アカネ流トースト&巻き寿司
この物語はフィクションです。キッチン飲みは危険なので避けましょう。
おはようございます。湊アカネです。
……えーと、もう毎度のことなんで突っ込むのも野暮なんですけど、またみなさんうちに来ています。暇なの? ひとパとはなんだったのか。まあひとパで培った力が形になっていると思えば。
「いや、私もいつもお邪魔するだけは悪いから巻き寿司とか買ってきたぜ」
「巻き寿司? いいでしょう」
「うちは樽を」
「入りません」
「私はうどん持ってきたよ」
「焼きうどんでも作ります?」
まあ友達で集まってなにかするのも休日の過ごし方ですよね。なにより私の料理を楽しみにしてくれてるんだし。お手軽簡単手抜きに作ってみせましょう。
「みなさんご飯まだでしょう? トーストとその巻き寿司を使って、誰でもできるアカネ流をお見せしましょう」
まずはフライパンに油を……引きません。トーストべちゃべちゃになりますよ? それはそれで高温にすればカリカリになるし砂糖をまぶしたら美味しいですけど。(失敗料理から軌道修正ってあるよな)
「六つに切った食パンを中火で焼きます。両面焼き目をつけて」
「料理は強火にすればいいってもんじゃないんだな」
それはまあ当然というか、最近は弱火料理の方が多いですね。でも強火じゃないとダメなとこは強火で。
「次にトマトを厚切りで焼きます」
「出たな必殺焼きトマト」
「ベーコンも焼きます。トマトはトーストの上に。ベーコンを続けて焼いて、のせ、ここで別口でアルコールを飛ばした白ワインで溶かしたチーズをだばー。簡単でしょ」
「でも絶対美味しいですー!」
「大谷、みなさんにビールを!」
「できております! お嬢様!」
大谷さん、できる執事である。……んきゅっ、ごきゅっ、ぷふうー。おいし。次のトーストを焼きます。
「ここで取り出しますのがこれ!」
「お総菜コーナーにあるやつだ!」
「ニラレバ炒めですわ!」
「30%引きでーす!」
そう、惣菜コーナーでよく見かけるこいつを焼きます! トーストに乗せます! 一味かけます! できあがり!
「そんなもん不味くするのが難しい!」
「これも料理なんですか? 手を抜くどころかまた作業感なかったですわ」
「すべては惣菜担当者さんたちのお力ですねー!」
そう、別に私はなにもしていない。偉大なるスーパーのお総菜担当者さんのお力だ。
いやぶっちゃけですよ? 割引のお総菜って不味いじゃないですか。冷えてるし。なら焼いてしまえ、と。
「ほ、炎の女」
誰が火を吹くんですか。まあなんでも安売りお総菜は焼きますね。私はトマトさえ焼く女さ。大福とか焼くと美味しいんですよね。
「肯定してんじゃねえか」
「あれえ?」
私は炎の女に決まったようです。熱量0。ヘルシー。
「次は巻き寿司を焼きます!」
「焼いたー!!」
「チーズを乗せます!」
「巻き寿司にチーズですかー?」
「まあ米にチーズはドリアがあるな」
「ぐびっ、ごきゅ、ごくり」
「飲む音でしゃべれる可能性を模索すんじゃねえサヨリ!」
「別のやつにレバニラも」
「あ、これは美味そう」
「いただきますでーす!」
さあ、酒宴を始めましょう。温かくないと美味しくない巻き寿司から食べよ。かぷっ。……のりが硬いなー。でも味はいい。チーズも合う。半分に割って一口で食べたいかもね。
さて、酎ハイは梅です。きゅっ、ごきゅっ、ごきゅっ、ぷはー。美味しいー。
「チーズ落ちる、おっと。うん、トーストは普通に美味い」
「構成はピザだものねごくごく」
「むむむ……、チーズが切れませーん」
「酎ハイ梅とかまで樽で持ち込んだのか」
「はまってましてぐびぐび」
「お嬢様の飲み物じゃないですよー。私が飲みまーす」
手軽に飲めるビールが私は好きかもなー。おつまみはなくなり、スナック菓子で飲み始める。みんな肝臓丈夫なのかね?
みんなで飲むのも好きだけど、次こそひとパするんだ……。
酒飲みがおつまみ作って飲むだけのお話です!




