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【商業化決定☆】お見合い相手に釣書を送ったら、間違えてノリとネタで書いた方の釣書だった。  作者: 笛路 @書籍・コミカライズ進行中


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36話:え、なんで!?

 



 ――――あら? あららら?


 私は騎士さんたちと市場の散策に出掛け、楽しんでいたのですが。

 なのになぜに、地下室みたいなところに閉じ込められているのでしょうか?




 王太子御一行が視察することになっている、海のある都市――ハイテイン。

 先月、近海で他国の輸送船が嵐で沈没したらしいのですが、その荷物が海流にのってハイテインの海岸に続々と流れ着いているそうです。

 他国のものということもあり、王太子殿下が出向いて確認とリスト作りをするのが今回の主な目的なのだそう。

 それって『視察』なのでしょうか? と疑問に思っていましたら、様々な理由で各地に確認作業などに行かされているせいで、銘打つのが面倒で全て『視察』にしているんだ、とジョルダン様が苦笑いしていました。


「確認は今日明日で終わるだろうから、明後日は二人でゆっくりしよう」

「はいっ!」

 

 私は近くの市場を見て回ることにしたのですが、護衛の騎士様一人と見習い騎士の少年二人と同行することになりました。


 ここは割と大きな都市で、輸入なども行っているので、市場の出店には数多くの他国製品が並んでいるそうです。

 一人で構わないと言ったのですが、ガラの悪い人も多いとのことで、絶対に一人は駄目だと言われました。

 ジョルダン様的には脳筋兄を付けたかったそうですが、あの兄はアレでも優秀なので、視察中は流石に王太子殿下のそばは離せないとのことでした。


「野生のカンが凄いですものね」

「ん、すまないな」

「謝られないでください。ジョルダン様、お仕事頑張ってきてくださいね」


 背伸びをしてジョルダン様の頬にキスをすると、激しく唇を奪われてしまいました。

 朝から夜の帝王がまたもや降臨してしまいました。

 …………なんで!?




「すみません、荷物まで持っていただいて」

「構いませんよ」


 それよりも見習い騎士の少年たちの引率みたいになってすみません、と逆に謝られてしまいました。

 見習い騎士は立場的に『視察』名目の確認作業には立ち会えないそうなのです。

 宿泊をしている屋敷で待機かと思っていたら、外出のチャンスを得られたうえに、ジョルダン様より一緒に買い物もしていいと許可が出たので大喜びらしいです。


 十代前半の少年二人が出店を見て回り楽しそうにする姿は、とてもほっこりとします。


 お昼は出店のブリトーというものをいただきました。

 薄く伸ばして焼いた小麦粉の生地に、特製のひき肉や葉野菜などを入れて巻いたものです。

 作り方を聞いてみたら、わりと簡単そうでした。

 今度作ってみましょう。


 そんなことを考えつつ、更に出店を覗いていましたら、後ろから頭にガサァァァっと何か袋のようなものを被せられました。

 物凄くお腹が痛いのと揺れるので、担ぎ上げられ運ばれているようです。

 



 たぶん馬車のようなものに乗せられけっこう長い時間走りました。たぶん一時間か二時間?

 ドサッと手荒く硬い地面に置かれ、頭の袋が取り払われると、目の前には浅黒い肌の見たこともない男性。

 その浅黒く武骨そうな男性が何も言わずに立ち去り、ドアに施錠してしまいました。

 顔立ちがこの国の人間とは少し違うような気がします。

 どうやら私、他国の方に誘拐されたようです。

 

 ――――え? なんで!?




次話も明日の朝に投稿します。

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