表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

51/79

51話:誓いのキスとの因果。

 



 初めは葉巻とキスのお話だったのですが、どんどんと膨らんでいきました。

 なぜか、結婚式での私達の誓いのキスに。


「統計的に、結婚式の誓いのキスがしつこい方は、閨の方もかなりしつこいと」


 ――――どんな統計なんですか!?


「おほほほ、有名ですわよね。その話」


 ――――何がどう有名なんですか!?


「王妃殿下、『しつこい』とはどのように?」


 おほほほ、と王妃殿下。そして、まさかの話題に食い付くオフェリア殿下。

 オフェリア殿下は、なぜかめっちゃ前のめりで目をギラ付かせていています。


「というか、どのようなキスでしたの!?」


 いきなりのこちらに方向転換。やめてー、聞かないでー! なんて、叫べたらいいのに。ここにいる方々は遥か上の地位。そして、笑顔でペロッと吐いてしまうお義母様。

 

「ソフィちゃん、膝から崩れ落ちてたわよねぇ。ジョルダンったら、ニヤッと笑って腰を抱きとめて、さらにキスを続けてたのよね。あれには、我が子ながら引いたわー」

「ぎゃぁぁぁぁぁ!」

「「きやぁぁ!」」


 羞恥心爆発な私の叫びと、黄色い歓声が入り交じり、阿鼻叫喚な瞬間でした。


「結婚式の誓いで、そこまでですか!? 普通は軽く触れ合わせるものでは!?」


 オフェリア殿下、まだまだ前のめりです。


「ええ、普通はそうなのよねぇ」


 待ってください、なぜに王妃殿下はそんなに遠い目を!?

 お義母様がくすくすと笑いながら、王妃殿下も同じような目にあったのだと教えて下さいました。

 国を挙げての結婚式での陛下の暴挙(?)のおかげで、激しめな誓いのキスが一部で流行ってしまったのだとか。


「一時的にだけどね。その後は落ち着いていたのよ。だけど、ちょこちょこそういった新郎が現れるから、理由やその後を聞いてみたら…………ね?」


 なにがどう『ね?』なんですか。

 なぜにみなさんキラキラとした目でこちらを見られるのですか。


「で? どうだったの?」


 なにがどう『で?』なんですか。

 なぜにそうもキラキラとした目で聞いてくるんですか。王妃殿下じゃなかったら張っ倒しますよ!


「それがねぇ、王太子殿下に阻止されたらしいのよ。でも翌日のお昼までは主寝室でイチャイチャしてたみたいよ!」


 なぜそれを知っているのですかお義母様。

 執事ですか? 侍女ですか? ジョルダン様ですか!?


 そういえば危うく翌日のお昼までも持ち込まれそうだった初夜は、呼び出しによって阻止してもらったんでした。

 今思えば、あの感じの呼び出し方は王太子殿下案件な気がします。

 地味に感謝です。


「なぁに? あの子、結婚式の翌日にも呼び出したの? ジョルダンのこと大好きすぎないかしら?」

「あはははは。幼い頃からベッタリよねぇ」


 お義母様と王妃殿下がキャッキャと笑いながら、ジョルダン様と王太子殿下が幼い頃の話を始めました。

 これはかなり貴重な気がします!




次話も明日の朝に投稿します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

↓ ↓ 笛路の別作品 ↓ ↓

新着投稿順

 人気順 

― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ