6月22日 4区(聖淮戦)
野中が走り出した。駅伝も、もう半分が過ぎた。私のストップウォッチだと淮南高校の選手と約25秒差。かなり、差が開いてきている。このままだと、ヤバいな。私は、走り出したの野中を見て思った。アンカーの若林は、1分差以内やったらっていうけど、そんな感じもしない。野中が戻ってくる頃には、40秒差くらいになっている気もしている。本当に大丈夫なのだろうか。心配でした方がない。一方、グラウンドでやっていたサッカーの試合は、淮南高校が勝ったみたいだ。負けてしまった聖徳高校の選手はベンチに座ったまま。一方で、勝った淮南高校は喜びを隠せないみたいだった。
ー6月19日ー
南坂「そんなに怒らないでよ」
私 「怒ってないけど」
南坂「ねぇ、今度会わない?」
何考えてるんだ?この人は。
私 「なんで?」
南坂「いろいろ聞きたいことがあって」
私 「私はないけど?」
南坂「ホントかな?」
何が言いたいのだろうか?
私 「私は、ないよ。話すこと」
南坂「そっかぁ。じゃあ、仕方ないか」
納得してくれたらそれでいいか。
私 「もういいかな?」
南坂「じゃあ、最後に一つだけ」
私 「なに?」
南坂「もし、あれが事故じゃなかったら?」
あれ?
私 「なんの話?」
南坂「あなたの怪我の話よ」
怪我?もしかして、私があの時怪我したってこと?
南坂「私は、知ってるよ。あれの真相」
私 「中学校の時の話?」
南坂「うん」
私 「なんで知ってるのよ?」
なんで南坂が知ってるの。私には理解ができない。
南坂「私もあの時いたし、裏の情報知ってるのよ」
私 「裏の情報?」
南坂「うん。だから、あの時の真相は全てしってるの」
私 「なにそれ?」
ゆっくりとしゃがみ、私の視線から消えていく。
南坂「まぁ、知りたくないなら私はいいけど」
どこかしんどそうにしているように見えた。急に腰に手を当てた。何かあったのか?
私 「知りたくないとかそういうのじゃないけど」
南坂「どうするの?」
私 「何が?」
何を求めているのか。
南坂「もし、話聞きたいんだったら連絡してきて」
私 「わかった」
南坂「じゃあ、私は行くわ」
そうだ、今聞かないと。
私 「誰だったら、連絡先知ってるの?」
南坂「終わった後に閉会式あるから、その時に私のところに来て」
私 「わかった」
本当にこれでよかったのだろうか?




