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1998年の奇跡!私が一番CDを買っていた時期の話

 「最近、CD買ってないな」とふと考えた。ダウンロードもしていない。


 インターネット時代、特に購入しなくても曲は聴けるからかもしれないが、

 最近の若いアーティストの曲はほとんどわからなくなった。


 オジさんになったからだろう。

 

 オジさんになったから昔の曲のほうが良く聞こえるのかもしれない。


 若いアーティストの曲を聴くと、最初の数秒でなんか聴いたことがある、と思ってしまう。


 頭の中に何かパターンみたいなものが構築されていて、

 『新鮮さ』を感じなくなってしまっているのだ。


 寂しいものだ。


 やはり、新鮮さ!というのは大事だから。


 学生の頃は洋楽中心だった。


 マドンナ、マイケルジャクソン、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッド、

 ホイットニーヒューストン、スティング、ジャーニー、エリッククラプトンなどなど、

 ポップスにロックに、まさに全盛期だった。


 もちろん中島みゆき、松山千春、大貫妙子、竹内まりや、松任谷由実、渡辺美里なども

 ちゃんと聴いていた。


 今から考えればかなりの楽曲を聴いていたな!と思う。


「では、いつ頃私は邦楽CDをガッツリ買っていたのだろう?」


 私は久保田利伸からだ。

 学生当時、バイトもするようになってお金が手に入るようになったし、

 「流星のサドル」を聴いて一気に邦楽に興味をもった。

 邦楽というには久保田利伸は洋楽寄りかもしれないが。すごいなと思った。


 それから社会人1年目くらいじゃなかったか。


 B’zが来る。


 1991年『LADY NAVIGATION』だ。

 それから3年間 1993年 裸足の女神まで私のB'z大好き時代が続く。

 

 が、これ以降、邦楽も洋楽も流れてくるのを聴く程度で、

 CDを買ってまで聴こうという感じではなくなった。


 仕事が忙しくなったし、夜、飲みに行くことが多くなり、

 テレビもあまり見なくなったのが大きいのかもしれない。


 テレビで歌番組を見なくなったし、そこからはほとんどCDは買わなくなった。

 もう邦楽のCDやDVDを買うこともないんだろうな。と思っていた。


 しかし、その私がCDをガンガンに買う時代がやってくる。


 5年の空白の後、『1998年』だ。


 たまたま聴いていたラジオから流れてきた曲に驚いた。

 

 そう!

 

 この年は、


      宇多田ヒカル「Automatic」、

      MISIA「つつみ込むように」、

      椎名林檎「歌舞伎町の女王」


 という全くタイプの違う凄い才能が、ほぼ同時に出現した年だ。


 浜崎あゆみも同じ時期だったのではないだろうか。


 ヒップホップを日本語に取り込んだ『宇多田ヒカル』、

 独特の日本語を操る『椎名林檎』、

 圧倒的な歌唱力を持つ『MISIA』。

 

 このとき、私はもう三十歳になろうとしていた。


 その三十歳のオヤジが衝撃を受けたのだからスゴイとしかいいようがない。


 なんせ、すごい!


 私は沸き立った。忘れていた感覚が蘇った。


 日本のポップスはすごいことになった。


 このままいけば、『米国のポップスはいらなくなる!』とまで思った。


 1998年からの数年間。


 私の購買意欲は盛り上がり、他のアーティストも含めて、

 この時期が、今までの人生で最も『CD』や『DVD』を買い込んだときとなった。


 ある同僚は職場の有線放送でMISIAの「つつみ込むように」が流れてきたとき、

 私にこう宣った。


「とうとう俺がカラオケで歌いたい曲がでてきた」


 と、こいつも、いいオヤジだが。。。


 しかし、この私のこの熱も2005年以降、急速に冷めてしまった。


次の才能が出てこなかった気がするし(次々でてくるわけはないが。。)

 私の仕事もより忙しくなったからだ。


 改めて考えてみると、1998年は奇跡の年だった。


 1998年からの数年間は至福の時だったのかもしれない。


 それから十年以上経った。


 CD、DVDを買わなくなった十年だ。


 買わなければ買わないで、やはり寂しいものだ。


 もう沸き立ち、購買意欲を掻き立てられる時代はこないのだろうか?


 でもまだわからないと思う。


 再びオジさんをも沸き立たせる衝撃的な才能が出現するかもしれない。


 私はその時が来るのを密かに待っている。


最後までお読みいただきありがとうございます。

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