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王女様が逃げた理由〜星の花を育てていたら、いつのまにか溺愛されていました〜  作者: ゆうひかんな
第一章 夜の国編

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奪われた王女と捨てられた王子の逃避行6


 時は遡る。


 ハリソンが横から銃を奪い取いとられ、それを勝手に使った騎士を問い詰めているころ。山頂付近まで撃たれた仲間の悲鳴が響き、白いタイバは足を止めた。冷ややかな目の色に、ほんの少しだけ憐憫を浮かべて黒曜石のような瞳が瞬く。今聞こえた泣き声がタイバの悲鳴だと気がついたライラは顔色を悪くした。


「嘘でしょう、あんな大人しい子達を……」

「ライラには従順だっただけだ。本来の気質は魔獣らしく獰猛で凶暴、それなのに甘く見て手を出したバカがいたのだろう……人の血が流れて、より凶暴性が増して収拾がつかなくなった。だから仕方なしにハリソンが緊急避難用の魔道具を使ったというところか。それにしては使い方が間違っている、ハリソンがこんな愚かなことはしない。彼は魔力排出動物を誰よりも大切に扱う人間だ」

 

 脳裏に浮かんだのは、はじめてあった日のハリソンさんの姿だった。私達二人を軽い調子でからかいながらも、見守るような眼差しをしていた。あんな優しい目をした人が、動物を望んで傷つけるとは思えない。ギルさんは冷静な態度を崩すことなく温度のない視線を下界へと向けた。


「タイバは数も少ない貴重な個体で保護動物に指定されている。つまり夜の国では傷つけてはいけないとされている種だ。それに武器を向けるほどハリソンは愚かではない。……まあ素手で戦うことはあるが」

「す、素手⁉︎ むしろそっちのほうがすごくないですか⁉︎」

「父親仕込みだそうだが、ああ見えて素手でも充分強いぞ。それにハリソンがあえて火を使わないのにはもうひとつ別の理由がある」


 鼻をつく焦げ臭い匂い、ギルさんが指差す先にいくつもの火の手が上がっている。どうやら森に火がついたらしい。今までの話の流れから、誰がどうやってということは容易に想像がついた。


「緊急避難用の魔道具から発射された弾は十発。タイバに当たったのは四、五発くらいか。外した弾が発火して燃えやすい素材に火が燃え移ったのだろう。絶対にハリソンの仕業じゃない。火属性の魔道具は燃えやすい場所で使うなという教訓を心身共に知り抜いた男が、そんな幼稚なヘマをやらかすわけがないからね」

「では追手のうち、誰かが?」

「王太子か、近衛騎士か……知識もなく、こんな奥まで踏み込んでくるバカはそのくらいしかいないだろう」


 常に最前線で戦う騎士団はリスクを承知しているし、魔法師団も同様だ。無知だからこそ、ためらうことなく奥地まで足を踏み入れることができる。

 だが、いくら無知でも魔の森に火を放つ行為は重罪だ――――呟くような言葉ギルさんの言葉にライラは青ざめた。もし責任を負わされて、ハリソンさんが殺されてしまったらどうしよう? ギルさんが大切の思う友人を失ったら、きっと悲しむ。ギルさんとハリソンさんは、国を越えて結びついた仲間だ。お互いに敵対することは望んでいないし、かけがえのない友人を失いたくないはずだ。


「魔の森は知らないことが命取りになる。愚かなことだな」


 ライラの目の前で、魔の森が焼かれ、悲鳴を上げている。炎が舐めるように森を焦がしていた。生きるものが引き裂かれていく光景があまりにも痛々しくて、胸が苦しくなった。ぽろりとこぼれたライラの涙を、寄り添う白いタイバが舌で舐める。ギルさんは不機嫌そうな顔で一瞬タイバと睨み合ったけれど、今にも泣き出しそうなライラの顔を見て深く息を吐いた。


「しょうがないな……これは貸しだ」


 ギルさんは炎が渦巻く森の上空へと手を伸ばした。何もない空間に浮かび上がったのは楕円形の線と文字が絡み合う光の紋様だった。光の奔流は天を渦巻き、やがて黒く蠢く雲を呼び……。


 呼ばれた黒い雲が、森を焦がす火の上に勢いよく雨を降らせた。


 水に濡れた草木はうれしそうに身を揺らし、葉からこぼれた水はあまねく大地を濡らす。焦げ臭い匂いはのこっているものの、勢いを増しつつあった火の手が瞬く間におとなしくなり、ついには鎮火したのだ。

 すごいわ、雨雲を生み出して雨を降らせるなんて! 魔法という偉大な力は、こんなことまでできるというのか。感動的な光景を見届けて、ライラはきらきらとした眼差しをギルバートに向けた。


「すごい、ギルさん! 雨を降らせるなんて、本当にすごいです!」


 賞賛する言葉がつたないのが嫌になる。でもこんなすごいものを見せられたら、誰だってこうなるわ! するとギルさんは頬を紅潮させながら、安堵した様子で息を吐いた。


「ぶっつけ本番でもなんとかなるものだな。旱魃対策のために改良したから、試験環境下ではなく実地で使うのはこれがはじめてだ」

「それなら、余計にすごいことですよ!」

「……っ、効率化しておいて助かったよ。魔道具の補助なしでは結構キツイ」


深く息を吐いたギルさんは、ドサリとその場に腰を下ろした。 呼吸はそこまで荒くないけれど、顔色は悪い。また魔力の使い過ぎかしら?


「ギルさん!」

「大丈夫、ちょっと酔っただけだから。限界値以上の光の奔流を間近で見続けていると、たまにこうなる」


 目を閉じたギルさんの指先が、虚空にくるくると円を描く。私にも見えたくらいなのだ、どれだけ大量の魔力が渦巻いていたことか。そっとギルさんの目元に手を添えた。


「回復か、治癒。どちらが必要ですか?」

「いや、どちらも不要だ。ヘオスが近いから太陽の魔力がより多く受け取れるからね。このままなら必要とする魔力量は自然回復できるし、目は酔っただけだから閉じて安静にしていればすぐに治る。それよりも君にはもっと重要な実験が残っているから、先にそれを」

「実験ですか?」

「君の生み出した魔法は共感し、共鳴して、相手の望みを理解し、行動する。生物全般に対して効果があるようだから、魔の森のために君にもできることはあるのではないのかなと思ってね」


 ギルさんは閉じた眼をうっすらと開く。雲の隙間から垣間見える優しい光のように、細めた瞳の奥から太陽のような輝きがちらりとのぞいた。


「泣くほど辛かったのだろう? そんな君は彼らの何に共感したのかな?」

「痛い、苦しいという悲しみと、失われていく怒りでしょうか」

「ではどうしたい?」

「助けてほしいと願う彼らを、救いたいです」

「では、そのように願ってごらん。君だけしか使えない魔法がすでに君の中で目覚めている。あとは君がそれを使うかどうかを決めるだけだ」


 魔力の流れが見える彼の目には、私には見えない何かが見えている。だからこそ私の内側に魔法が目覚めたことに気がついた。ならばギルさんの言葉は信用に値する……そう思ったところでライラはハッとした。


 ああそうか、人はこうして経験を積み重ね、お互いの信頼関係を築いていくのか。


 彼の言葉なら信用できる。それはきっと瞳の奥を覗いて真実を確認できるということよりも、もっともっと素晴らしいことなのではないだろうか。真剣な表情を浮かべたライラに、ギルバートは魔の森を指し示す。


「魔法には発動する鍵というものがあって、それを理論的に魔導回路へ置き換えて省略したものが魔道具だ。だから魔道具を経由させれば必要量の魔力を流すだけで誰でも発動できる。だけど君の魔法は目覚めたばかりで専用の魔道具がないから代行できない。その場合、さきほどのように編み出した本人が魔法を言語や数値で術式に置き換え、発動するやり方が一般的だ」


 どうしよう、そんな高度な知識は私にはない。困って眉を下げた私の頭をギルさんはなでた。


「ただ君の力は心に由来するものと思える。だから君が思うことで発動するはずだ」


 心が魔道具の代わり、それなら私にできるかも。ライラは胸に手を置いて魔の森の豊かな景色を思い浮かべる。炎による痛みと引き裂かれるような苦しみしかない世界から彼らを解放してあげたい。


「助けたいの。魔の森で苦しんでいる命に、もう一度健やかに生きる機会を」


 共感し、共鳴して、相手の望みを理解し、行動する。ライラの魔法は一切の澱みもなく発動した。


 彼女を中心に展開した光の輪が共鳴するように空気を震わせて、一気に弾ける。すると焼け落ちてしまった跡を中心として魔の森に天から煌めくような光が落ちた。


 まるで流星群みたいだ。


 座り込んだままギルバートは感嘆のため息をついた。どうやら彼女に宿った特別な魔法は神の御心すら動かすことができるらしい。魔法もここまで極まるともはや神の領域、言語や数値に置き換えることのできない奇跡と呼ばれるもの。ギルバートは天を仰いだ。

 ライラに満ちる魔力の動きを見て、自分はこうなることを予想していたはずだ。だが実際に結果を目にすると、彼女の持つ底知れない力の深さと幅の広さは想像以上だった。


 完敗だ、きっと彼女には勝てない。


 彼女という存在は、ギルバートの理屈や想像なんてものを軽々と超えていく。

 もはや彼女自身が魔法そのものだ。ギルバートにとって命をかけて守りたいもの。


 魔の森はすでに光の落ちた名残りだけを残して元の姿に戻っている。それを眺めて満足そうに微笑んだ彼女の、どこか夢見るような横顔をギルバートは飽きることなく見惚れていた。

 その端正な横顔が正面を向いて、輝く星のような瞳がギルバートを捉える。彼は視線をたどって素早く彼女の体内を巡る魔力の流れを読んだ。

 あれだけの量を一気に吐き出したというのに、枯渇していないどころかまだまだ余裕があるとは。なんという魔力量、これなら魔の森全体を浄化することだってできるだろう。


「どうです、成功ですか⁉︎」


 わかっているだろうに、確かめたくなるのは彼女の自己評価が低いせいだ。小さいころ褒められた経験が少ないということもあるだろう。だからギルバートはライラを誉めるとき言葉を惜しまないことにしている。だって実際に彼女は素晴らしいことを成し遂げたのだから! 


「ああ、大成功だ。魔の森全体の魔力が滞りなく流れている。これは生命活動が正しく機能し、循環している証でもあるからね。君ははじめて使う魔法にもかかわらず恐れることもなく果敢に挑んで成功を掴んだ。その勇気と、常日頃からのたゆまぬ努力がこの勝利に結びついた。だから君はもっと自分を誇っていい」

「ギルさん……うれしいです!」


 駆け寄ってきた彼女を抱きしめて優しく髪をなでる。ご機嫌な猫のように彼女はうっとりと目を細めた。こういう素直なところが、とてもかわいい。そんな愛らしい彼女の残余魔力をたどって、不躾で不愉快な質の視線が追ってくる。

 しつこいな、いい加減あきらめたらいいのに。火の手があがった場所からここまでの距離は人の足ではどれだけがんばってももう追いつけない。視線だけでもうっとおしいので、展開していた姿を消す魔法を強化して完全に二人の気配を絶った。


「そういえば、ギルさんは辛くないのですか?」

「ああ、魔力酔いはずいぶんと良くなっているよ。心配かけたようで、すまない」

「そうですか、よかったです。私の魔法が発動してからずっと魔力の流れを追っていたでしょう? だから余計に辛くならないかと心配していたのです」


 それからいつかのように目元へと彼女の指が触れた。やはり無意識なのだろう、慈しむような優しい触れ方に涙がこぼれそうになる。


 魔の森だけじゃない、ライラが救ったのはギルバートの心だ。

 ギルバートは潤む瞳に気づかれないようライラの肩越しにヘオスの薄明るい空を見上げた。


「あんなに優しい魔法を見たのははじめてだよ。どうやら君と同じくらいに、私は君の魔法が好きみたいだ」

「……本当に、ギルさんと出会えてよかった」


 背中に回された彼女の腕に、きゅっと力がこもる。


 今も昔も、彼女はギルバートだけを見て、ギルバートだけを望んでいる。かわいい、かわいいライラ。彼のために生まれたようなライラは、いついかなるときも健気で愛らしい。


恋なんて五感の機能不全だと思っていたのに。


 たしかな痛みをともなってギルバートの心にライラの存在を深く刻み込む。彼女の意志を尊重したいが、もはや手放すことはできないだろうと思った。


 彼女もこのまま自分に溺れてくれたらいいのに。そうすれば、いつでも一緒にいられる。

 

 体を離して見つめ合うと、ギルバートは甘い香りに誘われるまま彼女の唇に口づけを落とした。唇から伝わる熱がどんどん互いを侵食して、引き込まれるように深くなる。そしてハッと気がつけば、潤んだ瞳で喘ぐような荒い呼吸を繰り返すライラと目が合った。


「……困るわ、もう」

「すまない、魔力に酔ったせいで加減を忘れた」


 加減を忘れたのは魔力のせいだけではないが、ライラがかわいいからしょうがない。くったりと力の抜けたようなライラを抱き上げて大人しく待つ白いタイバの元へと向かう。じっとギルバートを見る視線が呆れているように思えて、そっと視線をそらした。


 ……大丈夫?


 自ら歩み寄ったタイバはそう言うように、ブルルと鼻を鳴らしてライラに顔を擦り寄せる。彼女はくすぐったそうに笑って手を伸ばし、鬣を優しくなでた。ギルバートはライラの体を抱いたままタイバの背にまたがると、軽く首筋を叩いた。


「あの絶壁の手前まで運んでくれ」


 低く一声鳴いて、タイバは走り出した。ライラは揺れが心地よいようで、ギルバートの胸元に寄りかかりながら、うとうとしている。魔獣の背で寝るなんて豪胆だな、ギルバートはそっと笑いをこぼした。とはいえ無理もない、いくら魔力に余裕があろうとも彼女の体力は人並みだ。


「ライラが疲れているようだから、ゆっくりで頼む」


 するとみるみる速度が落ちた。こんなゆったりと走ることもできるのか、さっきまではギルバートを振り落とさんとばかりの速さだったというのに……。この速度ならあと一時間もせずに予定した場所へと着くだろう。それまで寝かしておこうと思ったところでハッと気がついた。


「おまえさん、人間の言葉が理解できるのか⁉︎」


 なぜという疑問と今更という思いが交錯する。ギルバートは先ほどまで、タイバはライラに共感して彼女の指示に従い行動しているのだと思っていた。だがこうしてライラが寝入った今もギルバートの指示に従っている。

 まるで意図がわかっているかのよう……魔獣に()()でもない限りは。


「ほんとうに、イマサラだ。オマエをのせたときにキガツケヨ」


 脳裏に直接響く声は発音がおかしいし、途切れがちで聞き取りにくい。だが聞こえる言葉だけを拾っても間違いなく会話になっている。ギルバートは馬上で固まった、そして冷静に武器を取るべきか逡巡する。そんなギルバートを嘲笑うかのように白いタイバが鼻を鳴らした。


「これしきノコトでウロタエルな。ワレに乗ろうとする時点で、もういろいろオカシイ」

「では、なぜ私に話しかけた?」

「タイヨウノ目を持つ者ヨ、オマエは夜の国から()を奪うキカ?」


 夜の国から星を。星がライラのことだと理解したギルバートはうなずく。この状況を見れば逃げ出そうとしている意図は明らかだ。


「無理にでも止めるか?」

「とめるキがあるのナラ、二人をのせた時点で回れ右してるヨ」

「まあそれもそうか」

「キンキュウジタイ?……だからしょうがないけれど、軽々しくケモノの背にのらないようニネ」


 驚いたな……このタイバに似せた何かは変異種どころかもっと希少。

 まさか、そういうことか?

 肯定するように馬の口がブルルと鳴いた。


「ツキの神サマから伝言。愛の逃避行、トキメクわだって。愛の逃避行ってどういう意味?」

「……覚えなくていい、日常ではまず間違いなく使わない」

「ライラを幸せにしなかったら不毛の呪いかけルッテ」


 なんて恐ろしいことを。夜の魔女だけでなく神様の贔屓まで過ぎる。このタイバだって月の神の眷属でも上位にある存在、おそらくは月の神の意志を地上に反映させる地位にある。どこが誰にも愛されていないだ、むしろ溺愛じゃないか。


「この国はもうダメだからキにするな。二人でシアワセにおなり、だってヨ!」


 ギルバートは天を仰いだ。裏にどんな事情があったとしても夜の国の民は神の意思を歪めた。彼らが許されることはないだろう。本当の意味での終焉はこれからはじまる。


「さあ、速度をアゲルヨ!」


 一際高らかに叫んで、白い体が空を蹴った。


 平坦な道を行くように、風属性の魔法で足場をり、その上を走っていたのか。これなら障害物を避ける必要もないから揺れが最小限で済む。とんでもなく繊細な魔力操作と複雑な工程を片手間にこなすとは、さすが月の神が溺愛するライラに差し向けただけある。


 ここまでお膳立てされたらさすがに気がつく。ギルバートは偶然思いついたつもりだったけれど、このタイバまで導かれたのかもしれない。

 ちょうど目的の場所に着いたところで、ライラがハッと目を覚ました。


「あれ、ここは?」

「着いたよ、ここが目的地だ」


 ライラの視線の先には最難関と呼ぶにふさわしい断崖絶壁が広がっている。


「まさか、この岩場を登るのですか?」

「さすがにここは登れない。あの岩場の影にヘオスヘ続く迂回路があるからアレを使うつもりだ」


 指差す先には、人一人通れるくらいの細い道があった。待ち合わせと聞いてゴクリとライラの喉が鳴る。そうか、ギルさんの家族に会うのだ。国境まで迎えに来ていると言っていたから、近くまで移動してきてくれたのだろう。緊張したせいで一瞬固くなった表情に気がついた白いタイバが、私の頬に顔をすり寄せる。


 そうだ、この子を魔の森に返してあげないと!


「ここまで連れてきてくれて、ありがとう! もう大丈夫よ、ここから先は歩いて行けるわ。だから仲間のところへ、魔の森へお帰りなさい?」


 そういうと白いタイバはウルっとした瞳で悲しげに鼻を鳴らす。そしてライラの頭越しにギルバートの脳内へ直接話しかけた。


「オマエ、なんとかシロ! こんなところに置いて行かれたら月の神様にシバかれる!」


 ギルバートは生温い目でタイバを見返した。こいつ、ライラの前では従順で可愛いフリをする気か。なんだかんだ理由をつけてギルバートに話しかけたのも、直接話しかけてライラに怖がられるのが嫌だからだろう。ギルバートはライラには見えない角度でニヤリと笑う。するとあの強気だったタイバが、急にビクリと体を震わせた。


 さて、どうしてやろうか?



連休でちょっと気が抜けました。遅くなってすみません。お楽しみいただけると嬉しいです

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