6月29日 体育祭
体育祭は、あっという間に終わっていた。昨日からゴタゴタに巻き込まれたということもあり、なんかよくわからなかった。みんなで練習していた応援合戦は6クラス中最下位という結果。みんな、こんなはずじゃなかったのにという様子だった。気持ちはわかるけど、あの感じだと誰がやってもこの結果になるだろうなと私の中では納得していたのだ。男子リレー、女子リレーもまったくダメだった。なんだろうな、私たちのクラスには何かが足りない。綱引き、大縄跳び、騎馬戦も同様1位をとることはできなかった。体育祭が終わった今、ダラダラしており何がなんだかわからない。男子にいたっては、途中でケンカが起こる始末だ。
諏訪「昨日から、散々だね」
私 「まぁ、そうだね」
諏訪「嫌じゃないの?」
この現状に、諏訪は納得いっていないみたいだ。
私 「嫌か嫌じゃないで言えば、嫌だよ。でも、こうなるのなんとなく想像できたでしょ?」
ダンボールを置き、諏訪の方を見つめた。
諏訪「そうだけど、、、、、、、、、」
何も言い返せない諏訪。ただ、気持ちは理解できた。
私 「気持ちは理解できるよ。高校最後の体育祭がこんな感じだとしらけるしね」
諏訪「でしょ?」
私 「でも、終わったこと気にしても仕方ないよ」
諏訪「うん」
私は、次を見据えていた。
私 「じゃあ、気晴らしにどっか行こうよ
諏訪「わかった」
私 「どこ行きたい?」
諏訪「そうだな、、、、、、」
もう既に諏訪は、どこに行くか考えているみたいだった。終わったことを考えても仕方がない。これは、怪我をした時に学んだことだった。
私 「なんかある?」
諏訪「じゃあ、美味しいご飯食べに行こうよ」
私 「それいいね」
諏訪「何食べたい?」
私 「パスタかな」
諏訪「パスタいいね」
私たちは、次々と食べ物の話で盛り上がっていた。結局、終わったことではなく次にどうするか?これが大事。そんな当たり前のことが普段からできたらもっと成長できるんだろうな。
私 「じゃあ、荷物片付けて、パスタ食べに行こ」
諏訪「オッケー」
さっきよりも、諏訪の動きがよくなったみたいだ。
私 「私は、あっちの方見てくるから、こっちお願いしてもいい?」
諏訪「いいよ。あっち行くの?」
私 「男子がふざけてるからね」
諏訪「七海も大変だね」
誰かがやらないと。私は、そう思い、大きく一歩を踏み出した。




