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【商業化決定☆】お見合い相手に釣書を送ったら、間違えてノリとネタで書いた方の釣書だった。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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49話:やはり勘違い。

 



 真っ赤な髪の毛を顎のラインで切り揃えていて、とても気が強そうな雰囲気で、銀色の鋭い瞳がとても印象的です。

 そんなオフェリア殿下から睥睨されるように見つめられてしまい、どうしたものかと思っていましたら、ジョルダン様がすっと私の腰に手を回しました。

 

「……あら? ノーザン伯は本当に自分の意志で妻を娶ったのね」

「だから! 偽装ではないと言っただろうが!」

「朴念仁が人を愛することができるとか思わないじゃない?」

「それはそうだが!」

「お二方、聞こえていますが?」


 ジョルダン様が凄みのある笑顔で、何やら言い合うお二人に声を掛けました。

 私はいつ挨拶すれば良いのやらで、ソワソワしっぱなしです。

 実家では無理だった淑女教育は、ジョルダン様と結婚してからちゃんと受けていたのですが、流石に自国の王族や他国の王族に出会ったり、晩餐を共にする機会なんてミリも無いと思っていたのです。

 



 どうにかこうにか挨拶をしましたら、オフェリア殿下も先日の誘拐犯と同じような勘違いをしていた事が発覚しました。


「そのようなだいそれた事は――――」

「ええ、先程の一瞬で理解しましたわ。朴念仁が、まさかねぇ……」


 ――――朴念仁!


 またもや言われています。

 朴念仁は、無口や無愛想で融通の利かない人に使われる言葉です。ジョルダン様は……んん? 脳筋兄から聞き及んでいたストイックなストーリーとかからは無口や無愛想に取られるのかも?


「な? 私もびっくりしたんだよ。急に結婚するとか言い出して。真顔で一目惚れしたとか惚気るんだぞ。何のドッキリかと思ったと言っただろう?」

「ええ、やっとその話が本当だったのだと理解いたしましたわ」


 オフェリア殿下のそのお言葉で、王太子殿下がホッとされているのが容易く見て取れました。どうやら王太子殿下は、オフェリア殿下に心底惚れていらっしゃるようです。




 そして今は晩餐の席に案内されて、ちょっと白目になりかけています。

 私は、間違いなく末席だと思っていたのです。だって、錚々たる出席者がいらっしゃるので。


 ゲストであるオフェリア殿下が長机の上座側中心、その両側に国王陛下と王妃殿下。

 オフェリア殿下の正面に我が国の王太子殿下。

 その両サイドは役職の一番高い宰相閣下の席だと思っていたのです。なのに、殿下の両サイドはジョルダン様と私の席でした。

 そしてさらに私の横にはお義父様、ジョルダン様の横にはお義母様。その外側にやっと宰相ご夫妻でした。


 両陛下の隣には王弟殿下ご夫妻。初めてお会いする方々ばかりで緊張しっぱなしの晩餐会になりそうです。

 こういった機会でしか味わえないであろうお食事を、とても楽しみにしていたのですが、喉を通るか心配になってきました。


「まぁ、ソフィ嬢はそう言いながら完食するのだろうな」

「ですね」


 なぜか、ジョルダン様も王太子殿下もうんうんと頷いていらっしゃいました。




次話も明日の朝に投稿します。

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