閑話 思いもしなかった体験
「ルナ様をお守りしろ!!」
【ビーン】に戻る道中にいきなりフォレストウルフの最上位であるハイウルフの集団に襲われ私の護衛隊の隊長であるルシアがハイウルフと戦いながら叫ぶ姿を私は馬車の中から見ていた。
「お嬢様危ないですからジッとしていて下さい」
一緒に馬車に乗ってる私のお世話係であるメイドのサンが私の事を抱きしめながら護身用のナイフを握りしめ震えながらもそう言って来る。
「大丈夫ですよサン、いざとなれば私も戦えます」
私も王族の血を引く者の1人、きちんと戦えるようにしっかりと鍛錬は欠かしていません。
「くそ!!数が多すぎる!!」
護衛騎士が次々と倒れるのを見ていたらルシアが体勢を崩して倒れこみハイウルフに襲い掛かられるルシアを見て私は慌てて抱きしめてくれているサンの手を潜りぬけ私の剣をとり外へ向うべく扉のノブを掴みあけようとひねろうと・・・・・した時にルシアを襲い掛かろうとしたハイウルフが何かに貫かれ吹き飛ぶのを見て固まってしまう。
そしてその後すぐに黒い髪を腰まで伸ばした変わった服を着た美しい女性がルシアの前に立つのを見て気が抜けて座り直す。
「サッサと立ちな!!いい獲物だよ!!」
ルシアに向けて叫ぶようにそう声を掛けたはずなのに私が驚き飛び跳ねてしまう。
「ルナ様大丈夫ですか?」
私の驚きを見てサンは心配そうに再び私を抱きしめる。
「大丈夫よサン、少し驚いただけ」
サンに微笑みかけた後に視線を外へと戻す。
それから20分もせずにその女性と従魔らしき魔物がハイウルフを全滅させた。
私は馬車の外でルシアと話す女性を見てきちんとお礼を言わねばいけないと思いサンから離れて馬車を降りる。
とても綺麗な女性だと見とれてしまう所を失礼な態度はとれないという感情で抑え込み私は微笑みを作り一礼して口を開く。
「ご助力感謝いたします、お陰で生き残る事が出来ました」
私がそう言うと黒髪の女性が少し考えた顔をしたので私は更に話を続ける。
「私の名はルナ・ゴルドォと申します、私も含め護衛騎士達も助けていただきありがとうございます」
そう言うと黒髪女性は真剣な顔で口を開く。
「【ビーン】に行くつもりですが何か?」
【ビーン】におばあ様が住んでおられるので会いに行く為に馬車で移動していたのです。
私の言葉を聞いた後に少し考えこんだ黒髪美人が口を開く。
「【ビーン】ってあっちの方向にあるの?」
黒髪美人が【ビーン】のある方向を指さしながらそう言うとルナは真剣な顔で頷く。
「その通りです、この街道をその方向へと向かい進んで行きますが?」
私がそう言うと黒髪美人は真剣な顔のまま口を開く。
「なら一度王都に戻った方がいいよ【魔の大森林】が【スタンピード】を起したらしいからね」
黒髪美人のまさかの発言に私やルシアが驚き固まるのを見ながら黒髪美人は更に話を続ける。
「詳しくは知らないけど少し王都に戻って様子を見た方がいいと思うよ」
その言葉を聞きルシアが『はっ!!』っとした顔で黒髪美人を見ながら開く。
「さっきのハイウルフはもしかして?」
黒髪美人はその言葉に首を傾げながら口を開く。
「あたしは旅人でこの辺りの事は知らないんだけどこの辺りってハイウルフが出るものなの?しかもあんな団体さんで?」
この人はどうやら旅人らしい。
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