【No.62】シリーズ可哀そうな名前② ヘクソカズラ
だってねえ。
ヘクソカズラですよ?
漢字で書くと「屁糞葛」
ちょっとひどくないですか。
ヘクソカズラ(アカネ科)
Paederia foetida
ヘクソカズラ。
割と何処にでも生えているつる草です。見たことある人多いと思います。
結構繁茂するんで、毎年庭のフェンスを這い上って茂るから困ってる、みたいな人もいるでしょう。
で、この草、そのまんまでは別に臭いません。
葉や実を傷つけると臭うそうですが、私はどうもヘクソカズラで臭かった記憶がない。
ただ、一度花を小さな花瓶にさして飾ったことがあるんですが、その時は臭いがしました。
どんな臭いかって?あれです。沢庵の古漬け。花が終わる頃に、そんな感じの臭いが出てきました。
で、写真で見ての通り、花は結構かわいいんですよ。
直径1cm弱くらいですかね。筒形で先が開く白い花。真ん中は濃い紫色になります。
花弁の縁は波打っていて、結構おしゃれ。
この真ん中の紫をお灸に例えて、「ヤイトバナ」って別名もあるんですが、この別名が使われてるの見たことありません。
<ヘクソカズラの花>
ね、かわいい花でしょ。
私は、この花を見てると、ある園芸植物を思い出すんです。それは「グロキシニア」。
<グロキシニア>
大きさはだいぶ違うけど、似てませんか?
それとも私の目がおかしいんですかね。
◇
ヘクソカズラ、このグロキシニアみたいな花が終わると、茶色くて丸い実が成ります。ああ実の写真がない。
一度だけ味見してみたことがあります(絶対真似しないで)。
うーっすら甘いけど、別においしいものじゃない。
でも、油断してるとすぐ生えてきますから、鳥には人気があるのかも。
◇
それにしても、こんな可愛い花を咲かせるのに、名前が「屁糞葛」なんて、
可哀想じゃないですか。




