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深夜の廃病院

2017/8/22

気付けば俺は友人二人と共に廃病院の中にいた。

間取りは病院と言うよりは学校のようだった。

友人のうちの一人(友人Aとする)が探索したいと言うので、俺たちは病院内を回ることにした。

流れでその友人は単独で、俺ともう一人の友人(友人Bとする)は二人で行動することになった。

二人で歩いていると、階段の隣に開いた防火シャッターを見つけた。

友人Bもなんとはなしに乗り気らしい。シャッターの段差を跨ぎ、奥へと進んでいく。

乗り気でない俺は必然的に後を付いて行く形になる。

特に何も起きないまま時間が経ち、「そろそろ帰ろう」という俺の意見がようやく通る。

何せ俺は怖いのが苦手だから一秒だってこんな場所に居たくない。

防火シャッターの所に戻り、友人Aをどうするかという話をする。

置いていく訳にも行かないし、かといってまた病院内を歩きたくもない。

俺はどうするか悩んであさっての方向を向き、視線を友人Bに戻した。

・・・筈だが友人Bがいない。

見たくないが防火シャッターの向こう側も覗いてみた。いない。

目を離したのはほんの数秒だ、その間に足音も無く長距離を移動する事なんて出来る筈が無い。

 これはやばい。

そう思った直後、階段下から声がかけられた。友人Aだ。

友人Aに事情を説明した後、



何故か最初の状態に戻っていた。

そして同じように二手に分かれる。

俺は驚きよりも先に安堵した。

俺は先ほどの出来事を繰り返さない為にすぐさま友人Bを連れ外に向かった。

ここは三階だ、感覚的に分かった。

友人Bは忘れているのか知らないのか、俺が説明しても理解を示さない。

「友人Aを置いていっていいのか」と問われたが、今はそんな事を考えている場合ではない。

ただ本能に赴くまま出口を目指す。

あった、出口だ。

友人Bが「やっぱりAを探してから」と踵を返すが俺は引き止め、「一人になったら絶対開かない」と言いくるめ、二人で外に出た。

外は真っ暗で、土砂降りの雨だった。

灯りが古い電灯だけなので病院ほどではないが怖い。

少し離れたところに一緒に来ていたかもしれない別の友人が自転車置き場に大勢いた。

合羽を着ているのでどうやら帰るようだ。

雨が降って居なければとうに置いていかれたかもしれない。

友人たちとコンタクトを取り、一応病院を振り返った。

すると友人Aが「なんで置いていくんだよ」と笑いながら出てきた。

廃病院と言っていますが、電気が付いていたり床や壁などがそんなに傷んではいませんでした。

古い電灯と言っていますが、白熱灯ではなくLEDでした。

あと、友人Aの顔に心当たりはありません。知らない人だと思います。

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