表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
特撮ヲタ、姫騎士のヒーローベルトに転生!  作者: 椎名 富比路
第四章 「やはり、怪人は幼稚園のバスを襲わなくてはな!」「幼稚舎の馬車ですが?」

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

35/118

バイク

「これは。こんな乗り物が、異世界にあったとは」


 外装は、薄い鉄板を使用している。ギルド長であるオーガ族に頼んだらしい。エルフ特製の魔法石を動力として走るという。


「各部制御系やミラー、計器類は俺が作った。細かい調整が必要だからな」


 驚いたのは、車輪につける「ゴム」があったことだ。


「全然、試作段階だ。旅はコイツのテストも兼ねる。実用化されれば、戦闘はグッと楽になるだろう。しかし、まだまだ道楽のレベルでな。それでもいいと思うが」


 本当なら、バイクは快適な旅のために作られるべきである。とはいえ、平和ではない世界だと実用的な技術が要求される。


「運転してもらいたい。使い方は分かるか?」


 コデロにまたがってもらう。

 ハンドルを握った瞬間、どう動かせばいいのか分析できた。


『これも、ベルトの力で操縦できそうだ』


 ベルトとほぼ同じ工程で作られたのだろう。

 感覚で把握できる。


 最後に、ダニーとミレーヌが荷台に乗り込んだ。


「発進します」

 コデロが、アクセルをふかす。


『待て、コデロ。ダニー、ちょっといいか?』

 リュートは、コデロにストップをかけた。


「どうした?」と、ダニーが荷台から顔を出す。

『どれだけ飛ばせばいい? 荷台の屋根が吹っ飛ばないか』


 よく見たら、荷台の壁が布である。

 バイクのスピードに耐えられるのか?


「気にするな。そんなにスピードは出ない。馬よりちょっと早いくらいだ。風は受け流せるように設計してあるさ」


『なるほど、馬力重視というわけか』


 たしかに構造上は、風を受けても流れていく設計にはなっていると思う。


「俺の科学力は完璧だからな」


『そこまで言うなら』


 改めて、コデロがアクセルを作動した。


 バイクがゆっくりと発進し、荷台を引く。


『スゴイ馬力だ』

 これだけ荷台が大きいと、馬が二、三頭は必要なはず。しかし、バイクは難なく動いた。バランスもいい。


「では、向かいます。イスリーブへはどちらへ?」

「その前に、向かうところがある」


 ダニーから指示をもらい、フーゴから少し離れた場所に向かう。


 しばらく走っていると、霊園が見えてきた。


「ここで止めて、コデロ」


 ミレーヌの要求に応じ、コデロはバイクを止める。


「ここは?」

「女房の墓だ」


 霊園の片隅に、小さな墓標があった。


 ダニーとミレーヌは、その墓の前で手を重ねる。




「行ってきます、お母さん」


「おっかあ、ちょっくら留守にするが、帰ってくるから。この形だけど、お前さんも連れて行く」


 ダニーは、胸からロザリオを出す。


「よし。用事も済んだ。行くか」

 わずかに涙声をこらえ、ダニーは出発を促した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ