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ひとパ☆  作者: いかや☆きいろ
秋の風
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クリ? もちろん市販品だ! 4

「水、水を……」


「砂漠の荒野歩いてきたみたいになってるな。水をやってくれ!」


「はい、お水ですわ」


「ありがぶぉ!」


 噴いた?!


「たんさんすいとか、ころすきか」


「上手なリアクションですわー!」


 サヨリさんたまにヤバイね! トドメ刺しにいくとか! ……私はクリパの準備しなきゃー。アー忙しい。←楽しそう


 クリパはテスト済みの三品とクリサラダだよ。カニカマをほぐしてワカメと酢の物にしてレタスにのせて、砕いてからさらに炒ったクリを散らしたよ。


 それにクリチップチキンとクリソースポーク、マロンサンドの四品ね。


「おおー、しっかりメニューになってるなー!」


「ほんまや。全部クリ絡みとか信じられへんな」


「美味しいですよー!」


「ごはんにも合う!」


「これは楽しみね」


「勉強させてもらいます!」


「ちなみにアカネはこのメニュー秒で考えたねー」


「でたな、発想のバケモノ」


「いただきますわ! 大谷、ビールをみなさんに。アイちゃんにはおひつを!」


「はい、お嬢様!」


「いただきまーす!」


「ふむ、このソースが美味いな。ケチャップ?」


「タマネギをみじん切りにして白ワインとオリーブオイルで炒めたら粗熱をとってケチャップに混ぜて一晩おいたものだよ。すりおろしレシピは多いけどあえてタマネギの食感を残したんだ」


「クリのつぶつぶとあいまって面白い感じになってるな」


「このポークのクリソースも面白いですわ」


「みりんやしょうゆで和風にしあげてみたよ」


「香ばしさが。お肉を引き立てますわね」


「サラダも美味しいでーす。打ち合わせにはなかったねー」


「肉が多いから野菜も足したんだよ」


「デザートまでクリとかやるなぁ」


「クリは意外とフルーツと相性がいいんだよ。仮にも木の実なんだよ」


「美味しいです」


「美味しいねえ!」


 あ、そうだった。


「ケンシくん二十歳おめでとう!」


「え、あ、ありがとうございます」


「ビールをどうぞ!」


「え、今?」


「ケンシお兄ちゃんおめでとう!」


「え、お兄ちゃん?」


「ほらケンシ、こんな可愛い子たちに祝われてんだからやりなよ」


「根性見せたらんかい!」


「そうだな、男なら一気に!」


「無理ならしかたないわね」


「ヘタレ認定なのでーす」


「……わかりました、いきます! ごぶっ、ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ゴクッ、ふうぅー。痛い、口ん中痛い」


「おお、いったなあ」


「男の子ね」


「さすがでーす!」


「がんばったじゃない」


「やりおったなぁ」


「おめでとーう」


「じゃあ、料理をどうぞ!」


 突然だけど二十歳お祝いパーティーです。ケーキはないけどね。マロンサンドはあるけど。


「……美味い。(これ、クリってコンセプトで四品もそろえたのか……!?)」


「美味しいかな?」


「美味いっす……。(こんな発想浮かばない。料理人を目指すと言いながらこれだけの差があるとは……不甲斐ない!)」


 そういえばケンシくんは厨房希望か。料理はテクニックだけじゃ作れないからね。知識も経験も思いきりもハートも必要なんだよ。難しいね。私は自分が美味しかったらいいからなあ。大将のみんなのためのスキルを覚えるべきだよね。


「よっしゃ、祝いだ、夜まで飲んでタコパして飲むぜ!」


「タコパも楽しみ! おひつがうなる!」


「うならないで」


「ジョッキがうなりますわー!」


「いつもうなってまーす!」


「ネタがうなるでー!」


「ウケ狙いやめよ?」


「酎ハイいただいていいすか」


「じゃあウメ酎ハイね。クリに合うよ!」


「いただきます」


 おお、いい飲みっぷり。初飲みだから自分の限界を測ったほうがいいけどね。


 私も食べて飲むか!


 夜のタコパがあるからセーブしないとね。ケンシくんはペースが速いから潰れるかもね。危なそうなら止めないと。






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