6月25日 父との時間
今日の夕飯は、とても静かな時間だった。というのも蒼大と雄大がまだ帰ってきてなかったからだ。さっき連絡したら、まだ帰ってくるのに30分くらいかかると返信がきていた。
お父さん「アイツらは、今日も野球か?」
私 「うん」
お父さん「大変だな」
今日もあの二人は、元気に出ていって、まだ帰ってきていない。蒼大の中では、進路はある程度決まっているのだろうか?今年、私たちの家の中では、私の進路と蒼大の進路が一番大事だと思っていた。
私 「まぁ、子どもだしね。スポーツと勉強するしかないでしょ」
お父さん「厳しいな、七海は」
私 「そんなことないよ」
厳しいのかな?私って?自分自身で厳しいと思ったことはない。ただ、同級生からはいろいろ言われるのは事実だ。私にとって、自分に厳しいのは、蒼大だ。
お父さん「七海は、高校で何を頑張ったの?」
私 「なんだろうな?」
お父さん「勉強か?」
私 「うーん、、、、、、、」
お父さんの質問を聞いて、ハッとされられた。そういえば、私はこの3年間で何をしていたのだろうか?思わず、自分が何者なのか気になってしまっていた。
お父さん「どうしたんだ?」
私 「いや、なんだろうね。私の3年間って」
今が、6月末だから、後半年くらいしかない。このまま終わっていいのだろうか?私は、どこか納得がいかなかった。大学に行くか行かないかより、もっと今やるべきことがある気がした。それは、なんだろうか?
お父さん「七海の3年間は、七海しかわからないだろ」
私 「それは、そうだね」
お父さん「もっとよく考えてみたらいいんじゃない?」
私 「そうだね」
私がこの3年間をやるべきことはすべてやれたのだろうか?私が唯一したことと言えば、真波や颯希とかかわれたことぐらいだと思う。それ以外は、何もなし得ていない。だったら、思い切って何かしたほうがいいんじゃないだろうか?じゃあ、何をしたら私は納得ができるのか?自問自答が続く。
お父さん「もし、考えることが難しいなら、とりあえず何か行動してみたら?」
私 「行動?」
お父さん「うん。やりたいこととかやらなければならないことをやってみたら意外と何か考えが見つかるんじゃないかと思うよ」
やりたいこと、やらなければならないこと。これをすることで何か得れるかもしれないと思うと、どこか気分が上がっていた。




