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特撮ヲタ、姫騎士のヒーローベルトに転生!  作者: 椎名 富比路
第二章 「カレーが好物なのは戦隊のイエローだなんて、情報が古いぞ!」「へえ……」

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拳銃使いのノーム

 すっかり日も落ちてきた。


 宿を探せればと思ったが、まだまだ見えてこない。


 だが、歩くにつれてペアーチの実が大量に実っている場所へ出た。もうすぐだろう。


『む?』


 凄まじい物音で、草がざわついている。


 敵か? 違う。人だ。女の子が、何かに追われていた。


「はあ、はあ!」

 セミロングの少女が、上空から来るモンスターに追い回されている。

 それも複数だ。


 助けよう、と思った矢先、少女が腰に手を当てた。


『あれは、銃じゃないか!』


 少女は腰から大型の拳銃を取り出し、引き金を引く。見た目はオートマチックの銃に似ているが。


 目に何かが直撃し、コウモリ型の怪人が落下する。


 怪人が落ちてくる度に、むせかえるような粉末が飛び散った。この香りは……。


 その後も、少女は次々と目に一撃を食らわせ、コウモリ怪人を撃ち落としていく。


「ぎゃああ!」

 怪人は死んではいないが、目を押さえてもがいている。


 とはいえ多勢に無勢だ。

 

 少女の拳銃はあっけなくコウモリ怪人にたたき落とされる。


「ぐえええ!」

 コウモリの牙が、少女のノドに迫った。



「変身!」

 コウガに変わったコーデリアが、少女を襲うコウモリ人間を殴り飛ばす。


 それだけで、怪人は爆死した。


『これでは強力すぎる。パワーを調節するぞ』


 また、エネルギー切れを起こしては元も子もない。

 両手足と胸しか装甲を覆っていない、簡易型に変える。イノシシ怪人との戦いで疲弊したときのモードだ。フルフェイスの仮面はそのままである。



 コウガはコウモリ怪人の群れを、次々と攻撃していった。省エネモードとて、相手に反撃すら許さない。


 倒されたモンスターは、次々と爆発を起こす。

 やけに弱い。簡素な改造しかされていないからだろう。


『後一匹、待て!』



 ただ、一匹だけ飛び去ってしまった。



「大丈夫ですか」

 変身を解いて、少女を安心させる。


「ありがとうございます」


「あなたは、ノーム族の方で?」

 コーデリアが、少女に問いかけた。


 リュートの脳内に、所属の概要欄が表示される。


 この世界での『ノーム族』というのは、小柄で手先が器用な種族らしい。キノコや薬草の知識にも詳しいという。


「わたし、ミレーヌ・バンナと言います。冒険者職では、ハーバリストを担当しています」


 ステータスを見ると、ハーバリストとは【薬草の専門家】と説明があった。ヒーラーとして、パーティを支える後衛職だという。

 セミロングの髪は、ブロンドだ。


「私はコ……」


 コーデリア、と言いかけて、言葉をなくした。自分がドランスフォード家の人間だと知られては、ミレーヌに危害が及ぶと考えたのだ。

コウガの仮面が「フルフェイス」だと説明するのを忘れたので、補足。


下手をすると、特撮に明るくない絵師によっては「聖闘士星矢のクロス」と誤解する。

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