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特撮ヲタ、姫騎士のヒーローベルトに転生!  作者: 椎名 富比路
第四章 「やはり、怪人は幼稚園のバスを襲わなくてはな!」「幼稚舎の馬車ですが?」

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科学は人を、豊かにするか?

 夜が来て、手頃な場所でキャンプに。

 獲ったウサギ肉のカレーをいただく。


「思っているより大変です」

 肩をほぐしながら、コデロはつぶやいた。


「そのうち、馬やバイクがなくても動く車も開発予定だ。より移動が楽になる」

『開発には、オレも協力しよう』


 コデロだけに苦労をかけさせまいと、ダニーは少しずつ荷台を改造して、移動しやすくしている。


 リュートもベルトから物資を与え、ダニーに渡していた。


 そのおかげで、荷台は出発当初の面影はない。ちょっとしたキャンピングカーである。ミレーヌも、荷台の中で調理したほどだ。魔改造とは、こういうことを言うのだろう。


「フフン。最高である俺の科学力に、ついてこられるのか?」

 酒を飲みながら、ダニーが軽口を叩く。


『少なくても、オレの国では車が普通に走っていた』

「なるほど。詳しく聞かせてくれ」


 リュートは、日本の事情を聞かせた。

 発達した科学は、人を便利にしたと。

 しかし、犯罪も生み出してしまうと意見を添えて。


「科学は、人を幸せにするか?」

『人を豊かにした。それでも、行き過ぎた科学は、多くの人を殺した』


 世界最初の文明である「火」を見つめながら、ダニーはため息をつく。

「我々の仕事は、人類には過ぎた代物なのか? 神への冒涜に過ぎないのか?」


 沈んだ顔になるダニーに、リュートは『違う』と返す。

『人が科学を大切に使えば、科学の方だって応えてくれる。要するに、使う人次第なんだ』


 だからこそ、科学で人を傷つけるデヴィランを許せない。


 同じ科学者だから、デヴィランは悪だと断言できる。


 だが、コウガだって同じだ。装着者の感情次第で、殺戮兵器にすらなり得る。


『もっともオレは、コデロを信じているから、そんな事態など想像すらしていないけどな』

「信頼しているんだな、コデロを」

『ああ。だからロデントスを討とうと決心した。コデロのためにも、デヴィランはすべて殲滅する』

「そうだな。サポートは任せろ」

『ああ、頼む』


 まあまあ、と、ミレーヌが二人の肩を抱いた。


「科学が人を幸せにするかなんて、分からないわ。でも、歌は確実に人を幸せにするわ」




 教えたわけでもないのに、ミレーヌは地球の曲を歌い始める。




『どこでその歌を習った?』


「覚えちゃった!」

 たき火にしゃがみ込んで、ミレーヌは歌う。


 心地よい歌声に揺られ、コデロは船をこぎ始めた。満腹感も手伝って、耐えられそうにない。


「今は寝ましょう。夢の中だけは、嫌なことは忘れなさいな」


「そうさせていただきます」


 最初の見張りはダニーに任せ、コデロは腹を休ませるために眠りにつく。

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