桜だ! 花見だ! ひとパだ! 6
さて、じゃあデザートの方ね。リンゴやナシ、柑橘系は焼けますので生地にのせるんですが、まず生地に工夫します。
「アカネさん、キャベツを入れんと生地ぺしゃんこにならん?」
「なるねえ。コノミちゃんはトッピング準備」
「このてきとうに割ってるお菓子とかカットフルーツを生クリームの上にのせていくんやな。きざみチョコとか芸が細かいねんて。天才か」
それくらいひらめくけどなあ。簡単手抜きの女王だよ私は。怠け者とも言う。
「準備できました……ってえええええ?! なんでふくらんでるん?!」
「砂糖をたっぷり生地にとかしこむ段階で、これを入れました!」
「えええ、チーズぅ?!」
昔たまたまキャベツがなくてそれでもお好み焼きを食べたくて苦肉の策でチーズ入れたらめっちゃ膨らんだんだよね。冷めると固まるけど。
「というわけでフライパンの上でトッピングお願いします!」
「あいよ!」
ばばば、と手早く盛られるトッピング。
「ナオコさん、アイスが溶けきる前に切ってくださいな!」
「よっしゃあっ!!」
「さあ、わかれた分からほおばれー!」
「わああああ」
「なにこれ生地あまいでーす!」
「焼いたフルーツが美味しいですわ。オレンジに振られた砂糖がまたいい仕事してます」
「幸せだよお!」
「デザート……絶対覚える」
「うーん、溶けてしもたかー。しかしこの生地の甘さとチーズ合うなあ」
「カビチーズなんかはジャムと食べるらしいよ。チーズケーキもあるしさ」
「さすが詳しいッスね」
「おっほう、あめえー! フルーツがうめー!」
「これはもうレモン酎ハイでしょう!」
私のこの一言で酒飲みたちに火がついた。
「アイスは外してあえてアラレ粉かけてみるのはどうです?」
「おお、あまじょっぱくてうめえ!」
「あえて生地にも焼けるフルーツを練り込んでみたわ」
「ん、焼けてるフルーツとしゃきしゃきフルーツが相性いいなあ!」
「クリームにメロンものせてみたでーす」
「外れがないですね!」
「アイちゃんスペシャル全部のせ!」
「お姉ちゃん結婚して!」
はあはあ、やりきった。アイちゃんを寝かせたらあとは、酒飲みたちの宴である。
「ホットプレートあるんだから普通に海鮮焼きましょう! ここに塩を振ってから水気を払った海鮮がある!」
「さすが準備がいいな!」
「すずらん、お刺身切ります!」
「やっちゃえでーす!」
「うちもなんかせんと。お、あれや。肉野菜炒め作りまーす!」
「大好きですわあ!」
酒がまわっては料理を作り、アテができたと飲み、さらに酔い、無限ループに突入した。
「フルーツ焼きます!」
「暴力ですわ!」
「リンゴは平たく切ってそのまま、塩を振ります。オレンジは皮面から焼きます。ひっくり返します。焼けたら最後に砂糖を振ってお召し上がりください」
「フルーツにこんな食べ方があったなんて!」
「おっしゃー! 海鮮ブタ玉ミックスチーズマシマシだあ!」
「あちこちで振るわれる食の暴力! 素敵です!」
「うちも参加したい!」
「塩焼きしてみるでーす」
「これなら私にもできそうだな!」
まあ料理はサラダや塩焼きからだね。水気は切ってあるから大きな失敗はないと思う。スズちゃんの刺し身うまっ。
「ちょっとしょっぺーな」
「弱火で焼くとすごく時間かかりまーす」
「塩で締めてるから塩を足さなくていいし最初に両面に弱火を当てたらあとは中火でいいよ」
「なるほーど」
さて、もっと飲も。白ワイン行ってもいいよね。空いてるホットプレートでエビとかイカとか焼いて、白ワインでゆったりと休もう。
「よっしゃこれうめえ!」
「ししょーの言ったとおりでーす!」
「ナオコ、ビール。いっとく?」
「さんきゅー!」
「いただきまーす」
……無限ループは続く。
「やっぱりチーズ生地は普通のお好み焼きでもいけますね!」
「外側のカリカリ感がたまらんなあ!」
「お酒は白ワインですね!」
「間違いない!」
「チーズ生地と海鮮がなかなか合うな」
「そうねえ、白ワイングビグビ行けるわ」
「いくな、おとなしく飲め」
「お、これ美味しーでーす」
「海鮮焼きにチーズはどうでしょう? 焼き魚にチーズってやってみたいです」
「外れがなさそうやな」
私もみんなのを少しずつもらい白ワインを堪能しました。




