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24話「ニャルラトホテプは這い寄る混沌です」

門星学園 グラウンド


ヴァンプと会談をした翌日。


ついに、新科目:「戦闘」の時間が来た。


この授業はどうやらα、β、γの3クラス合同で行うようだ。

流石に3クラス集まると300人を超えるか越えないかぐらいなので集合場所は体育と同様空飛ぶグラウンドである。


ちなみに、王女は危険のために見学だ。

俺も見学にしてほしい。


生徒「ねえ、もしかして…」

生徒「あれが例の…」

生徒「人間の生徒…俺くん。」

生徒「女垂らしの俺くん…」


オオカミ「有名だな。」


俺「余計なお世話だ。あと女垂らしってどこからの噂だよ。」


確かに女子生徒の方が知り合い多いけれども。


ラミア「俺くーん、大丈夫?」


俺「…分からないよ、まだ。」


タウロ「たとえ負けたとしても、大丈夫だ。」


あ、こういうこと言われてるのか。


そうこうしているうちに授業が始まった、担当はまさかの這い寄る混沌ナイルラトホテイプだった。


ニャルホテ「はいー、皆さんにはこれから戦っていただきます!もちろん、死にやしません!すごい傷薬はありませんが皆さんこそ元気の塊ですからねっ!では早速チーム分けしちゃってズームインスーパーしちゃいましょーっ!」


俺「…なんか聞いたことある声。ってか初日から実践って大丈夫なのか?」


オオカミ「あれじゃないか?力量をみてこれからの方針を考えるとか…」


なるほど、確かにそれならさっさと戦わせ合う方が早いな。


ラミア「なんだか見た目のわりに面白い先生だね。」


ラミアはなんか慣れてるらしい。


ニャルホテ「はいドーン!決まりましたよ、真尋さ…いえ、なんでもありませんよ!っていうわけでこんな感じに分けちゃいました!うおお私の鼓動もトランザムっ!真夏のサマーグッドォ!では五分後くらいにゴーゴゴーですよ!アバアバアバアバアバレンジャーですよ!」


俺「ああ、分かった。この人阿澄さんか。」


オオカミ「ん?誰だ?」


俺は静かに言った。


俺「知らなくていい人。」


……………


混沌先生の代わりに説明すると、この授業は主にチーム戦らしい。

それぞれ5人のチームで、6組、つまりは3試合を同時に行うシステムだ。

制限時間は一戦につき10分、まぁ授業の一環なのだからこんなものだろう。場所はグラウンドで仕切られた枠組みの中でしか闘えないが一応障害物となるものもある。もちろん使える武器は普段から使っているもののみ、複数の武器は基本使えないが魔法は使用しても良いらしい、まぁ僕には関係ない話だが。


あと余談だが雨天決行らしい。

まあそもそも雲の上にあるのだから雨天になることはないだろう、


俺「…しかし、どうも縁があるみたいだな。このメンバーは。」


オオカミ「本当だな。」


ヴァンプ「お約束というやつだろ。」


ラミア「…もしかしたらめんどくさいからいつものメンバーでいいやって先生が後を押したのかもね。」


タウロ「…ありえるな。」


……………

門星学園 第2職員室


ケットシー「ブェックシ!」


ウンディーネ「ケットシー先生風邪ですか?」


ケットシー「ズズッ…多分大丈夫にゃ…」


……………

最初の組が終わり早速俺たちの番になった。


俺「ついに来たか…」


ラミア「緊張するね…」


オオカミ「作戦とかはあるのか。」


俺「よし、俺が囮になってやられるから、そこをついてくれ。」


タウロ「ダメだ、俺くんは絶対に生かす。」


死にはしないと思うけど。


ヴァンプ「相手はどんなやつだ?」


タウロ「…アンデッドと雪女と…人魂、ゴースト、マミーらしいな。」


俺「なるほど死霊軍団か…なら、少しだけ策がある。」


……………


ニャルホテ「はいじゃあレッツ&ゴー!」


ラミア「それにしても、なんでこうも物理が気かなさそうなのに当たっちゃったんだろうね!」


ラミアは雪女から降り注ぐ氷の粒に必死に牽制をする。


ヴァンプ「まあ俺たちが前線だから仕方ないだろ!」


一方少し下がったところでオオカミとタウロと俺は話をしていた。


俺「まずマミーはこれでなんとか倒せる。人魂も同じだ。」


タウロ「そ、そうなのか。」


俺「それからアンデッド、あいつはそう簡単に倒れないだろうが元々が死体。ならーー」


……………


雪女「攻めてこないのか?」


ラミア「ちょ、そろそろきついんだけど!」


ヴァンプ「ってか向こうなんで雪女しか闘ってないの!?」


タウロ「待たせたっ!」


そう言うと、タウロはラミアとヴァンプの周りに雪の如くつもった氷をランサーの鞘に詰めて物陰に戻った。


ヴァンプ「…。」


ラミア「ええっ!?助けてくれないの!?」


雪女「…どうするつもりだ?」


……………


タウロ「これでいいのか?」


息も切らさずにタウロが戻ってきた。


俺「悪いね。鞘をこんな風に使っちゃって、さてまずはアンデッドからだ。オオカミ、悪いけどヴァンプと交代してくれない?」


オオカミ「構わない…がラミアの方がきつくないか?」


俺「…うん、大丈夫。むしろラミアさんは前線にいるべきだよ。」


オオカミ「?」


オオカミは首を傾げながらも向かっていった。


……………


ラミア「はぁはぁ…氷浴びてるのに…暑くなって来た…」


オオカミ「…おい交代だ。」


ラミア「えっ!?」


ラミアは一瞬喜びの表情を見せた


オオカミ「ヴァンプと。」


ラミア「…えーっ!」


が、それも所詮一瞬だった。


……………


ヴァンプ「なんだ?用って。」


俺「ヴァンプ、お前って空飛べるよな確か。」


ヴァンプ「まぁ、一応な。でも空中戦とかは無理だぞ?」


俺「知ってる。で、この氷を障害物の後ろに隠れているだろうアンデッドにかけて欲しいんだけど…」


ヴァンプ「そんなことか。でもそれって効果あるか?そりゃ生き返るほどびっくりするだろうが…」


俺「いいから、溶ける前に行って!」


ヴァンプは不思議そうにタウロから鞘を受け取ると空へ舞い上がった。

ナイアルラトホテイプ(ニャルラトホテプ):

クトゥルフ神話に出てくる這い寄る混沌。土の精であり旧支配者及び人間を冷笑している…が本編では柔和。千の顔を持つと言われており、今作では名状し難いほど比較的グロい容姿になっている。また某漫画のニャルラトホテプとは似ても似つかぬ関係。


雪女:

日本妖怪の一つ。言ってはならないと言われていた禁忌を破る話が有名。顔は白く美人だが、吐息によってなんでも凍らせてしまう。


人魂:

日本妖怪の一つ。名前の通り人の魂だけが残った姿。主に火のような描写で描かれる。余談だが、緑色の火を出すにはモリブデンやバリウムを使った炎色反応を用いれば良い。


アンデッド:

動く屍。要はゾンビである。ブラムの作品「ドラキュラ」にて初めて存在する。

構造は人間とほとんど変わらないが太陽の光や聖水が苦手だと言われている。


ゴースト:

日本語で幽霊のことである。死者の霊が現れたものと表現されることが多い。

文献的にみても日本の幽霊と西洋の幽霊はそんなに変わらないらしい。余談だが、「ゴースト/ニューヨークの幻」は名作なので是非とも見て欲しい。


マミー:

ミイラのことである、個人的にはマミーは女、ミイラは男のイメージがある。

自然乾燥によりエジプトで数千年経っても生前の顔を保つことが可能。

水が苦手というのは有名な話。(包帯が水を吸って重たくなるため。)


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