表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特撮ヲタ、姫騎士のヒーローベルトに転生!  作者: 椎名 富比路
第六章 「試練を乗り越え、さらに強くなるぞ」「はい。まだ終わりではありません」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

62/119

デヴィランの砦、攻略

 冒険者ギルドから、数名メンバーを雇って、砦へ。


 ルート直前の崖にて、ブリーフィングを行う。ここで打ち合わせを行い、奇襲する作戦だ。


 パーティと円陣を組み、ダニーが地図を広げる。


 砦への道のりは、フーゴ行きのルートから外れていた。しかし、このまま建設が進めば、フーゴの街にも接触する設計である。


「ここで止める必要があるな」

 地図を閉じて、ダニーがブリーフィングを終了する。


 建設中の砦では、ボロを着た男性たちが働かされていた。デヴィランに捕らえられた男たちだろう。戦闘員にムチを打たれ、石のブロックを運ばされている。


「オレたちは、作業員たちの解放だけでいいんだよな?」


 怯えた冒険者が、ダニーに問いかけた。先日現れた巨大怪人を目の当たりにして、猛者どもですら萎縮してしまっている。比較的、血の気が多い集団だけを雇ったつもりだった。が、アテムほど度胸のある人材はマレらしい。


 討伐隊のメンバーには、エース・スリーの面々もいる。彼らだけは、特に怯えた様子を見せない。むしろ、気分が高揚しているように見えた。


「あんたらは、事が済んだら早々に逃げてくれ。ヤツらに捕まったら、人体実験では済まない可能性がある」

 ダニーが、討伐隊に警告する。


 最悪、大切な家族や仲間を「殺す側」に洗脳されてしまう。コデロにとって最も避けたい事案だ。


 再度、崖から様子を伺う。


「お、お」

 男性の一人が、疲労で転倒してしまった。両手に持っていたブロックを地面へ落とす。石は、粉々に砕けてしまった。


「貴様、神聖なるデヴィランの砦に傷を付けるとは!」

 戦闘員が男性をムチで叩く。


「すまねえ! 勘弁してくれ!」

 痛みに耐えながら、男性が砕けた石をかき集める。


「悪いと思っているなら、働け! デヴィランのためにな!」

 破片を担いで、男性は立ち上がろうとした。とはいえ、男性はすぐに起き上がれない。

「役立たずめ。貴様は砦に血を捧げよ!」

 しびれを切らした戦闘員が、とうとう剣を抜く。


「ひいい!」



 今にも、剣が男性を突き刺そうとしている。



『やめろ!』

 瞬時に、コデロはコウガへと変身した。簡易バージョンで、戦闘員に立ちむかう。崖から降り、剣をキックでへし折った。 


『おやっさん、あんたは人を安全な所へ!』

 戦闘員を押さえ込みながら、敵の注意をこちらに向けさせる。


「よしきた!」

 ダニーが光線銃で戦闘員たちを狙撃し、男性たちを解放していった。


「フィーンドバスターッ!」

 コウガもベルトから銃を取り出し、戦闘員を撃退する。


 簡易型もレベルアップしているのか、魔力銃の威力が凄まじい。戦闘員の位置もすべて把握できる。見えない場所へ適当に撃ち込んでも、敵に命中しているのが分かった。


「ここに魔王がいますね。もっと威力は抑えましょう」


『ああ。この奥にビンビンと感じるぞ』

 敵を全滅させたコウガは、砦の入り口へ。


 しかし、先にエース・スリーの面々が入っていく。


『待て! この先に、何がいるのか分からないぞ!』

 コウガは止めようとするが、戦闘員たちに阻まれて進めなかった。


「だからこそ、我々が行くのだ。あなたの強さは知っている。だが、我々も露払いくらいにはなるだろう」

 勇ましい剣士が、大剣を担いで先行する。群がる戦闘員を、一瞬で両断した。重い一撃で敵の大群を蹴散らして、強引に通路を切り開く。


「久々の強者、腕がなるわい」

「手柄はいただくから、お姉さんに任せて」


 一方、モンクと魔女は単に報酬が目当てのようだ。


『どうなっても知らんぞ』


「いいのいいの。楽勝だから」

 魔女はそう吐き捨てて、コウガを追い越す。


「コウガ、みんな無事だ。気をつけろよ!」


『心得た。トゥア!』

 砦の内部へと、コウガは飛び込んだ。




 奥はダンジョンとなっている。構造は、研究施設のよう。

 スチームパンクめいた機材が生き物のように蠢いている。


 液体に満たされた容器の中には、動物の死体が。今にも動き出すのではないかと思うほど、リアリティがある。


『冒険者が入った形跡は、ないな』


「ここにいる実験体が、外を襲うと危険です。今のうちに壊しておきましょう」


 コウガは、ラボのある玄室へ。


『怪人……いや、怪獣というべきか?』

 妙な生命体が眠るカプセルを、コウガは発見した。


「本来、魔物とはこのような怪物を言ったのです」


 様々な経緯をへて、今の人型に落ち着いたらしい。人語を介し、知恵も回るようになってきたと。やがて、人間では手がつけられなくなっていったという。


「デヴィランの進化は著しく、我々人類の力では、抑えきれなくなっていきました。武器も魔法も通用しなくなって……」


 コーデリア時代のことを思い出しているのだろう。コデロの顔が、険しくなる。


『最初は動物で怪人を作っていたんだな』


 奥へ進むと、人間が入っているカプセルも。フーゴのダンジョンで見た物とは違って、このラボは本格的だ。


『こんな地下要塞を建設していたとは!』


 かつて倒した怪人のクローンも、カプセルに収められていた。


「ベルト様、これは」



 コデロが、女性の死体が入っているカプセルに目を向ける。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ