コウガの強化
「武器をベルトに当ててみろ。入るはずだ」
「こうですか?」
コウガのベルトに、武器類を当ててみた。
武装が、ベルトに収納されていく。
「やはりだ。コウガのベルトは、武器類を魔術信号化して収納できるらしい」
すごい機能だ。ほぼアイテムボックスではないか。
「片っ端から武器を入れていけ。えっと、リュートだったか、お前さんが武器を取捨選択しな」
言われたとおり、コデロは部屋中の設計図や武器防具などをベルトに収めていく。
ベルト内にいるリュートの目の前に、様々なアイテム類が表示された。
この全てを選別しろという。
無茶だと思ったが、今のリュートは生命体ではない。電気信号に近かった。
「そのベルトには、アイテム同士を融合させる能力がある。やってみろ」
妙なことをダニーが言うので、早速試してみた。
『この宝石、銃のジェネレーターに使えないだろうか?』
黄色い宝石を、銃の側面にセットする。
銃の形状と名称が変化した。小型化し、【フィーンドバスター】という名称がつく。
『銃は、これでいいか。あとは近接用の剣が欲しいな』
ちょうど、ショートソードが二振り余っていた。
ジェネレーター用の魔法石と合成して、魔力の籠もった短剣を作り出す。
『うむ。高速攻撃用のダブルブレードが完成したぞ』
だが、剣と言えばと、リュートは一振りの剣の存在を思い出す。
『この折れた剣なんだが、修復できそうな人間を知っているか?』
ドランスフォードの剣を出して、ダニーに見せた。コデロの大事な剣だ。
「これは聖剣ボルケーノ。我がドランスフォード家に伝わる魔法金属を使って鍛えた、光子剣です」
【憤激】、か。
まさに、今のコデロを象徴するかのような武器名だ。
コデロによると、コーデリアであった当時、お抱えのドワーフによって、製造されたオーダーメイドものだという。
「この剣で、私は何体もの魔物を撃退してきました。怪人には手も足も出ませんでしたが」
剣は、根元から折られていた。
コデロの鉄の意志を砕くかのように。
その無念は、計り知れないだろう。
「分かるぜ、怪人が急に強くなったからな」
ダニーも同意する。
正直なところ、リュートはこの武器を持て余していた。活かす方法が見当たらないのだ。ヘタに改良しようモノなら、コデロが怒り出すかもと思って。
「難しいな。一から作り直すにしても、時間が掛かるぜ」
急ぐことはないだろう。しかし、コデロの所持品である以上、できればちゃんと修理してやりたい。
「私にはお構いなく。新しい武器の素材になさっても」
だが、返ってきたのは意外な言葉だった。




