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あてどない植物記  作者: 蘭鍾馗


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18/95

【Intermission】あてど植物園企画展示「突然変異展」

 また、ひと休みです。


 長年植物の写真を撮っていると、時々、突然変異で生まれた珍しい個体を見つけることがあります。

 今回は、そういった変異個体を集めてみました。


 はい、順路はこちらから ↓


【花の変異】

① 白花

  本来は色のついた花の、色素が抜けて白くなったもの。突然変異の中では比較的よく見るものです。

  左が変異個体。右が普通の個体です。以下同。

<タチツボスミレ>

挿絵(By みてみん)

<ノアザミ>

挿絵(By みてみん)


② 酔白花

 完全に白花にならず、わずかに色素が残ったもの。酒に酔ったようだということで、園芸的にはこう呼ばれます。

<ネジバナ>

挿絵(By みてみん)

<ハナダイコン(ショカツサイ)>

挿絵(By みてみん)


③ 八重咲き

 雄蕊や雌蕊が花びらに変化したものです。

 ウマノアシガタについては、八重のものを特に「キンポウゲ」と呼びます。

<カタバミ>

挿絵(By みてみん)

<キンポウゲ>

挿絵(By みてみん)


④ 無斑紋花

 花の蜜のありかを示す斑紋ネクターガイドが消えたもの。

<オオバキスミレ>

挿絵(By みてみん)


⑤ 六英

 アヤメ属特有の変異です。下に垂れた大きな花びらは実は萼で、真ん中にまっすぐ立った小さな花びらが本来の花弁なのですが、この花弁が萼のように変化したもの。

<カキツバタ>

挿絵(By みてみん)



【茎の変異】

 茎の生長点が、「点」ではなく「線」になったもの。生長すると茎が帯状になります。

 「帯化」とも言います。

<ヤマノイモ>

挿絵(By みてみん)

<オニアザミ>

挿絵(By みてみん)


【葉の変異】

 いわゆる「斑入り」ですね。オオウメガサソウは「萌黄斑」といって斑の部分が薄い緑になるもの、ウワミズザクラは「曙斑」といって、芽が出る時に葉が白くなるもの。曙斑は生長すると段々緑色になります。

<オオウメガサソウ>

挿絵(By みてみん)

<ウワミズザクラ>

挿絵(By みてみん)



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