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ひとパ☆  作者: いかや☆きいろ
サクラサク
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桜だ! 花見だ! ひとパだ! 1

 どんどん行きます!

 桜の季節がきました。まだふくらみはじめたばかりのつぼみがピンクに色づいています。湊アカネです。


 桜の小路を歩いているとカズコさんがやってきました。健脚なおばあちゃんです。


「やあやあ、アカネちゃん」


「こんにちは、カズコさん」


 こうして、桜のシーズンがはじまります。


「調子はどうだい?」


「絶好調、です!」


「いやな人とかいないかい? いたらばあちゃんがこらしめてやるからね」


「あはは、そんなこと言う人はおばあちゃんじゃないですね。カズコさんです」


「そりゃそうだ。はっはっはっはっ!」


「あっはっは」


「じゃあ今日も仁に行くからね」


「お待ちしています」





 さて、そういうわけで仕事仕事。午後一からなので五時です。さっそくカズコさんがきました。


 開店直後の空席しかない場合「お好きなお席へどうぞ」と案内するべきなんですが、カズコさんはカウンターに座ります。それでいつの間にかお一人様はカウンター、と常連客の中で決まってしまいました。


 お高いお店なんで常連も固まってしまうし回転率も低いからいつの間にかお客同士仲良しで連携ができてしまったのです。こうなると店側がそのルールを壊せませんので私もお一人様はカウンタールールに従っているわけです。


「カウンターのお席へどうぞ」


「いつもありがとう」


 お冷やを準備してカウンターに出します。


「いつもの、じゃあダメなんだっけ」


「はい、忘れていたらお客様に迷惑がかかりますから」


「ここは常連ばっかだもんねえ」


「新規のお客さんも増えてるんですよ。遊びに行った時に声をかけられて紹介したら来てくれるようになったり」


「最近だと釣りの嬢ちゃんだね」


「お魚好きな人がやっぱり釣りをしてますから、ここのメニューは刺さるみたいですね」


「じゃあ刺身の並と六本串と……ライムでいこう」


「はい、ご注文繰り返します。……、以上でよろしいですか?」


「頼んだよ」


「はい、オーダー入ります!」


「はいよ!」


 今日も居酒屋仁、スタートです!


「いらっしゃいませ!」




 二時間後、コノミちゃんと交代です。研修を終えてからもバリバリ頑張ってます。昇給も近いでしょう。50円でもアップすると大きいですよ。時給ですから。


「おはようございます!」


「おはようございまーす!」


 テンション高めに入ってきたのでテンション高めに返します。


「あとは、任せた」


「はい!」


 さて、交代です。ちなみに制服なのですがシャツの色は選べます、緑とかピンクとか白とか。その上にエプロンをつけています。なぜか大将は熊柄ですが従業員は白字で「仁」の一文字が入った黒いエプロンになります。丸で囲われてるんですがカッコいいですね。マークは左のスソの方に大きく書かれています。あとは無地の黒いバンダナです。髪はまとめないとダメですが私はショートなので問題ありません。


 今日も四番テーブルでは二人が待ってますね! お休みがなぜか二人とかぶるんですよねー。謎ですね。たぶんリズムが合ってるんでしょう。


「おーい、どうした」


「ごくごくごく?」


「飲まずにしゃべれや」


「いやあ、私たちいつも一緒だなあって」


「恥ずかしいこと言うなや。ほら、酒だけ頼むといい」


「なにを頼んだんですか? あ、ごはん並とビール中です」


「なんか定番になっちゃったからな、刺身の大、焼き鳥は各種盛り合わせ、唐揚げの大、天ぷら三種盛りが二皿」


「それがちょうどいいですね」


 この量なら四人で余ることはないし足りなければそれぞれが頼むといい。全種類食べれるしね。


「刺身盛りの大のお客様」


「真ん中置いといて」


「すみません、ごはんの並と生ビールの中をお願いします」


「はい、ご注文を繰り返します、……、以上でよろしいですか?」


「お願いします」


 コノミちゃんずいぶん自然になった。生中とごはんはすぐに来た。人間成長するもんですねぇ。


「さあ、飲むぞー!」


「また怪しげなお酒頼んだんですか?」


「怪しくねえよ。銘酒だぞ銘酒。銘酒潮解力」


「やっぱり怪しいじゃないですか! なんで個体に湿気吸わせて溶かすんですか!」


「詳しいわねえ」


「お待たせたてまつりましたー」


「絶対怪しいですって! あ、おはよ。それホント大丈夫ですか? 大将もなんでそんなの置いてるんですか!」


 大将とアンナさんが半分になりました。ごめんて。


「あ、これ美味い、スーって染みる」


「溶けないでくださいよ」


「刺身に合うかも」


「私も生中はやくーです!」


「あー、飲も飲も。こくこく。からあげでいいや。パリパリもぐもぐ。んー、相変わらずジューシー。プロの技」


「ごくごく」


「会話に参加しましょうよサヨリさん」


「ぐぬぬ、早く生中来るのだー」


「お待たせしました、生中のお客様」


「よっしゃー! YES! こちらでーす!」


「ライム追加で」


「私ももらおうか」


「レモンですわ」


「ひいぃっ」


「私もライムお願いしまーす!」


「レモンひとつにライム三つ、以上でよろしいですか?」


「はーい、頑張ってね」


「はい!」


「ライムが来る前に唐揚げで生中空けるでーす! もぐもぐごくごく」


 さて、じゃあ予定を立てないとね。タイはいつ食べても美味いなあ。






 頑張りまーす!



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