで、みそ汁に入れるといいとか。



<順路☟>



【展示室4 その他の変な羊歯】

① ヒメクラマゴケ(イワヒバ科)

  Selaginella heterostachys

挿絵(By みてみん)

 苔みたいに小さいけど苔じゃない。維管束を持った立派な羊歯なんです。


② カニクサ(カニクサ科)

  Lygodium japonicum

挿絵(By みてみん)

 これはつる性。つるになっているのは実は茎ではなく、一枚の葉がどんどん長く伸びてつるになり、他のものに巻き付いて登るという面白い性質があります。



<出口☟>



 はい、お疲れ様でした。


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