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特撮ヲタ、姫騎士のヒーローベルトに転生!  作者: 椎名 富比路
第六章 「試練を乗り越え、さらに強くなるぞ」「はい。まだ終わりではありません」

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光子剣の構造、再確認

 それ以降の数日は、再び特訓の日々を繰り返す。


 ノアの見立てでは、やはりライジング・フォームは魔法メインの形態らしい。対してレイジングフォームは物理的攻撃メインだという。


「どちらが上だとか下だとかではない。使いようだな」

 コウガの戦闘スタイルを観察しながら、ノアはそう分析した。


『純喫茶ロッコ 二号店』の隣にできた、研究所へ足を運ぶ。ここは「ハイデン・ラボ」と呼ばれ、表向きは装備品を売っている。実際は、コウガの研究に勤しんできた。


 店にはノアとダニーの他、ヘインズリー夫妻やボディガードのアテムがいる。



「月の石と、このベルトとの関連は?」

「古代史では、太陽と月の両方を併せ持っていたという。伝承のとおりなら、キミのベルトには【太陽の宝玉】が込められているはずだ」


 ベルト内に宝玉があるのは、リュートが確認済みだ。


『二つ石が揃ったわけだな。では、その力を最大限に発揮する方法は?』

「分からない」


 やはり、そんな都合よくパワーアップする方法などは判明しないか。


「吾輩だって、超天才ではない。何の文献もなく、答えを引き出せはしないさ。なんせ元は技術屋だからね。考古学者ではない」


 現行でどの装備を強化するか、判断ことはできる。

 でも、過去の文献をさらって答えを導き出すことに関して、ノアは本来専門外だという。


「ラキアスでも不可能だろうね。あの子は現場主義だし、歴史の成績も悪かった」


「わたくしは、現場主義ですから」

 現地で治療や、戦略を立てることには、たけているらしい。司令官タイプなのだという。


『ライジングフォームに変身した時、月の力を吸収した印象があった。月と何か関係があるのか?』


「その石は、月と同じ成分の銀から作れられたんだ。月の魔力が、その石に呼応したらしい」


 月の力を含有することになったコウガに危機が訪れ、防衛反応が働いたのでは、と予測する。


「私としては、早くボルケーノを修復してほしいのですが?」


 歴史に挿して興味のないコデロは、早く実戦に向かいたくてウズウズしているようだ。


「まあ待ちなって。吾輩だってなるはやで仕事をしている。今は待つしかないんだ」


 剣は炉に入れられ、不純物を取り除いているトコロらしい。それだけで完成するが、数日はかかる計算だという。


「随分と、刃が短くなっているような気が」


 哀れ、ボルケーノは刃の部分がナイフサイズになっていた。


「仕方ないだろ。使える部分はこれしかない。むしろ、十分すぎるよ」


 銀色に光る溶けた鉄が、炉の下から流れ出ている。


「あれは何ですか? 溶けた金属にしては、変わった色ですが?」

「ミスリル銀だよ。あの剣には邪魔だから、取り除いている」


 コデロは激昂した。


「どういうことです! ミスリル銀さえ取り除いているとか、何をお考えで!」


 魔法銀ミスリルは、魔術や秘術を扱う武器には欠かせない、貴重な魔法金属だ。物理的攻撃力も高い。


 なのに、ノアは必要ないという。


「刃は単なる、光子剣放出装置だ。これでいいんだよ。ミスリルは、別の用途で使うよ」


 ノアいわく、純度の高い光の刃を放つには、周辺の不順な金属を取り払う必要があるとか。


「出力不足だったのは、余計な金属がまとわりついてるからだ。剣として扱うためにね」

「ミスリルでさえ、不要だというのですか?」

「刃としては、ね。それだけ、光子剣はデリケートなんだ」


 魔法銀ミスリルの周辺に、本来光子を放出する特殊金属をまぶした程度だったのだ。剣の体裁を取り繕うために。


 おそらくスマート・イレブンの面々は、光子を放つ金属類を、単なる魔力付与「エンチャント」程度にしか考えてなかった、ミスリルの方が頑丈だったからだろう、と見える。


「吾輩が奴らを三流だと言った所以は、そこだ。この剣は、どれだけ丈夫で切れ味がいいかしか考えられてない! これがミスリル以下だって? 冗談じゃない! 光子を放ってこそ、この剣はミスリル以上の切れ味をもつというのに!」


 ノアは、相当ご立腹だ。いかにこの武器がぞんざいに製造されたか、雄弁に語っている。


「とにかく、もう少しの辛抱だから、安心したまえよ」


 気長に待つしかないようだ。 



 資料を持った執事が、部屋に入ってきた。


「冒険者よりの報告です。デヴィランと思しき集団が、ドランスフォード領地を塞ぐ砦を建設中とのことです! ヴァージル王子らしき人物の目撃情報も」


 コデロは、思わず立ち上がる。今が、ヴァージルを叩く絶好の機会かも知れない。魔王を倒せば、ドランスフォード奪還に一歩近づく。


「焦るな、つっても行くよな? お前さんなら」

 ダニーは一つ、ため息をついた。


「当然です。アジトを作っている理由は、おそらくドランスフォードに近づけさせないためでしょうし」


「どのみち調査に行かなくてはならん」


 コデロはダニー共々、アジトへ向かうと決める。


「わざわざご登場なすったってことは、ワナかも知れん」

「だから、予防線は張った。冒険者たちには、この街が襲われる可能性があると通達してある」


 ドレイクは、ダニーの忠告がなくても動いていた。


「仕事が早いな」

「怪人に対抗できるのは、コウガだけだ。コウガを直接ぶつけるなら、親玉がいる可能性の高い方がいいだろう」

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