苦戦、粘液攻撃
トドメを刺そうとしたとき、デヴィランの戦闘員たちが行く手を阻む。
「やっと応援が来たお! さっさとオイラを援護するおっ!」
どうやら、ナメクジ怪人がけしかけたらしい。怪人が号令を掛けた。
威力を弱め、戦闘員を蹴散らす。
「街がパニックになってるぜ、コウガ!」
ダニーたちが、銃で加勢してくれた。
「コウガ! 街にもデヴィランの野郎たちが!」
アテムが先頭に立ち、斧で戦闘員を切りつけている。
「まずはお前たちからだお!」
一番弱そうなミレーヌに、ナメクジ怪人は照準を合わせた。猛烈な速度で粘液を伸ばす。ネバネバがヘビのように、ミレーヌへと迫った。
「そうはいかないよ! 【オービット・アックス】!」
かけ声とともに、三角形に連なった斧が飛んできた。斧はブーメランの様に旋回し、怪人の粘液攻撃を弾く。
「手間を掛けます、アテム!」
「ここはアタイに任せてやっちまいな、コウガ」
戻ってきた斧を掴み、アテムが戦闘員たちに立ち向かった。まさに鬼神のような働きである。の思った鬼族は嵐となって、戦闘員たちなどものともしない。
「おのれ、お前らもおいらの邪魔をするのかお!」
『お前のような悪党を、見過ごすわけにはいかん!』
「ええい、これなら、どうだお!」
ナメクジ怪人は、全身を床に染みこませた。これでは、どこに潜んでいるのか分からない。
『ぬお!』
脇腹に一撃を食らって、コウガはよろめいた。
見えないところから、パンチだけが飛んでくる。
反撃を試みたら、腕は地面に染みこんでしまう。
「どうだお? 見えない敵には、攻撃できないおっ! 百列パーンチ!」
床や壁から無数の腕が、コウガの四肢を掴む。
「いかに強くても、身動きが取れなくなったら終わりだお。他の女みたいにドロドロ溶かす前に、色々イタズラするお!」
『フフフ……』
まだ、ナメクジ怪人は状況を理解できていないようだ。
「どうしたお? くすぐったいのかお?」
『罠にかかったのはお前の方だ。ナメクジ怪人。冷凍ガス!』
コウガは、両手から冷凍のガスを放った。
壁や地表全てにガスをまき散らし、怪人の逃げ場を奪う。
コウガは油断したフリをして、怪人の攻撃を誘ったのだった。
「ぐおおお、寒いお! 凍るお!」
ナメクジ怪人が、パキパキに凍り付く。
氷となった怪人の腕をへし折り、コウガは自由の身となる。
「おおお、その発想はなかった件!」
反面、ナメクジ怪人は地面から正体を現した。壁に潜る作戦を放棄したらしい。
「とどめだ!」
拳銃を納め、コウガは大剣を召喚した。
コーデリア王女の秘剣である。




