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最弱モブの俺がうっかり黒幕を倒したら…  作者: 空野進


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第25話 戦闘準備

「おいっ、魔族の軍勢が襲ってきたぞ。すぐに逃げないと!」



 ヨハンが大慌てで知らせてくれる。



「魔族が攻めてきたのか?」



 俺は首を傾げながらルシフェルを見る。

 彼自身も不思議そうにしていた。



「サヴァン、ここに軍勢を差し向ける奴なんているのか?」

「そうですね。可能性で考えるのでしたらエリザベートでしょうが、彼女も最大の持ち駒である勇者を失ったばかり。攻めてこようにもまだ時間がかかるでしょう。そうなると危険な勢力ではなさそうですね」

「つまりは勝手に暴走した奴か。なら敵ではないな」

「そうだと思います」



 どうやら魔王達も知らない相手らしい。

 彼が絡まないとなると確かにそれほど脅威の敵ではないのだろう。俺たちモブ以外は……。



 なぜかここに集結している元勇者、剣士、聖女、賢者。魔王、四天王の二人。

 彼らはいくらレベルが低い段階でもある程度戦える能力を持っている。


 でも俺は魔物一匹ですら倒すのが困難な能力しか持っていない。

 そんな俺ができることは……。



『戦いましょう!』

――よし、逃げるか!



 聖剣がとんでもないことを口にしていたが、俺は早々に逃げ出すことを選択する。

 とはいえ、今この場以上に安全な場所もない。


 なにせ本来的であるはずの魔王やその四天王達が力を貸してくれる上にメインキャラ達もいる。


 つまり俺は家に篭もってこの騒動が終わるまで傍観していたらいい。



「リック様はどうされますか?」

「もちろんここにいる」

「ですよね。では準備をして参りますね」



 ミリアが嬉しそうに頷くと奥の部屋へと入っていく。



「そなたが出るのか? いや、それにはおよばん。ここは我々だけでどうにかするぞ」

「俺は出ない方がいいだろ?」



 どう考えても俺が邪魔になる。

 そんなことはわかっていたので苦笑しながらいうと魔王がどこかホッとしたように言う。



「それは助かる。万が一のことがあるからな」

「はははっ、そうならないようになんとか抑えてくれ」



 一応それなりに長い期間、共に暮らしてきたからか魔王は俺の心配をしてくれているようだった。

 それならここは好意に甘えるとしよう。




◇◆◇◆◇◆




――ふぅ……、助かったぞ。



 魔王ルシフェルはリックの反応を見てホッとため息を吐いていた。

 彼が出るとなるとこの辺り一帯が壊滅してもおかしくない。


 たかが一魔族の不始末にそんなことを起こしてはいけない。

 彼が本気になれば魔族ごと消されかねないのだから。


 となればこの一件は彼が動き出そうとする前に片付ける。


 それこそ時間との勝負になるだろう。


 大慌てで魔族が攻めてきたという場所へと向かう魔王達。

 するとそこに居たのはあのオークだった――。

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