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6月17日 語気

 私は、若林や二宮と野球部の話をしていた。どうやら、明日は"聖淮戦"でつける背番号発表になる予定らしい。さっき戻ってきていた野球部の生徒たちも明日になると緊張するだろう。私も、弟たちが野球をしていただけに、それなりには詳しくなっていた。背番号ねぇ、、、、、、。そこにどんな想いがあるのか私にはわからない。


 私 「そんなに背番号って大事なの?」

 若林「大事じゃないかな」

 私 「やっぱりそうなんだ」


 弟の蒼大も雄大も同じ様に感じていただろうか?


 若林「気になる?」

 私 「野球部には、仲良い人いないから気にならないけど」

 若林「でも、橋本とか八幡とか同じクラスでしょ」


 橋本も八幡も。二人とも付き合っているのは知っていた。橋本に関しては、あの天下の"高田真波"。


 私 「まぁ、同じクラスだけどそんな仲良くないよ」

 若林「ふーん、そっかぁ」


 若林は、何かを考えている様だった。


 私 「若林くんは、"聖淮戦"どうなの?」

 若林「どうだろう?わかんね」


 なぜか笑っている。相変わらずよめない子だな。


 若林「俺が勝ったら、なんかご褒美あるの?」

 私 「何なのよ、ご褒美って」

 若林「そうだな、、、、、。じゃあ、北條さんは?」

 私 「は?」


 私の語気が強くなったのを察したように、若林は立ち上がった。


 若林「そんなにキレるなよ。ハハハハ」

 私 「何よ、それ!!」


 凛とした姿勢はとてもキレイなスタイルだった。


 若林「俺が勝ったら、北條さんに会わせてくれよ?」

 私 「北條さん知ってるの?」 

 若林「もちろん。昔、一緒に駅伝で走ったからさ」

 私 「そうなの?」


 知らなかった。まさか若林と傑が一緒に走ってたんなんて。考えられない。


 若林「じゃあ、そろそろ行ってこようかな」

 私 「今日どれくらい走るの?」

 若林「今日は5キロかな」

 私 「本番想定して走るの?」

 

 本番は、約5キロ。若林は、何区を走るのだろうか?私たちも野球部同様、明日誰が何区を走るのか決める予定らしい。


 若林「じゃあ、行くわ」

 私 「うん、頑張って」

 若林「勝ったら頼むよ」


 若林は、頑なに傑の方が気になる様だ。なんで、傑がそんなに人気なのか私にはわからなかった。まぁ、いいけど。走り出した若林を見つめていた。

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