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ひとパ☆  作者: いかや☆きいろ
接客しよう!
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梅の花の咲く頃 1

 この辺りから一ヶ月を一シリーズ、五話から二十話という話が多くなります。ここからが本番です。



 梅の花が満開になってきました。湊アカネです。


 みなさんはどんな花が好きですか? バラやサザンカ、ツツジもいいですね。


 私は花の中では梅が一番好きかも知れません。それこそ桜よりも。


 白、薄桃、桃、濃い桃、赤とカラフルなのもいいですし、香りがすごい! 金木犀とかも好きなんですよね。香り高い花の中を散歩していると、自然ってすごい! ってなります。


 こういった近場の散歩は大好きなんですがたまにお客様に見つかってしまいます。今日もうちの常連の和泉カズコさんと遭遇して梅の中で立ち話。


 カズコさんはもう六十代なのですが健脚で背筋もぴん、としています。今でも県内最高峰に一年に一回は挑戦していると言うんだから驚きです。


 事前の体作りが大切らしいです。私みたいなずぼらにできるはずがありません。尊敬です。


「アカネちゃんは梅、好き?」


「はあい。大好きです!」


「それはよかった。また飲みに行くわ」


「はい! お待ちしています!」


 今日はカズコさんがくるのか。早上がりの二時間だけだからちょうどいいかも。


 カズコさんは五時から入る常連客で一人カウンターに座り刺身と焼き鳥で酎ハイを二杯空けていく剛の者です。



 さて、仕事しますよ。二時間なのでエンジンかかる頃には終わりですね。物足りないですがスズちゃん優先なので仕方ありません。これくらいで勘弁してやろう!(なにキャラだよ)


 ナオコさんは私が上がる頃に来るはずです。なんかたまにつながりますね。SFだったかな……?


「いらっしゃいませー!」


「ほっほっほ、来たわよ」


「カズコさん、いつもありがとうございます! カウンター席へどうぞ!」


 カウンターに座るお客様は孤高な人が多いので厳密な席の指定はしません。すみっこが好きな人もいればカズコさんみたいに真ん中にどーん、と座るお客様もいます。常連さんの中ではカズコさんは仁のヌシ扱いされているようです。妖術とか使いそうですけどね。ただの健脚なおばあさんです。


「いらっしゃいませー!」


「お、今日はヌシいるじゃん」


「カズコさんたまには一緒に飲まない?」


「こんなおばあちゃんナンパしてんじゃないわよ。アカネちゃん誘いなさいよ」


「そこまで肝太くないっスー」


「誘いたいけど時間合わないんだよねえ」


 みんな常連さんは冗談でもほめてくれるので気分がアガります。お冷やとおしぼりを用意してこのお二人の指定席みたいになってる奥の二人掛けのテーブルへ。


 こっちのガタイのいい人が佐野リョウヘイさんで昔野球をやっていたらしいです。よくひいきのチームの話をしてうざがられています。


 逆側のスラッとしてるけど目付きがきつめなのが宇野ウヅキさん。男の人ですが料理が好きだそうで大将とよく話をしています。


 二人はこの席にほとんど閉店まで座っているので「仁のよくしゃべる置物」なんて不名誉な呼ばれ方をしています。まあそれを面白がってるみたいなんですよね。営業しているらしくお金の払いはとてもいいです。トークが軽快なのも私を口説いてくるのも納得ですね。


 仁はお安くないですが廃棄とか考えるとけっこうギリなんですよね。まあ大将は儲けを通年で考えているのでいきなりお給料が安くなることはありません。それどころか人を雇わないとダメなくらいです。


 それで新規スタッフに応募があって採用したので来週から研修です。


 ちなみに私のお給料時給1200円ももらってますし社員待遇です。研修中は時給800円。お給料のことは話せませんね。


「いらっしゃいませー!」


「よっ! 来たぜ?」


「今日は飲むわよ」


(いつもだろ×全員)


 さて、常連メンバーが入ったのでスズちゃんと交代、上がります。






 給料体制などはお話が進むと変わっていきます。医者や教師や学生がそんなに遊びまくって大丈夫か? とかツッコみたくなりますけどまあ物語ってそういうものですよね。楽しければいいんです。ふふふ。



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