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特撮ヲタ、姫騎士のヒーローベルトに転生!  作者: 椎名 富比路
第四章 「やはり、怪人は幼稚園のバスを襲わなくてはな!」「幼稚舎の馬車ですが?」

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ハーピー戦、決着

『トゥアッ!』


 コーデリアの記憶を呼び覚まし、剣術を振るう。必要最小限の動作で、相手の攻撃をいなす。


 踊るような、きめ細やかな動きに、ペンギン怪人はすっかり翻弄されていた。いいところがまるでない。


『不思議だ。オレはコーデリアではないのに、コーデリアのように動けるぞ』


 相手の動きが手に取るように分かった。対処法まで頭に浮かぶ。彼女は、並の冒険者とは一線を画す存在だったらしい。




「自分でも不思議です。こんなにも身体が軽いなんて。私にも、ベルト様の持つ戦闘データを読み取っているのです」


 リュートは今まで、多くの特撮番組を、戦闘シーンを見てきた。そのデータを、コーデリアは分析し、自身の動きに反映していたのだ。


「どうしてよ、なぜ一発も当たらん?」


 ペンギン怪人には、現状が理解できないらしい。


「私は、一人ではないからです! トドメ!」


 怪人が放った縦一文字斬りを、コウガは両手に持った剣で弾く。返す刀で、怪人の胴体をX字に斬り捨てた。

 腹を押さえ、怪人は苦しみだす。


「デヴィランに栄光あれぇ!」

 苦悶の表情を浮かべ、ペンギン怪人は爆発した。

 リーダーを失い、他の戦闘員も倒れる。


「全員が絶命している」

「秘密漏洩防止の処置だろう。改造技術を世に知られるわけにはいかないからな」


 勝利して変身を解いたコデロに、歩み寄る人影が。 


「おお、あんたはいつぞやの!」

 斧を抱えたオーガの女剣士が、コデロの手を叩く。

 大きく撒いた両のお下げが印象的で、ナースキャップのような布飾りを被っている。コデロとは、身長が頭一つ上だ。


「また、アンタに助けられたね。ありがとうよ」

「あなたは、ドランスフォードにいましたね?」


 住民たちを避難させた冒険者の中に、彼女がいたのを思い出す。


「アテムってんだ。響く鬼の息吹(アテム)

 オーガ族の少女が、斧を担ぐ。


『変わった苗字だな?』


「オーガ族は、所属している部族の名を、苗字としています」

 コデロが教えてくれた。


「響く鬼……てことは、(ブルレン)の親族か?」

 ダニーが尋ねると、「おうさ」とは答える。


「おやっさん、ブルレンって?」


「お前さんも会ったことがあるだろ。フーゴのギルドマスターだよ」


 アテムはブルレンの娘であり、ブルレンに認められ、アテムは最近になって自立したという。


「そういうアンタは、ダニー・バンナだっけ。話はオヤジからきいているよ。どえらい発明家だって」

「この歳で隠居していたがな。ブルレンとの仲だ。よろしくな」


 アテムとダニーが握手をかわす。

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